5.3 拡張 BPMN の抽象構文
5.3.2 拡張 BPMN モデルの抽象構文
図 5.4: 拡張BPMNの記述例
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図 5.5: 拡張BPMNプロセス
第 6 章
拡張 BPMN から拡張時間オートマトンへ の変換手法の提案
6.1 変換方針
拡張BPMNにおけるフローオブジェクトはビジネスプロセスの振る舞いを特徴づける 主要な構成要素である.よって,本手法ではビジネスプロセスに出現するフローオブジェ クトをそれぞれ1つの拡張時間オートマトンに対応付けてモデル化する.フローオブジェ クトの持つ振る舞いや時間や資源に関する制約は,状態遷移の構造,チャネル同期を伴う アクション,クロック変数や整数変数を含む不変式,ガード条件および代入式によって表 現する.一方,プロセスの構造,すなわちシーケンスフローやサブプロセスの呼出/復帰
/タイムアウト割り込みによって決定される実行順序の制御は,順序関係を持つフローオ ブジェクト同士が同一のチャネルで送受信(同期)を行うことによって表現する.例えば,
フローオブジェクトXとフローオブジェクトY がシーケンスフローで接続されている場 合,Xに対応する拡張時間オートマトンの最後の遷移と,Y に対応する拡張時間オートマ トンの最初の遷移を,同一のチャネルで同期させることでモデル化する.上記の方針によ り,ビジネスプロセスモデル全体は,出現するフローオブジェクトに対応する拡張時間オー トマトンの集合をチャネル同期で結合したネットワーク,すなわちUPPAALが検証可能な モデルの形式となる.
拡張BPMNから拡張時間オートマトンへの変換は,ビジネスプロセスの構造や制約値の 調整の度に行う必要がある.特に,プロセス構造や同時実行数などを調整する場合には,拡 張時間オートマトン上の変数値の変更では対応できない.そのため,あらかじめフローオ
ブジェクトの種類ごとに拡張時間オートマトンのテンプレート(オートマトンテンプレー トと呼ぶ)を用意しておき,プロセスに含まれるオブジェクトや構造に応じて,系統的な 手順で変換できるようにする.フローオブジェクト同士の接続関係や具体的な制約値など,
ビジネスプロセスの構成内容によって異なるチャネルや定数はパラメータとして定義して おき,変換時に具体的な値を設定できるようにする.