強引な営業
強引な営業とは、「相談者の弱気な心理につけこみ」「脅迫的な言動で」「本人の意思 と関係なく依頼契約させる」ことです。
こういった営業をする探偵社は、一般的に調査料金が相場よりも高いところが多いよ うです。相談者が他社にも見積り相談したとして、そこで同じ調査内容で見積りを出さ れたら自分のところ(高額な料金)が負けてしまう可能性が高いからでしょうか。
そのため、あの手この手で
・依頼するなら今しかない!
・手遅れになりますよ!
・お金の問題じゃないでしょう!
・あなたの人生が狂ってしまいますよ!
といった、強引な営業方法に頼ることになってしまいます。
帰ろうとする相談者を長時間にわたって引き止めるため、ただでさえトラブルで気弱に なっている相談者も「思考停止状態」になって、契約書にハンコを押してしまいがちで す。
相談しにいった時に、こんな脅迫的な言動をされたら立ち去っても構いません。相談 というのは契約とは別物ですから、特別に料金を払う義務はありません(事前に相談 は有料と言われている場合を除きます)。契約しないなら相談料を支払えといわれて も、これに法的な正当性は全くありませんから、応じなくても結構です。
脅迫的な言動によって成立した支払いは、おそらく法廷まで出れば取り返すことはで きると思いますが、それでも膨大な手間や費用がかかってしまいます。
あくまで調査依頼の契約は、よく探偵社と話し合い、料金・期間・調査方法・リスク面 で自分自身が納得できた場合のみに成立させるようにしましょう。
自作自演の紹介サイト
「優秀な探偵社を無料紹介します!」
「探偵社の実力をランキング!」
そんなサイトをインターネットで見かけることがあると思います。
優良探偵社をズバリ案内・紹介してくれるというのですから、初めて探偵に依頼しよう と思っている人には心強い味方に感じるかもしれません。
しかし、自作自演の探偵紹介サイトを作って依頼を受け、トラブルを起こす業者の被 害が増えてきています。その典型的な例は、以下のようなパターンです。
・紹介サイトからきた相談に対し「優秀な探偵社を紹介する」といって、自社を紹介。
・優良だという安心感をバックにして高額な調査料金を取り、契約面や調査面で多く のトラブルを起こす。
自作自演することも問題ながら、「ウソの報告をする」など悪質なケースが非常に目立 ちます。
もちろん、自作自演をするのは一部の紹介サイト・ランキングサイトだけなのですが、
その見分け方を知っておくのは被害に遭わないために大切なことだと思います。
<見分け方のノウハウ>
ここからは、具体的な見分け方の解説です。
もっとも手早く見分ける方法は、信頼できる友人か誰かに頼んで実際に電話(または メール)で問い合わせてみることです。
これで「A社さんなら実績もあるし安心ですよ」と同じ探偵社ばかり紹介されるようなら、
その紹介サイトはA社の関連する自作自演と考えることができます。
また、自作自演の紹介サイトやランキングサイトには、その内容にも共通点が見られ ます。
以下のポイント1〜3のうち、1つでも当てはまれば要注意です。
「優良なはずの探偵社に騙された……」ということにならないよう自己防衛にお役立て ください。
・1.登録探偵社の一覧を載せていない
「優良な探偵社ばかりを紹介します」と書きながら、その登録探偵社名をまったく載せ ていないサイトは自作自演の疑いがあります。
これは、紹介する探偵社が1社(つまり自社だけ)しかないという、紹介サイト側の都 合によります。
・2.優良とみなす基準が曖昧
本来、何十万円もする依頼先をお客様に紹介するのですから、「優良」とみなすには 誰から見てもハッキリ分かる基準が必要です。
しかし、自作自演サイトは「当サイトの基準で厳選した」「信頼がおけて実績もある」な ど、優良探偵社かどうかの基準をかなり曖昧なものにしています。
また、独自の採点方式(100点満点など)でランキングしているサイトがあっても、そ の点数が何を基準に出されたか分からない場合は注意しましょう。
上位にランクインした全ての探偵社が、実は、ある探偵社のグループ会社だったとい う悪質な実例もあります。
・3.「安心」「優秀」など好意的な紹介しかしない
探偵に限らず、何かを紹介するというのは責任の重い仕事です。
もしも紹介した会社が依頼者と何かトラブルを起こしたら、自分たち(紹介サイト)も信 用を下げるわけですから、
「紹介はしますけど信頼できるかどうかの判断はお客様自身でやってください」と免責 事項を設けておくのが普通です。
しかし、自社だけを紹介する自作自演サイトは「A社なら安心です」「A社は良心的で す」「A社は当サイト1番のお勧めです!」など好意的な紹介ばかりしてきます。
