*
*
*
*
*
鞘 料 料
Data are means Ofthree replications.
ユ光Direrent alphabets indicate dgn cant dirFerences at 50/O.
2),中**,**,*,N.S.:signiflcant江 0.1,1孤d50/O levels and not signiflcant respeCtiVely.
‐29‐
0 1 2 3
ぐ出潟︶層召Φぢ働︼樹cユ鴇Φロ
Gadmbalia Wet
Figコビe2‐6.Erects of sihcon applicadon and的
treament On leafwattr potendal.Leafwater potential was lneasured at 46 day‐aner‐so ng ①AS) 血 血e same leaves for photOsynthetic meawement.Data are lneans Of hee replications,Direrent alphabtts indcatt signincant dilferences at 50/0,
・ 30‐
考 察
ヶイ素 は土壌 中に酸素 に次いで多量 に存在す る元素である
.し
か し,ケ
イ素 の多 くは 難溶性 の化合物 として存在 してお り,作
物 が利用で きる形 のケイ酸は少 ない。本実験 に ぉいて十分 な量の吸収可能 な形態 のケイ酸 をソルガ ム根圏 に供給 した結果 ,ソ ルガムは より多 くのケイ酸 を吸収 した (Table 2‐1).+Si/wet区 と‐Si/wet区 との間で乾物重 に差異 が認 め られ なかった ことか ら,湿濶条件下ではケイ酸 は成育に影響 を及 ば さず,さ らに,中
Si区
に対 してカ リウム とともに施用 された塩素には,
ソルガムの成育 を抑制す る作用はなかつた ことが示唆 された。本研究では
,ケ
イ酸 を付加的 に施用す ることで,水
ス トレス条件 下の乾物生産量が増加す ることが見出 された (Tables 2‑2 and 2‐ 3,Figure 2‑1).
このよ うに
,湿
潤条件ではケイ酸施用 の影響がみ られず,水
ス トレス条件下でのみ特異 的にケイ酸施用効果が認 め られた ことか ら,ケイ酸 は作物 の乾物生産 に関わ る諸要因の 中で も,特
に水 ス トレス条件下 におかれた場合 に顕在化 して くる要因に影響 を及ば して い ることが示唆 された。以下では,ケ
イ酸 が どのよ うな機構 を介 して乾物生産力の改善に貢献 してい るのかを検討す る。
水ス トレス条件下では,ケ イ酸施用 に よつて乾物重 が増加 した(Tables 2‑2 and 2‐ 3).
成長解析 の結果
,こ
の乾物重の増加 は,+Sydry区
のRGRが
―SVdry区に比較 して高い こと に 起 因 して い た (Table 2‑4)。 そ して 高 い
RGRは
高 いNARに
よ る も の で あ つ た (Table2‐4).…sydry区では十
SVdry区
に比較 してLARが
高かつたが,こ
のLARの
増加 は乾物 生産量 には影響 を及ば していなかった。・31
PasSiOura(1977)に よれ ば
,植
物 の乾物生産量 は水利用効率 と水消費量 (蒸散量)の積で決定 され る.本 章では,両 品種 ともに土壌乾燥 に よつて水利用効率が向上 したが,
湿潤 区お よび乾燥区にかかわ らず,ケ イ酸施用が水利用効率 に及 ばす影響 は認め られ な
かった (Figure 2‑4)。 この ことは
,+SVdry区
で観察 された乾物生産量 の増加 が,水
利用効率ではな く水消費量 の増加 に起因 していた ことを示唆 してい る。す なわち
,+Si区
では水ス トレス条件下で も気孔 コンダクタンスが高かつたため,蒸散速度 と光合成速度 が高 く維持 されていた と考 え られた (Figures 2‐2 and 2‑3).気 孔 コンダクタ ンスは主に 葉身の水分状態 に依存す るため,以 下ではケイ酸施用が どの よ うに気孔コンダクタンス
に影響 を及 ば したのか検討 した。
正午付近 の時間帯にお ける
+Sydry区
