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情報家電オントロジー記述ガイドライン

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第 3 章 実用化システムと研究プロジェクト

3.7 情報家電オントロジーとその適用例

3.7.6 情報家電オントロジー記述ガイドライン

上記の方針に基づき、本プロジェクトの成果として、以下の文書を作成する予定である。

・ 情報家電オントロジープロジェクト概要

・ 情報家電オントロジー Use Cases and Requirements

・ 情報家電オントロジー記述ガイドライン

・ 情報家電オントロジー公開ガイドライン

・ 情報家電共通オントロジー

・ 情報家電共通オントロジー解説

・ 情報家電オントロジー応用例

これらの中で、情報家電オントロジー記述ガイドラインは、オントロジーの相互利用可 能性を確保するために、オントロジー記述における注意点を挙げ、

推奨する記述方法を提示する文書となる。

<owl:Class rdf:ID="LConnection">

<rdfs:subClassOf>

<owl:Restriction>

<owl:onProperty rdf:resource="#isRealizedBy" />

<owl:allValuesFrom rdf:resource="#PConnection"/>

</qcr:Restriction>

</rdfs:subClassOf>

</owl:Class>

また、情報家電オントロジー公開ガイドラインは、情報家電共通オントロジー、メーカ 定義オントロジーをWeb上で公開する際の推奨する方法を記述した文書となる。

これらの文書は、本プロジェクトの成果として順次公開される予定である。また、最新 の作成状況については、情報家電サービスフォーラム(SPIA)フォーラム[4]情報家電オント ロジーSIGにて報告される。

以下では、情報家電オントロジー記述ガイドラインから、いくつかのトピックを紹介す る。詳細については、同ガイドラインを参照されたい。

3.7.6.1 論理機能(状態, 操作)と物理機能(状態, 操作)の分離と対応付け

たとえば、機器と機器の接続は、機器と機器を物理的に接続することにより実現される が、物理的な接続方法は一通りとは限らない(たとえば無線接続であってもよいし、有線 接続であってもよい)。また、ハードディスクレコーダにおける「再生」を行うには、リモ コンの再生ボタンを押してもよいし、本体の再生ボタンを押してもよい。

これらの関係を表現するために、本オントロジーでは、論理機能(状態, 操作)と物理機 能(状態, 操作) を分離した上で、関係isRealizedByを用いて、それらの間の対応付けを行 う。たとえば、機器と機器の論理接続状態(LConnection)は、物理接続状態(PConnection) により実現されるとする(図3.7.3)。

3.7.6.2 制約の記述方法

例えば、あるハードディスクレコーダ(SomeHDRecorder)に関する「待機消費電力はク イックスタート「切」時で3.9W、クイックスタート「入」時で19.5Wである」という記 述のように、情報家電の機能と操作、状態の関係などの間に成り立つべき制約(規則)を 記述したくなる場面は多い。

しかし、現時点でのOWL1.0の仕様では任意の制約を記述することはできないため、何 らかの語彙を導入する必要がある。しかし、制約の具体的記法の標準として確立されたも のがない現時点では、特定の記法に強く依存した語彙を導入するのは時期尚早であり、制 約の具体的記法に依存しない方法をとることが望ましいとしている。

そこで、本プロジェクトでは、(i) オントロジーの語彙と、関係する制約を、新たに導入

した語彙 rst:underRestriction により緩やかに関連付ける、(ii) 制約の内容は記述者が任

意の記法(極端な例では自然言語)により記述することを許す、というアプローチを採用 している。

具体的には、制約のクラスrst:Restrictionを導入し、個々の制約のインスタンスの内容 を表すリテラル(あれば)を属性rst:descriptionの値として関係付ける。また、制約記述 の実体を指す URIが与えられているときは 属性 rst:desctiptionRefの値として関係付け る。また、制約に関連するリソースは、属性rst:underRestrictionの値として当該の制約 のインスタンスと関係付ける。また、制約の記法を示すリテラルを属性rst:restrictionType の値として指定する。さらに、制約が関連するリソースの特定の属性の値にのみ関連する 場合は、当該制約のインスタンスの属性rst:onProperty の値として、当該属性のURI を 与える。

図 3.7.5 は 、「 ク ラ ス SomeHDRecorder の イ ン ス タ ン ス が 属 性

hasStandByPowerConsumptionに関してModel.n3というURIを持つN3形式の制約記

述に従う」という内容の記述例である。

以上のように制約を表すことにより、当該制約記述形式を理解する処理系は、必要な制 約記述を読み込んで処理することができる。また、標準的な制約記述方式が確立されたと きには、制約記述を行うリソースにおいてその記述形式を採用するだけでよく、オントロ ジー自体に変更を加える必要はない。

図3.7.4 単位を含む表現例

図3.7.5 制約との対応付け例

<owl:Class rdf:ID="SomeHDRecorder">

<rdfs:subClassOf>

<owl:Restriction>

<owl:onProperty rdf:resource="#hasPowerConsumption" />

<owl:hasValue rdf:parseType="Resource">

<unit:watt

rdf:datatype="http://www.w3.org/2001/XMLSchema#integer">60</unit:watt>

</owl:hasValue>

</owl:Restriction>

</rdfs:subClassOf>

</owl:Class>

<owl:Class rdf:ID="SomeHDRecorder">

<rdfs:subClassOf>

<owl:Restriction>

<owl:onProperty rdf:resource="&rst;underRestriction" />

<owl:hasValue>

<rst:Restriction>

<rst:descriptionRef rdf:resource="Model.n3"/>

<rst:descriptionType>

text/rdf+n3

</rst:descriptionType>

<rst:onProperty rdf:resource="#hasStandByPowerConsumption"/>

</rst:Restriction>

</owl:hasValue>

</owl:Restriction>

</rdfs:subClassOf>

</owl:Class>

3.7.6.3 対象のクラスを指定した数の表現

OWL1.0では、たとえば 「SomeHDRecoder(に属す個別の機器)には付属品としてリ

モコンが1個、単 3電池が 2本ついている」、といったような場合に付属するリモコンの 数を1と規定するような、対象物のクラスを指定した数量に関する制限の記述ができない

(Description Logicで Qualified Cardinality Restriction、あるいは Qualified Number Restriction と よばれている問題) 。

しかし、上記のような記述に対する要求は高いと思われ、また、Patel-Schneider らに

よるOWL1.1に関する提案[6]においても必要性が論じられていることから、本オントロジ

ーでは、Rector and Schreiber らによる記法[5]を参考にして、Qualified Cardinality

Restriction記述用の語彙を導入した。

図 3.7.6 は、導入した語彙を使って、上記のリモコンの数に関する制約を記述した例で

ある。

図3.7.6 対象のクラスを指定した数の表現例

3.7.6.4 単位を含む表現の記述

たとえば「SomeHDRecorder が消費電力が60Wである(機器のクラスである)」といっ たような、単位を含む表現を記述する際、RDF Primer[7] (4.4 More on Structured Values:

rdf:value)において示されているような、「空白ノードの素性 rdf:value の値として数値を

指定し、素性 unit の値として単位(この場合 W)を指定する」という記法ではなく、「空 白ノードの、単位に対応する素性(この場合 watt)の値として、数値を指定する」という 記法を採用する(図3.7.4)。これは、前者の記法では同じ量を複数の単位で記述すること が困難であるというBerners-Lee[8]の議論を参考にした。

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