このような紹介をしてきたサイトには、よく注意を払いましょう。
(※あくまで一般的な目安であり、該当する全てのサイトが自作自演という意味ではありません)
一方的な決め付け
最近は夫の帰宅が遅い、と浮気相談に来た人が言っただけなのに「それは100%間 違いなく浮気していますよ」と決め付けてしまう探偵社がありますが、それだけで確定 してしまうのは良くありません。
これは先にも書いた「強引な営業」と同じく、その場で早く依頼者に契約させてしまおう という意図が見えます。
調査を依頼するかどうか決めるのは、あくまで依頼者の側ですから、「過去にこんな 例がありました。だから今回も間違いないですよ」と言われても、あまり焦って依頼す る必要はないと思います。
会社組織の実体
責任の所在が不明
探偵ではない業界、たとえば普通の販売店などであれば、インターネットのホームペ ージに「会社所在地」や「代表者氏名」を記載するのは常識と思われます。
しかし、意外と探偵社の中には、会社所在地や代表者氏名をまったく書いていないと ころもあります。
ひどいケースになると、依頼者とトラブルになった時に「うちは会社組織ではなく任意 団体ですから」と意味の通らない答えをして、そのまま一方的に連絡を断ってしまった、
という相談もありました。
普通に考えれば、お客様からの信用を得るためには、会社所在地などを書くほうが有 利なのは誰でも分かることです。それを知っていてやらないということは、何かを隠す 意図が探偵社にあるとも考えられます。
責任の所在を明確にしないのは、携帯番号だけを書いたチラシを電柱に貼り付ける
「ヤミ金」業者と共通しています。
「お金はたくさんもらいます。でも問題が起きたら逃げますよ」と自分から言っているよ うなものだと、お客様に思われても仕方ありません。
責任の所在を明確にしていない探偵社には、依頼する場合にも細心の注意を払って ください。
事務所に来させない
相談しようとして電話してきた人に対して、よくあるのが
・近くの喫茶店で会いましょう
・ホテルのロビーで会いましょう
・そちらの近くまで行きますよ
という探偵社の対応です。
探偵社は自宅と事務所を兼用している場合も多いですが、それ自体は別に恥ずかし くありません。ただ、あちこちの広告で「総合探偵社」「総合調査業」「あらゆる調査全 般」と書いてしまっている手前、自宅に来てもらうのが恥ずかしいのでしょうか。
実際のところは、自宅と事務所を兼用していても、優秀で良心的な探偵さんはたくさ んいます。いちがいに、自宅兼用の事務所だからダメといったことではありません。
問題なのは、単に「自宅と兼用だから恥ずかしい」という理由ではなく、
・そこに事務所が存在しないから
・トラブルが起きた時に事務所へ来て欲しくないから
という理由で、相談者を事務所に来させないケースです。
次の項目では、そんな典型例について述べます。
多すぎる全国支社
電話帳にズラっと並んだ、電話番号のリスト。すべてが同じ探偵社の「支社」となって います。こんなに大規模なんだから調査もしっかりやってくれるだろう、と思われた人 もいると思います。
しかし、ここに大きな落とし穴があります。ひとつは転送電話、もうひとつはフリーダイ ヤルです。
転送電話というのは、電話回線だけを現地(事務所があると思わせたい場所)に用意 しておき、そこへかかってきた電話を他の場所へ転送させるというNTTのサービスで す。探偵社の多くが転送電話を使っているところから、実際には存在していない支社 数を「水増し申告」するには最適のようです。
また、フリーダイヤルというのも支社数の水増しに使われやすい方法です。フリーダイ ヤルとは「0120」で始まる電話番号ですから、「03は東京」「06は大阪」といった判 断が難しく、どこにでも支社があるように見せかけることが簡単にできます。
ここで述べたのは、まだお金をかけているだけ良心的なケースといえます(転送もフリ ーダイヤルも有料契約です)。
さらにひどい場合は、ホームページ上で「○○支社」「××支社」など何十もの支社名 を書いておいて、実際はすべてが嘘だったというケースもありました。これなどは一切 のコストがかからず、うっかりすると信じてしまうかもしれないので注意しましょう。
もちろん、本当にきちんと支社を置いてある探偵さんもいるのは間違いありません。た だ、何より重要なのは、支社数が多くても少なくても、それ自体は「調査力」「誠実さ」と まったく無関係ということです。
会社規模から判断するのではなく、きちんと探偵社の応対などを自分で確かめてから 依頼することを強くお勧めします。