の蒸散速度 は‐Si/dry区 のそれ に比較 して高かつ た (Figurcs 2‑2,2‑3 and 2‑5,Table 2‐ 5)。 ―Sydry区にお ける葉身 の水 ポテ ンシャル は,日
中お よそ‑2.O MPaま で低下 した (Figure 2‑6).ソ ルガムにおいて は葉身水ポテ ンシャル が‐2.O MPa付
近 まで低下す る と気孔閉鎖 が起 こる (辻ら2003).本
実験で は+Si/dry区 の葉身水 ポテ ンシャル は―Sydry区よ り高 くな る傾 向を示 した(Figure 2‐6).こ の ことは,十
SVdfy区
では,水
ス トレス条件下で も 日中の高い蒸散要求 に見合 つた吸水 が行 われて いた ことを示唆 してお り,こ
れが葉身水 ポテ ンシャル の極端 な低下 と,そ
れ に伴 つて生 じる気孔 閉鎖 を抑制 していた と考 え られた。す なわち,+Sydry区
で観察 された高い気 孔 コングクタ ンス と蒸散速度 は,吸
水速度 の上昇 に起因 していた ことが示唆 された。吸 水速度 の上昇 をもた らした要因 の一つ として は,S/R比
が低 かった ことが挙 げ られ る(Tablcs 2‑2 and 2‑3).+Si/dry区 にお ける
S/R比
の低下に よ り,葉
面積 当た りの根表面‐32・
積が増加 した可能性 が あ り,上壌乾燥 に よる吸水 の低下が補償 されたであろ うと考 え ら
れた (Spett etュ
,2002).ま
た,あ
る種 の栄養塩類 の施用 は植物体中の水輸送経路 における通水抵抗 に影響 を与 えることが知 られてお り (Pttsioura 1988),本 実験 で もケイ酸 施用が通水抵抗 の増加 を抑制 して吸水 に影響 を与 えていた可能性 も考 え られ る.水ス ト
レス条件下に特異的な
,こ
の よ うなケイ酸施用効果 の機 作 を明 らかにす るためには,さ らなる生理生態的な研究が必要で ある。ケイ酸施用 に よ り蒸散速度が上昇 した (Figure 2‑2,2‑3 and 2‑5,Table 2‐
5)と
い う本実 験の結果 は,既
往 の報告 と一致 しない。既往 の報告 においては,イ
ネ に対す るケイ酸施 用は,表
皮組織 にお けるクチ クラ‐シ リカニ重層 の形成 を介 して葉身 か らの蒸散 を減少 させ,葉 身水 ポテ ンシャル を高 く維持す る と考 え られてい る(吉田 1965,間 藤 ら 1991).本実験 において も
,ケ
イ酸施用 に よつて クチクラ‐シ リカニ重層が形成 され,ク
チ クラ 蒸散が抑制 されていた可能性 は考 え られ る。しか しなが ら,湿
性植物であるイネ に比較 して,乾
燥地原産のソルガムではクチ クラ層が も ともと発達 してい るため,クチクラ蒸 散が葉身か らの総蒸散量 に及 ばす影響 は小 さかつた と考 え られ る。そのため,クチ クラ 蒸散の減少 は,ケイ酸施用 による吸水促進 に起因す る気孔蒸散 の増加 に よつて打ち消 さ れた と考 え られ る.本実験では耐乾性 の異 なる三品種 の ソルガムを供試 したが,土壌水 ス トレスに対す る 応答 には
,SIR比
を除 き,明 瞭な差異が認 め られ なかった(Tables 2‑2 and 2‑3,P<0.01).Sttih∝ 』。(1999),TS中 鋭 』。(2001)およ び TS i d al。 (2003)は同 じ 二 品 種 の ソ ル ガ ム に
ついて
,水
ス トレス条件 に対す る生理的お よび形態的な応答 の差異 を調査 した.回
場条‐33‐
件下で
,あ
るいは容積 の大 きい根箱 を用いて行 われた彼 らの研究結果 に よれ ば,両
品種 間の耐乾性 の差異は主に土壌深層 か らの吸水量に起因す ることが示唆 されてい る。本実 験においては,実
験に用いたポ ッ トの容積 が比較的小 さく,根
圏が制限 されていたため に,根
系の特性 に起因す る差異は打 ち消 され,両
品種 とも利用可能 な水 の量 は同 じで あ った。そのた め,本
実験 においては水 ス トレス条件下での乾物生産に品種間差異が認 め られなかつた と考 え られ る。本 実験 において唯一観 察 され た品種間差異 はS/R比
の差異 であつた.Tabatよ りも GadambaliaでS/R比
