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第5章 学習者による学習環境の評価

5.5 授業実践

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るテスタの取り扱い方について説明した。次に,学習者は図 5-1 に示した可変定電圧電源 装置の可変抵抗器を操作し電源電圧を電圧計で計測しつつ,約 5V に設定した後,各抵抗 器の両端の電圧と回路を流れる電流の値を計測した。その後,電源電圧が約 10V,約 15V の場合も,同様の実験を繰り返した。学習者は各計測結果をワークシートに記入した。直 列接続したR1とR2の両端の電圧の和Vxと流れる電流Ixの計測結果に基づき,合成抵抗

の値を Rx=Vx/Ix により求めた。一方,R1=1kΩと R2=3kΩを直列接続した場合の合成

抵抗の値をRy=R1+R2により求めた。RxとRyの値を比較し,計測誤差などについて考察 した。直列回路の実験終了後,自己評価票(A)に回答した。

並列回路の実験では,学習活動を円滑に進めるためブレッドボードの構造について簡単 に復習した。その後,直列回路の実験時と同様に,各教材器具の接続状態と取り扱い方に ついて説明した。次に,学習者は可変定電圧電源装置を用いて電源電圧を約 5V に設定し,

電圧計で各抵抗器の両端の電圧を測り,電流計で各部を流れる電流の値を計測した。学習 者は各計測結果をワークシートに記入した。並列接続したR1とR2の両端の電圧V’xと流 れる電流の和I’xの計測結果に基づき,合成抵抗の値をR’x=V’x/I’xにより求めた。一方,

R1=1kΩと R2=3kΩを並列接続した場合の合成抵抗の値を R’y=(R1×R2)/(R1+R2)によ

り求めた。R’xとR’yの値を比較し,計測誤差などについて考察した。並列回路の実験終了 後,自己評価票(B)に回答した。

(2) 確認学習(II)

実験学習支援システムを用いた確認学習(II)では,各班毎に実験学習支援システムがイン ストールされたタブレット型PCを利用した。主な利用手順は以下のとおりであった。

(1) 対応するマーカが印刷された紙媒体の所定位置にブレッドボードを置く。

(2) タブレット型PCを使ってマーカを認識させ,画面上に表示される[True]を確認する。

(3) 「電流表示」SBに触れて電流の流れと方向を表示する。

(4) 「電流非表示」SBに触れて電流の流れを消す。

(5) 「電圧表示」SBに触れて電圧の大きさを表示する。

(6) 「電圧非表示」SBに触れて電圧の大きさを消す。

(7) 「情報表示」SBに触れて回路図とカラーコードを表示する。

(8) 「情報非表示」SBに触れて回路図とカラーコードを消す。

図5-11(a)にタブレット型PCを使って実験学習支援システムを起動し,班毎に協調して

学習している様子を示す。図5-11(b)に電流,電圧及び情報のすべてを重畳表示し学習活動 をしている様子を示す。学習者は実験学習支援システムを容易に取扱い,重畳表示されて

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いる内容が見やすい状態になるように適切にタブレット型 PC とマーカの位置関係を調節 していた。

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(a) タブレット型PCによる協調学習

(b) すべての情報を重畳表示

図5 - 11 実験学習支援システムを用いて学習している様子

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直列回路に関する学習では,マーカを認識後,マーカの角度や傾きをリアルタイムで推 定し,図 7 に示した各表示画面の左上隅に,QR コードとマーカから読み取る認識状態,

回路の種類,電源電圧,2つの抵抗値及び合成抵抗値の情報が示されている。図 5-12(a)に 示すように実験学習支援システムの「電流表示」を使った学習者が電流の流れる様子とそ の方向をイメージできるように稲妻を模したアニメーションを教材器具の画像に重ね合わ せて表示できていた。図5-12(b)に示すように「電圧表示」を使った学習者が電圧の大きさ を視覚的に確認する「壁」のようなアニメーションが 2 つの抵抗器を介して,それぞれの 抵抗値によって電圧降下する壁の高さが異なり,直列回路の電圧と抵抗値との関係を表示 できていた。また,電流の流れる方向が分かるアニメーションを表示できていた。さらに,

授業実践時にオームの法則に加え抵抗値をカラーコードに基づいて読み取る方法も取り 扱ったため,図 7(c)に示すように実験学習支援システムの「情報表示」を使った学習者は オームの法則を示す説明用グラフやカラーコード表,回路図を3Dで表示できていた。

その後,並列回路の学習においても,同様な利用手順で学習を進めた。学習者は表示した アニメーションによって,視覚的に 2 つの抵抗器を通した電圧の「壁」が同じ高さを降下 することによって,並列回路の電圧と抵抗値との関係を表示できた。また,電源から流れ る電流を示すアニメーションで表示された線の太さは,2 つの抵抗器を流れる電流をそれ ぞれ示す線の太さを加えたものであることを確認できた。最後に,実験学習支援システム を利用した両回路の学習の後,自己評価票(C)に回答した

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(a) 電流表示機能による提示

(b) 電圧表示機能による提示

(c) 情報表示機能による提示

図5 - 12 直列回路の学習時の提示例

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