• 検索結果がありません。

【持続】持続可能な社会の構築

ドキュメント内 第 3 章 環境基本計画の進捗状況 (ページ 52-67)

第3章 環境基本計画の進捗状況

V. 【持続】持続可能な社会の構築

第3章 環境基本計画の進捗状況

62

第3章 環境基本計画の進捗状況

63

1.石狩市地球温暖化対策推進計画

(1)計画の趣旨・位置付け・対象期間

●趣旨

温暖化対策の推進に当たっては、国レベルの展開に加えて、事業活動や日常生活を見直し、一人 ひとりが地域レベルで資源循環型社会に転換していくことが重要です。

「地域計画(石狩市地球温暖化対策推進計画)」は、平成16年度に策定しており、市・事業者・

市民が連携して温暖化対策に取り組むことにより、我が国に課せられた温室効果ガス排出削減目 標の達成に寄与するものです。

「実行計画(石狩市役所の事務・事業に関する実行計画)」は、平成17年度に第1期計画、平成 23年度に第2期計画、そして、平成28年度に第3期計画を策定しました。

●位置付け

図7-1 計画の位置付け

●対象期間

「地域計画」は、中間目標達成年を2010(平成22)年、最終目標達成年を2020(令和2)年の 段階計画とし、「実行計画(第3期計画)」は、目標達成年を2020(令和2)年としています。

(2)二酸化炭素削減目標

削減目標については、平成19年2月の地域新エネルギービジョン策定時に厚田区、浜益区を含 めて見直しました。

●地域計画による二酸化炭素削減目標 削減目標

2001(平成13)年(計画基準年)に対し、

2020(令和2)年(最終目標年)の一人当たり排出量を 10%削減(総削減量101.7千トン)する。

注)二酸化炭素の森林吸収量は含んでいない。

●実行計画による二酸化炭素削減目標(エネルギー起源)

削減目標 2020(令和2)年度における二酸化炭素排出量を、

2013(平成25)年度の排出量と比べて25.9%削減する。

第3章 環境基本計画の進捗状況

64

(3)地域計画及び実行計画の進行管理

①地域計画

地域計画(石狩市地球温暖化対策推進計画)におけるエネルギー起源の分野別二酸化炭素排 出量について、基準年度となる平成13年度は、487千t-CO2/年(市民一人当たり8.0t)となっ ており、民生部門が43.9%と最も高く、運輸部門35.4%、産業部門19.1%、廃棄物部門1.5%と続 いています。

平成30年度は、580千t-CO2/年(市民一人当たり9.9t)と対基準年度比で18.9%増加してい ます。分野別では運輸部門で4.2%、エネルギー転換部門で66.5%減少する一方、産業部門で65.8%、

民生部門で17.1%及び廃棄物部門で26.4%増加しています(表7-1)。

表7-1 市域における二酸化炭素排出量(地域計画)

活動種別

平成13年度

(基準年度) 平成30年度

排出量 排出量 増減量 増減率 t-CO2/年 t-CO2/年 t-CO2/年 % エネルギー転換部門 424 142 -282 -66.5 産業部門 93,341 154,757 61,416 65.8 民生部門 213,786 250,399 36,613 17.1 運輸部門 172,654 165,324 -7,330 -4.2 廃棄物部門 7,231 9,140 1,909 26.4

合計 487,436 579,762 92,326 18.9

1人当たり 8.0 9.9 1.9 23.8 注)当該年度の二酸化炭素排出係数を使用して算出 (市環境政策課調べ)

なお、四捨五入の関係で合計欄の値と内訳の合計が一致しない場合があります。

図7-2 市域における市民一人当たりの二酸化炭素排出量の推移(地域計画)

8.0

10.9 10.9

9.9 9.8 9.9

0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0

0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000

H13

(基準年)

H26 H27 H28 H29 H30

市民一人当たりCO2排出量(t)

部門別CO2排出量(t)

