プロフィール
1.教室員と主研究テーマ
教 授 申 範圭 上行・弓部大動脈手術における一側送血による脳分離体外循環法の臨床的検討
急性冠動脈症候群に対する冠動脈バイパス手術の検討
助 教 森 光晴 高齢者に対する冠動脈バイパス手術の治療戦略の検討
高橋 辰郎
2.成果の概要
1)上行・弓部大動脈手術における一側送血による脳分離体外循環法の臨床的検討
上行弓部大動脈手術における標準的脳循環法として 2 分枝あるいは 3 分枝の選択的脳分離体外循環法(SCP)
が行われているが、右腋窩動脈一側送血でも脳循環の維持は可能とされている。我々は安全かつシンプルな脳分 離体外循環を目指し、Near infrared oxygen monitor ( NIRS ) による脳虚血監視下に右腋窩動脈一側送血によ る脳分離体外循環法を用いた上行弓部大動脈手術を行い良好な成績を得ている。本法は左脳虚血発現時に速やか に両側脳灌流に移行可能であり、安全な脳保護法と考えられる。今後さらに症例を重ね、本法の安全性、虚血モ ニタリング法や灌流条件につき検討、改善を予定している。
2)急性冠動脈症候群に対する冠動脈バイパス手術の検討
急性冠動脈症候群(ACS)に対する早期侵襲的治療は PCI と CABG により行われる。本邦では PCI に偏る傾 向にあるが、当院では循環器科との緊密な連携のもと PCI に固執することなく ACC/AHA、日本循環器病学会の ガイドラインに準拠した適応で PCI と CABG を相補的に行っている。即ち、LMT 病変は原則的に CABG、重症 2 3 枝病変のうち不安定な血行動態、心筋虚血の持続などを認めれば CABG を優先するなどの方針が取られて いる。ACS に対する急性期治療方針を循環器内科医と共有し、適切な適応でタイミングよくCABG に移行するこ とにより、緊急 / 準緊急 CABG の手術成績は良好であった。PCI に比し完全血行再建が可能で心機能の早期回 復と長期にわたる安定化をもたらす CABG により良好な長期成績も期待できる。今後、ACS に対する PCI および CABG の術後遠隔成績の比較検討を予定している。
3)高齢者に対する冠動脈バイパス手術の治療戦略の検討
近年、高齢者人口の増加に伴い高齢者に対する CABG が増加している。高齢者は術前併存疾患が多く、全身 状態も良好ではない場合が多い。手術成績も、若年者と比較し術後合併症は多く、退院後早期の非心臓死亡も多 く認める。高齢者に対する CABG の成績向上のためには、患者個々の状態に応じて動脈グラフトに固執しないグラ フト選択、侵襲の少ない術式を選択し、術後合併症を回避することが重要であると考えられた。今後さらに術後合 併症を回避するための治療戦略についての検討を予定している。
症例報告論文 1 症例報告論文
森光晴、申範圭、大木貴博、板橋裕史
後下壁領域心筋梗塞後の虚血性心筋症および僧帽弁閉鎖不全症に対し経僧帽弁アプローチによる前後乳頭筋近接術(PMP)が有 効であった1例
心臓, 42(7), 879-882, 2010. ISBN/ISSN : 0586-4488 東京歯科大学市川総合病院心臓血管外科
医中誌 ID : 2010262344 22205001
解説 1
解説 申範圭
Conventional CABGを快適に行うための内胸動脈採取と良好な術野の確保 CIRCULATION Up-to-Date, 5(6), 679-681, 2010. ISBN/ISSN : 1881-3585 東京歯科大学市川総合病院心臓血管外科
医中誌 ID : 2011072742 22205002
学会発表・口演 2 学会発表・口演 森光晴、申範圭、山邉健太郎 高齢者に対するCABGの問題点と対策
第15回日本冠動脈外科学会学術大会プログラム・抄録集, 95, 2010.
第15回日本冠動脈外科学会学術大会 大阪市
東京歯科大学市川総合病院心臓血管外科 22205004
学会発表・口演 森光晴、申範圭、高橋辰郎
A型急性大動脈解離手術における右腋窩動脈一側送血による脳分離体外循環法 日本心臓血管外科学会雑誌, 40(S), 317, 2011. ISBN/ISSN : 0285-1474
第41回日本心臓血管外科学会学術総会 浦安市
東京歯科大学市川総合病院心臓血管外科 22205005
学会発表・示説 1 学会発表・示説 森光晴、申範圭、山邉健太郎
右腋窩動脈からの一側送血による脳分離体外循環法 歯科学報, 110(3), 415, 2010. ISBN/ISSN : 0037-3710
第289回東京歯科大学学会(例会) 東京都千代田区
東京歯科大学市川総合病院心臓血管外科 医中誌 ID : 2010289678
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