過去
30日の心の健康状態について質問したところ、 「神経過敏」は約
11%の人が、 「たい てい」、もしくは「いつも」という高い頻度で感じたと回答した(前回調査では約
13%)。
「絶望」は約
5%(前回約6%)、「そわそわしたり、落ち着かない」は約
7%、「気分の沈み こみ」は約
8%、「何をするにも骨折り」は約 7%、「自分は価値のない人間」は、5%の人が、「たいてい」、もしくは「いつも」という頻度で感じていた(表
5-2①)。表
5-2① 心の健康状態これらの回答を「全くない」を
0、「少しだけ」を
1、「ときどき」を
2、「たいてい」を
3、「いつも」を
4として指数化し、合計すると心理的ストレスを含む何らかの精神的問題の 程度を表す指標として用いられている
K6が計算できる。平成
24年国民生活基礎調査と比 較し、今回調査を含め生活の質に関する調査では、心の健康状態が悪いとする回答者(K6 の得点の高い回答者)の割合が多くなっている。なお、インターネット調査(平成
23年度 実施のインターネットの登録モニターを対象にした調査)は調査手法により得点が高くな るというバイアスがかかる可能性についての指摘もあるが、前回調査(
24年度調査)、今回 調査は訪問留置法による調査であり、国民生活基礎調査と比較し高くなったのは、調査手 法によるものではなく、幸福感の測定を目的とする生活の質に関する調査の一環として質 問したことによる影響も考えられる(表
5-2②)。
全くない 少しだけ ときどき たいてい いつも
神経過敏に感じました
か 26.5% 32.4% 30.3% 7.8% 3.1%
絶望的に感じましたか 56.6% 24.0% 14.6% 3.4% 1.4%
そわそわしたり、落ち着
かなく感じましたか 36.7% 34.0% 22.6% 5.1% 1.5%
気分が沈み込んで、何 が起こっても気が晴れ
ないように感じましたか 39.6% 31.8% 20.5% 6.2% 2.0%
何をするにも骨折りだと
感じましたか 39.1% 32.8% 21.2% 5.0% 1.9%
自分は価値のない人間
だと思いましたか 56.1% 22.1% 16.7% 3.1% 1.9%
表
5-2② 他の調査との比較
今回調査における
K6の得点の分布を見ると
12点に一つの山があることが分かる(図
5-2①)。
図
5-2①
K6の得点の分布と累積分布
年齢別に見ると、
10代、
20代で
K6の値が高い回答者(
10点以上)の割合が多く、年齢 が上がるにつれ、心の健康状態が悪いとする回答が減少している。但し、70 代以上は
605-2②)。
今 回 調 査 (25年 度 調 査 )
前回調査
(24年度調査)
インターネッ ト調査(23年
度調査)
2010年国
民生活基 礎調査
0~4点 47% 46% 50% 59%
5~9点 31% 32% 26% 15%
10~14点 15% 17% 17% 6%
15点以上 5% 6% 6% 2%
不詳
2% - - 17%総数
100% 100% 100% 100%図
5-2② 年齢別のK6の分布
男女別に
K6の得点の分布を見ると、男女の間で、心の健康に大きな違いがないことが分 かる
12(図
5-2③)。図
5-2③ 男女別の
K6の得点の分布
仕事の質は、心の健康と密接に関係すると思われるため、仕事の質についての質問にお いて、そう思う(=どちらかというとそう思う+非常にそう思う)と回答した人とそうで ない人で、K6 の得点に違いが出るか見たところ、全ての項目で統計学的に有意な違いが存 在した
13(表
5-2③)。
12
分布について、適合度検定を行ったところ、男女の間の違いは有意ではなかった。
13 K6
の平均点について、t 検定を行ったところ、1%水準で有意であった。
表
5-2③ 仕事の質と心の健康
週当たり労働時間と
K6(平均値)との関係について見ると、男女で違いがあり、男性の場合、週当たり労働時間が
40時間を超えると
K6が徐々に上昇する傾向がみられ、
60時間 台後半からその上昇傾向が強くなっている。一方、女性では、30 時間台後半から
K6が急 に高くなるが、50 時間台後半からは
K6が逆に低下する傾向がみられる。ただし、女性の 場合、65 時間超では回答者数が非常に少なくなることから一部の回答者の影響が強く現れ ている可能性がある(図
5-2④)。図
5-2④ 調査前の週当たり労働時間とK6値の関係
そう思わない、 そう思う
どちらでもない
K6 回答者数 K6 回答者数
自分の仕事は要求が厳しく、スト
レスが多い
4.8 1445 6.8 1067
賃金は良い
5.8 1941 5.1 561
仕事の仕方については、自分で
決めることができる範囲が大きい
6.1 1397 5.0 1112
仕事は単調で退屈である
5.5 2282 7.3 229
将来のキャリアアップにつながる
仕事である
5.8 1872 5.1 635
常に締切に追われている
5.3 1785 6.5 723
危険もしくは不健康な環境で働い
ている
5.3 2095 7.0 417
職場は、子育てや介護をしている 人にとって仕事と両立しやすい環
境が整っている方である
5.8 1828 5.1 670
職場の人間関係にはストレスが
多い
5.0 1700 7.0 804
自己啓発や生活の時間が確保し
やすい職場環境にある
6.1 1739 4.6 762
ドキュメント内
25年度「生活の質に関する調査(世帯調査:訪問留置法)」の結果について
(ページ 82-86)