エネルギー転換部門 産業部門 民生部門

運輸部門 廃棄物部門 市民1人当たり排出量

第3章 環境基本計画の進捗状況

65 ②実行計画

市の事務・事業に伴う二酸化炭素排出量について、平成28年度に第3期計画へ改定するに当 たり、対象施設を42施設からすべての公共施設を対象とした315施設に変更したほか、算定項 目の見直しを行い、エネルギー起源による二酸化炭素以外の項目も算定対象としています(ボ イラーの燃料使用によるメタン・一酸化二窒素、廃棄物の埋立処分によるメタン等)。

・エネルギー起源二酸化炭素

エネルギー起源二酸化炭素における削減目標は、国の地球温暖化対策計画(平成 28年5月)

と同等とし、基準年度である平成25年度の排出量(13,924t)に対して、令和12年度時点で約 40%削減することを基本的な考え方とし、そこからバックキャスティング手法により、令和2年 度における削減目標を25.9%(総削減量3,608t)と設定しています。

その中、令和元年度のエネルギー起源二酸化炭素排出量は、12,269tであり、基準年度と比較 して、11.9%削減しています。その要因としては、電気及びA重油由来の二酸化炭素排出量にお いて、LED照明や高効率真空ヒーター等の省エネ機器を導入したことが挙げられます(表7-2)。

表7-2 市の事務・事業に伴うエネルギー起源二酸化炭素排出量(実行計画)

活動種別

平成25年度

(基準年度) 令和元年度

排出量 排出量 増減量 増減率 t-CO2/年 t-CO2/年 t-CO2/年 %

燃 料 の 使 用

電気 9,459 8,371 -1,088 -11.5

A重油 1,215 506 -709 -58.4

灯油 1,471 1,325 -146 -10.0

LPG 33 26 -7 -22.5

都市ガス等 1,271 1,636 365 28.7 ガソリン 125 164 39 31.7

軽油 350 241 -109 -31.1

その他 1 0 -1 皆減

合計 13,924 12,269 -1,655 -11.9

注)当該年度の二酸化炭素排出係数を使用して算出 (市環境政策課調べ)

なお、四捨五入の関係で合計欄の値と内訳の合計が一致しない場合があります。

図7-3 市の事務・事業に伴う二酸化炭素排出量の推移(実行計画)

13,924

13,092 12,888 12,579 12,579 12,269

0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000

H25年度

(基準年度)

H27年度 H28年度 H29年度 平成30年度 令和元年度

電気 A重油 灯油 LPG 都市ガス等

ガソリン 軽油 その他 合計(t)

第3章 環境基本計画の進捗状況

66

・非エネルギー起源二酸化炭素

非エネルギー起源二酸化炭素等の削減目標については、国の地球温暖化対策計画による令和 12年度の目標値が各区分で設定されており、非エネルギー起源二酸化炭素(CO2)で6.7%、メタ ン(CH4)で12.3%、一酸化二窒素(N2O)で6.1%、ハイドロフルオロカーボン(HFC)で25.1%の 削減目標となっています。

本市の非エネルギー起源二酸化炭素排出量については、基準年度である平成25年度の排出量

は8,340t であるのに対し、令和元年度の排出量は8,090t と3.0%減少しています。「一般廃棄

物の焼却」については減少した一方、「廃棄物の埋立」が増加しています(表7-3)。

表7-3 市の事務・事業に伴う非エネルギー起源二酸化炭素排出量(実行計画)

活動種別 平成25年度

(基準年度) 令和元年度

活動内容 算定対象 排出量 排出量 増減量 増減率 CO2 CH4 N2O HFC t-CO2/年 t-CO2/年 t-CO2/年 % 一般廃棄物の焼却 5,731 5,114 -617 -10.8 ボイラーにおける燃料の使用 ○ ○ 0 2.7 2.7 皆増 家庭用機器における燃料の使用 ○ ○ 0.4 0.7 0.3 70.0 廃棄物の埋立 ○ 2,583 2,960 377 14.6 下水又はし尿の処理 ○ ○ 12.7 0.0 -12.7 皆減 浄化槽によるし尿及び雑排水の処理 ○ ○ 1.4 1.0 -0.4 -29.3 自動車の走行 ○ ○ 9.9 10.3 0.4 3.9