が大 きかつた ことか ら,Gadambaliaは Tabat に比較 して葉面積 あた りの根表面積 が小 さかつたで あろ う(Tables 2‑2 and 2‑3).蒸散速 度は両品種 においてほば同 じであつた (Table 2‐5)こ
とか ら,GadambЛ
iaで は単位根表 面積 当た りの吸水能力が Tabatよ りも高い と考 え られ る.ケ
イ酸施用 に対す る応答 につ いては,品
種間差異 は明確 ではなかつた。しか しなが ら,水
ス トレス条件下での乾物生 産量を増加 させ るとい うケイ酸施用効果 は品種 に関わ らず認 め られ た (Tables 2‑2 and2‐
3).こ
の こ とは,様
々な ソルガム品種 において,水
ス トレス条件下での乾物生産の増 加 を図 る上で,ケ
イ酸の施用が有効であることを示唆 してい る。・ 34‐
摘 要
スーダン原産 の ソルガ ム
2品
種 (耐乾性 品種 Gadamb』ia,乾
燥感受性 品種Tabat)を 砂耕栽培 し,土
壌乾燥 ス トレス とケイ酸施用 の有無が両者 の成育 に及 ぼす影響 について 調査 した。 これ らの条件 に対す る2品
種 の反応 には差異 はな く,以
下の通 りであつた。すなわち
,土
壌乾燥 ス トレス条件下では,ケ
イ酸施用個体 は無施用個体に比べ,ス
トレスによる乾物生産量の減少 が軽減 された。一方
,土
壌乾燥 ス トレスのない条件下では, ケイ酸の施用効果 は全 く認 め られ なかつた。土壌乾燥 ス トレス条件下では,ケ
イ酸施用個体は無施用個体に比べて地上部
/地
下部比が低 く,根
の成育が促進 された。また,ケ
イ酸施用個体 は土壌乾燥 ス トレス条件下で も気孔 コンダクタンスが高 く維持 され,ス ト レスによる光合成速度お よび蒸散速度 の低下が少なかつた。水利用効率 については
,ケ
イ酸施用の有無 による差異 は認 め られ なかつた。蒸散速度 と土壌水ポテ ンシャルの 日変 化か ら,ケ イ酸施用個体 は無施用個体が吸水困難 な土壌水 ポテ ンシャル条件下において も吸水で きるこ とが判明 した。これ らの結果か ら
,ケ
イ酸 には ノルガムの吸水能力 を向 上 させ ることを通 じて,土壌乾燥 ス トレスに よる乾物生産能力 の低下 を軽減す る効果があることが示唆 された。
‐35‐
第
3章
浸透圧 ス トレス条件下にお けるノルガムの蒸散速度,通 水抵抗お よび吠水速度 に及 ぼす ケイ酸施用 の影響植物 の蒸散速度 は一義的 には葉 内 一大気 間の水蒸気 の拡散速 度 に よつて規定 され る (Kfalner and Boyer 1995).た だ し
,植
物 の蒸 散 流 は 土 壌 一植 物 一大 気 連 続 体(Soil―Plant‐Atmosphere Co
nuum,SPAC)を
経 由す るため,土
壌や植物体 をめ ぐる水の流れに対す る抵抗 によつて も規定 され るとい う側面がある。実際
,SPAC中
の水 の流れに対す る通水抵抗 が植物体 中に存在 し,根系においてその抵抗 が高い ことが指摘 され ている (平沢
2001).特
に,強
還元状態や酸素欠乏な ど,根
圏 の環境 が好適でない条 件下では植 物体の抵抗 が大 き くな る (Passioura 1988),前章では
,水
ス トレスに曝 された ソル ガムにケイ酸 を施用す ることによつて,葉
身 の水欠乏程度が緩和 され る とともに恭散速度や気孔 コンダクタンスが維持 され,乾物生産 能力の低下が軽減 され ることを示 した。ここで
,ソ
ルガムの乾物重 を増加 させ るケイ酸 の施用効果 が,水
ス トレスに曝 された場合 にのみ観 察 された ことは注 目すべ きで ある.このことは
,水
ス トレス条件下において ソルガムの成長 を律速す る要因,す
なわち地上部に対す る水 の供給速度がケイ酸施用 によつて改善 され ることで,乾物生産速度 が高 く 維持 され ることを示唆 してい る。ケイ酸 を施用 した ソルガムでは
,ケ
イ酸 を施用 しなか つた個体が吸水できないほ ど乾燥 した上壌 において も吸水が可能であつた ことか らも, 水ス トレス条件下にお ける乾物生産の律速要因 とな る吸水能力 がケイ酸によつて向上 す ると考 え られた。‐36‐