第3章 自立支持方式の提案と簡易モデルによる検証 33
4.3 実験的検証
4.3.4 支持方式の違いによる振動抑制効果の比較
次に,自立支持方式と従来のばね支持方式とで振動抑制効果について比較を行った.
自立支持方式として,吐出管を駆動ユニットの下部に接続したModel 2の圧縮機を用い た.また,ばね支持方式では,図4-1に示した従来のレシプロ式圧縮機を用いた.ばね 支持方式の圧縮機の駆動ユニットは,シェルに対して駆動ユニット下面の 4 個のコイ ルばねにより支持される.また,自立支持方式の駆動ユニットとばね支持方式の駆動ユ ニットはピストンの質量や振幅は同じであるが,自立支持方式のほうが高さは低く,駆 動ユニットの質量も小さい.
これら 2 つの支持方法の圧縮機について,4.3.3項と同様に図 4-8 に示す実験装置を 用いて振動の計測を行った.駆動ユニットの振動の違いを確認するため,シェルに加え て駆動ユニットに加速度センサを取り付けた.また実験に際して,吸入と吐出の圧力差 がいずれも200kPaとなるように調整し,モータの回転数を変更して圧縮機の加速度信 号を測定した.図4-11にシェルの加速度応答,図4-12に駆動ユニットの加速度応答を 示す.なお,点線はばね支持での固有振動数を示す.
図4-12 に示す自立支持方式による駆動ユニットの x 方向の加速度は,回転数の上昇 とともに増加する.また,自立支持方式の駆動ユニットの加速度は,ばね支持方式によ る加速度より大きい.これは,同じ不釣り合い力が質量の小さい駆動ユニットに作用し た影響と推察される.
一方,図4-11に示すシェルの加速度は,ばね支持方式ではx方向の 19Hz,y方向の 15Hz に加速度のピークが存在している.これらは点線で示す固有振動数の周辺で発生 しており,ばね支持に起因する共振の影響と考えられる.また,これらのピーク以外の 領域でも,ばね支持方式は自立支持方式より振動が高い領域が多い.
一方 z 方向では,ばね支持方式の加速度は固有振動数の周辺で若干増加するものの,
自立支持方式より加速度がやや低い領域が多い.ただし,ばね支持方式はx方向および y方向の加速度が大きいことから,各方向の振動を総合的に判断すると,全体としてば ね支持方式の振動は自立支持方式を上回る.これに対して,自立支持方式は15Hz以上 の運転回転数範囲から圧縮機の固有振動数を除外し,共振の影響を抑制することで圧縮 機の振動を低減していることが確認できる.
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(a) x direction (Shell)
(b) y direction (Shell)
(c) z direction (Shell)
Fig. 4-11 Measured acceleration responses of shell for various values of the rotational speed (200 kPa)
10 15 20 25 30 35 40
0.0 0.5 1.0 1.5 2.0
Rotational speed [Hz]
Acceleration [m/s2 ]
Self−standing support Spring support
Natural freqency Spring support Acceleration
10 15 20 25 30 35 40
0.0 0.5 1.0 1.5 2.0
Rotational speed [Hz]
Acceleration [m/s2 ]
Self−standing support Spring support
Natural freqency Spring support Acceleration
10 15 20 25 30 35 40
0.0 0.5 1.0 1.5 2.0
Rotational speed [Hz]
Acceleration [m/s2 ]
Self−standing support Spring support
Natural freqency
Spring support
Acceleration
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(a) x direction (Drive unit)
(b) y direction (Drive unit)
Fig. 4-12 Measured acceleration responses of drive unit for various values of the rotational speed (200 kPa)
10 15 20 25 30 35 40
0 5 10 15 20 25 30
Rotational speed [Hz]
Acceleration [m/s2 ]
Self−standing support Spring support
10 15 20 25 30 35 40
0 5 10 15 20 25 30
Rotational speed [Hz]
Acceleration [m/s2 ]
Self−standing support
Spring support
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