自動車のエアコンの使用 ○

1.8 1.7 -0.1 -3.3

合計 8,340 8,090 -250 -3.0

注)当該年度の各排出係数を使用して算出 (市環境政策課調べ)

なお、四捨五入の関係で合計欄の値と内訳の合計が一致しない場合があります。

算定対象の温室効果ガスを地球温暖化係数を用いて二酸化炭素の排出量に換算しています。

第3章 環境基本計画の進捗状況

67

(4)再生可能エネルギー及び省エネルギーに係る削減取組

●木質バイオマス

①廃菌床ペレット活用による木質バイオマス設備の導入

木質バイオマスなど木材エネルギーの利用は、大気中の二酸化炭素 濃度に影響を与えないというカーボンニュートラルの特性を持ってい ます。それは、「植物をエネルギーとして利用するときに排出される二 酸化炭素」と「その植物が生長する過程で吸収した二酸化炭素」は、長 い目で見ると等量であるという考えからです。このことから、低炭素 化を目指す多くの自治体において、エネルギーとして木質バイオマス を活用する動きが広がっています。

市では、平成 27 年度に北海道再生可能エネルギー等導入推進事業

(グリーンニューディール基金事業)を活用し、花川南コミュニティ センターにペレットボイラを導入しました。

使用するペレットは、市内の社会福祉法人はるにれの里の「ふれあ いきのこ村」がしいたけの廃菌床を再加工したペレットを一部利用し ています。

このペレットボイラの導入により、令和元年度は約108t-COの削減 効果があり、今後も公共施設において、地域産の木質バイオマスエネ ルギーを活用し、カーボンニュートラル及びエネルギー輸送による二 酸化炭素の排出を抑える、「エネルギーの地産地消」を推進していきま す。

②薪割りプロジェクト「プロジェクトNINOMIYA」

現在、NPO 法人ezorock が石狩をフィールドとした薪割りプロジェ クト「プロジェクトNINOMIYA」を実施しています。

本プロジェクトは「森林に興味のある“若者”が中心となる活動」

をコンセプトとしており、厚田や浜益の森の中から間伐材や未利用材 を運び出し、それを薪にしてカフェやゲストハウス、レストラン等で 使ってもらうことで、多くの人に温かさを共有(WarmShare)すること を目指しています。さらに、そこで得た資金は森を学び、再び森づく りへと繋げていくために活かされています。

また、本プロジェクトは、カーボンニュートラルエネルギーの創出 にとどまらず、薪割り体験プログラムとしての環境学習や、市外の子 どもたちとの農山漁村交流コンテンツとして、過疎地域における、若 者を中心とする関係人口の増大に期待が寄せられています。

写真:廃菌床ペレット

写真:ペレットボイラ

写真:若者による薪割り

写真:生産された薪

第3章 環境基本計画の進捗状況

68

●風力発電事業

①市内等における風力発電事業

日本海に面する石狩湾沿岸部は、風力発電に適する風況であることなどから、石狩湾新港地域を はじめ、市内各所では複数の風力発電事業が計画されています。

令和2年12月末現在では、市内及び周辺地域における出力450kW以上の陸上風力発電は、既存施 設が8事業26基、建設中又は計画中を含めて5事業54基(最大)となっています。また、洋上風力 発電のうち、港湾区域内においては、1事業14基(最大)の事業が計画され、一般海域においても 大規模な事業が計画されています。

図7-4 市内等の風力発電事業(計画又は着工中を含む) 令和2年12月末現在

※一般海域における洋上風力発電の事業計画は、図中に含まれておりません。

ドキュメント内 第 3 章 環境基本計画の進捗状況 (ページ 52-67)

関連したドキュメント