6.2 従来手法と提案手法の比較 .1 数値実験条件
6.2.2 数値実験結果
第6章 数値実験による検証 35
6.2 従来手法と提案手法の比較
1000 bit Tabu Search 20 1000 100 Proposed Method 20 1000 — 48 cities Tabu Search 20 300 20 (att48) Proposed Method 20 300 — TSP 107 cities Tabu Search 20 1000 100
(pr107) Proposed Method 20 1000 — 152 cities Tabu Search 20 2000 200
(pr152) Proposed Method 20 2000 — 20 jobs 5 machines Tabu Search 20 200 4
(ta001) Proposed Method 20 200 — FSSP 50 jobs 5 machines Tabu Search 20 500 10 (ta031) Proposed Method 20 500 — 100 jobs 5 machines Tabu Search 20 500 20 (ta061) Proposed Method 20 500 —
り最適性の高い解を得ることができることが分かる。一方,FSPにおいては探索によって 得られる解はTSに比べてばらつきが大きく,TSよりも良い解が得られない場合も多い。
いずれの問題でも大域的最適解を得ることはできているが,平均値あるいは最悪値がTS に比べて劣っている場合がある。しかしながら,提案手法では計算量の減少はできており,
評価回数が同じになるように探索を行うと,問題によっては提案手法の方が優れた解を発 見できることもある。また,提案手法は任意に設定したTmaxの期間全体を有効に活用する ように多様化・集中化を行って探索をするため,より長期間の探索を行えば,より最適性 の高い解を発見できる可能性もある。
また,評価回数の減少は問題が大規模になるほど顕著となっているため,提案手法は問 題規模が大きいほどより有効になると考えられる。N P困難である組合せ最適化問題を解 く手法としてメタヒューリスティクスに着目した理由が,「大規模問題において現実的な
第6章 数値実験による検証 37 表6.3: 数値実験結果
Problem Tabu Search Proposed Method GOS
Mean 2032.60 (0.99%) 2040.77∗(0.60%) Best 2049 (0.19%) 2053∗ (0.00%)
100 bit Worst 2015∗(1.85%) 2015∗ (1.85%) 2053
Std 5.75∗ 6.33
No. of Evaluations 90.4 49.35∗ Mean 10197.55 (2.79%) 10367.70∗(1.17%)
Knapsack Best 10256 (2.23%) 10405∗(0.81%)
Problem 500 bit Worst 10142 (3.32%) 10337∗(1.46%) 10490
Std 22.31 14.43∗
No. of Evaluations 452.55 209.14∗ Mean 20368.60 (2.54%) 20634.66∗(1.27%)
Best 20452 (2.14%) 20683∗(1.04%)
1000 bit Worst 20314 (2.80%) 20581∗(1.53%) 20900
Std 26.32 20.88∗
No. of Evaluations 980.01 376.80∗ Mean 33749.04 (0.68%) 33568.23∗(0.14%)
Best 33522∗(0.00%) 33522∗(0.00%)
48 cites Worst 34058 (1.60%) 33783∗(0.79%) 33522
(att48) Std 135.66 59.45∗
No. of Evaluations 1008.6 167.57∗ Mean 44464.17 (0.36%) 44393.86∗(0.21%)
Traveling Best 44303∗(0.00%) 44303∗(0.00%)
Salesman 107 cities Worst 44707 (0.91%) 44617∗(0.78%) 44303
Problem (pr107) Std 103.53 87.22∗
No. of Evaluations 5081.8 319.40∗ Mean 74228.91 (0.74%) 73916.64∗(0.32%)
Best 73682∗(0.00%) 73682∗(0.00%)
152 cities Worst 74686 (1.36%) 74318∗(0.86%) 73682
(pr152) Std 245.7734 143.17∗
No. of Evaluations 10791 473.81∗ Mean 1288.9∗ (0.85%) 1292.3 (1.12%)
Best 1278∗(0.00%) 1278∗ (0.00%)
20 jobs 5 machines Worst 1297∗(1.49%) 1297∗ (1.49%) 1278
(ta031) Std 8.67 8.11∗
No. of Evaluations 184.54 23.64∗ Mean 2725.9 (0.07%) 2725.7∗(0.06%)
Flow Shop Best 2724∗(0.00%) 2724∗ (0.00%)
Scheduling 50 jobs 5 machines Worst 2729∗(0.18%) 2735 (0.40%) 2724
Problem (ta031) Std 2.44∗ 2.64
No. of Evaluations 1189.80 131.20∗ Mean 5494.9∗ (0.03%) 5496.5 (0.06%)
Best 5493∗(0.00%) 5493∗ (0.00%)
100 jobs 5 machines Worst 5495∗(0.04%) 5527 (0.62%) 5493
(ta061) Std 0.34∗ 5.93
No. of Evaluations 4193.30 415.74∗
7 おわりに
本章では,本論文のまとめ及び今後の課題について述べる。
7.1 まとめ
大規模・複雑な組合せ最適化問題を解くための手法としてメタヒューリスティクスに着 目し,様々なアナロジーに立脚して開発されてきたこれまでのメタヒューリスティクスに 共通する,最適化手法として本質的に必要な基本構造の解析を行った。そして,その基本 構造の中でも,メタヒューリスティクスが最適性の高い解を得るための最も重要な概念と して,現実の多くの組合せ最適化問題で成立するPOPに着目し,POPを有効に活用する ための研究を行った。本論文では,大きく分けて以下の2点について述べている。
1 POPの定量的な評価
2 定量的に評価したPOPに基づく新たな最適化手法の構築
1では,従来の最適化手法の改良及び新たな最適化手法の開発を行う際に,メタヒューリ スティクスにおける探索戦略の根幹となるPOPをより具体的かつ有効に活用するため,漠 然とした概念であるPOPを探索構造に陽に取り入れる方法を提案した。概念であるPOP を探索構造に取り入れるため,距離および部品の観点からPOPを定量的に評価した。性 質や解表現がそれぞれ異なる組合せ最適化問題であるKP,TSP,FSSPを例として,各問
いた新たな近傍生成方法を提案し,LSにおいて支配的な計算負荷となる近傍の生成・評価 の回数を減少させることに成功した。また,距離の観点によるPOPの評価を用いて多様 化・集中化の観測と制御を行い,近傍の生成回数を減少させつつ高い探索性能を実現した。
提案手法における多様化・集中化の制御では,使用者が任意に設定可能な最大反復回数に 合せて自動的に多様化・集中化のバランスをとるため,設定した探索期間を十分に有効活 用した探索が可能となる。提案手法と同じくLSに立脚した代表的な最適化手法であるTS と比較した結果,TSPとKPでは計算量を減少させつつTS以上の探索性能を得ることが でき,FSSPでは少ない計算量でほぼ同等の性能を発揮することができた。
第7章 おわりに 41