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第5章 教育行財政

5.2 教育財政

5.2.1 教育セクターの予算

(1) 国家予算・支出およびGDPに占める教育セクターの割合

政府予算に占める初等教育の予算は、2002年の約 9.4%から 2011年の11.5%と増加して いる(国民教育・識字省調査計画局より入手したデータによる)。データが得られていない 就学前教育を除く教育セクター全体では、2009年時点で18%であり、概ね18~19%台を保っ ている。対GDP比でも、2000年の2.5%から、2007年には3.7%へと増加した。2009年時 点において、就学前教育を除く教育セクター全体の予算は合計約1,775億FCFAであった(以 上、世界銀行、2009)。

また、政府経常予算に占める教育セクター経常経費の割合は、2006 年の政府経常費総額

が約3,870億FCFA、国民教育・識字省及び中等・高等教育省を合わせた経常費は約900億

FCFAであったことから、国の経常費の約23.3%を占める(世界銀行、2010のデータを基に 筆者が計算)。

(2) サブセクター別予算

以下の表 5-3 の通り、2009年の教育予算のうち、初等教育の予算は約66.3%、中等・高

104 添付資料「統計データ集」5-1参照。

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等教育は約32.1%、技術職業教育については約1.6%であった。就学前教育のデータは得ら れていない。

5-3 教育セクターのサブセクター別予算(2008年及び2009年)(単位:百万FCFA)

政府予算 ドナー支援予算 計 サブセクターの 割合 2009年

国民教育・識字省 87,227 30,443 117,670 66.3%

中等・高等教育教

育省 50,669 6,318 56,987 32.1%

青 年 職 業 訓 練 雇

用省 -- -- 2,891 1.6%

計 137,896 36,761 177,548 100%

2008年

国民教育・識字省 63,691 47,295 105,451 61.2%

中等・高等教育教

育省 41,804 21,984 63,789 37.0%

青 年 職 業 訓 練 雇

用省 2,954 1.7%

計 105,495 69,279 172,194 100%

(出所:世界銀行、2009)

(3) 教育予算の内訳

以下の表5-4の通り、国民教育・識字省の2011年の予算に占める割合が最も多い項目は 人件費の約807億FCFAで、同省予算全体の約68.7%を占める。次にインフラ整備やPDDEB 実施のためのドナー予算を含む投資費が、約193億FCFAで16.4%を占める。2009年から の推移をみると、人件費の割合は2009年は57.2%、2010年は62.5%と増加しており、投資 費は27.8%、23.3%と減少傾向にある(以上、国民教育・識字省、2011c)。この理由として、

PDDEBがの終了期間が迫っていることも関連していると考えられる。中等・高等教育省で

は、表5-5の通り、2011年の予算に占める割合が最も多いのは、約358億CFAで44%を占 める運営費であった。運営費の中には、国立機関への交付金や奨学金を含んでいる。次に、

ドナーからの支援額を含む投資予算が約 215 億 FCFA で 26.6%、人件費が 214億 CFA で

26.6%であった(以上、中等・高等教育省管理・財務局より入手したデータによる)。

2011年の最終配賦額に対する執行割合は、国民教育・識字省においては、管理費が86.4%、

運営費が72.1%、投資費が82.3%であった(国民教育・識字省、2011c)。国民教育・識字省

管理財務部によると、人件費の予算を執行しているのは経済・財務省であるため、人件費 の執行率については情報を持っていないとのことであった。中等・高等教育省の予算執行 割合は、人件費が約104%、管理費が90.6%、運営費が約99%、投資費が26.2%であった。

中等・高等教育省によると、2011年の投資費の執行率が低い理由として、2011年の社会動 乱の影響があったと報告された。また、他の費目に対して、投資費は2009年、2010年もそ

れぞれ約 40%、43%と低いが、その理由として、同省から建設会社に必要額が下りるのが

遅いこと、その間銀行が建設会社に融資するのを渋る傾向があることなどが理由として挙 げられた(以上、中等・高等教育省より入手したデータ及び聞き取りによる)。

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5-4 2011年国民教育・識字省の使途別予算額及び実績額(単位:百万FCFA)

予算 最終配賦額 執行実績 最終配賦額に対する 実績の割合 金額 全体に対

する割合

金額

人件費 80,770 68.7% -- --

--管理費 9,375 8.0% 6,484 5,601 86.4%

運営費 8,037 6.8% 8,036 5,794 72.1%

投資費 19,315 16.4% 10,788 8,917 82.7%

合計 117,497 100% 25,308 20,312

--(出所:国民教育・識字省、2011c)

5-5 2011年の中等・高等教育省の使途別予算額及び実績額(単位:百万FCFA)

予算 実績 予算に対する実績の 割合 金額 全 体 に 対

する割合

金額

人件費 21,483 26.6% 23,095 104.0%

管理費 1,987 2.5% 1,478 90.6%

運営費 35,834 44.3% 34,148 99.9%

投資費 21,522 26.6% 20,608 26.2%

合計 80,828 79,330 --

(出所:中等・高等教育省管理財務局)

(4) 教育予算における国内予算・ドナー援助予算の比率

以下の通り、初等教育、前期中等教育、技術職業訓練を含むPDDEBの実施のための国内 予算は2011年で約2,136億FCFA、援助予算は約355億FCFAであり、約85.7%を政府予算 が占め、援助予算は約14%であった。2010年12月末でPDDEBが終了したり、2011年は 2012年から開始されるPDSEBまでの移行期間であったため、援助予算の割合が減少してい ると考えられる。2010年と2011年の間でセクター財政支援額は増加しているため、この間 の減少は様々なプロジェクト型支援が終了したことによる(国民教育・識字省、2011c)。

5-6 PDDEB実施にかかる国内予算及びドナー援助予算の推移(単位:百万FCFA)

年 合計 国内予算 援助予算 援助予算の割合 2009 212,373 177,777 34,596 16.3%

2010 255,004 201,852 53,152 20.8%

2011 249,188 213,644 35,544 14.3%

(出所: 国民教育・識字省、2011c)

各省庁別の国内予算及び援助予算の推移は以下のとおりである。中等・高等教育省より も国民教育・識字省の方が援助割合が高く、2009年を除いては30%台後半から40%台前半 で推移しているが、中等・高等教育省は11%から約35%と、変動が大きい。

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5-7 国民教育・識字省及び中等・高等教育省のドナー援助予算推移(単位:百万FCFA)

国民教育・識字省 中等・高等教育省 国内予算 援助予算 援 助 予 算

の割合

国内予算 援助予算 援 助 予 算 の割合

2002 37,806 21,265 36.0% 22,326 9,055 28.9%

2003 41,368 31,095 42.9% 25,389 10,193 28.6%

2004 55,322 34,619 38.5% 26,753 12,186 31.3%

2005 53,196 42,737 44.5% 30,013 7,267 19.5%

2006 60,826 44,624 42.3% 34,596 8,120 19.0%

2007 63,691 47,295 42.6% 38,288 19,662 33.9%

2008 79664 43,480 35.3% 41,804 21,984 34.5%

2009 87,227 30,443 25.9% 50,669 6,318 11.0%

(出所:世界銀行、2009)

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