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北里大学 医学部 救命救急医学(Department of Emergency and Critical Care Medicine, Kitasato University School of Medicine) 花島 資(Tasuku Hanajima)、片岡 祐一、小倉 直人、浅利 靖
【はじめに】重症敗血症(severe sepsis)では約35% にDICを合併するとされ、severe sepsis with DICの死亡率は40〜
46% とsevere sepsis without DICの死亡率よりも高いことが報告されている。当院における緊急開腹手術を施行した敗血
症性DIC症例について検討した。【対象と方法】2014年1月〜2014年12月までの1年間で当院救命救急・災害医療セ ンターで緊急開腹手術を施行した敗血症性DIC症例20例を対象とした。【患者背景】平均年齢72歳、男性12人、女性 8人。APACHEIIスコア23.1±7.6、SOFAスコア7.1±2.7。原疾患としては大腸穿孔が11例と最も多かった。術式として
はHartmann手術と小腸切除術が最も多くそれぞれ5例に行われた。【結果】28日死亡率10%、在院死亡率10%、ICU滞
在期間11.7±13.5日、人工呼吸管理期間5.7±6.1日。敗血症性ショック11例、急性腎障害8例の合併があった。持続的腎
代替療法(CRRT)が3例、エンドトキシン吸着療法(PMX-DHP)が5例に行われていた。抗DIC治療薬が14例に投 与され、DIC診断から投与までの日数は0.2±0.7日であった。【考察】当院における緊急開腹手術を施行した敗血症性DIC 症例の治療成績は良好であった。
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P13-6
当院における大腸穿孔症例の治療方針
The treatment of colorectal perforation and usage of thrmbomodulin in our hospital.
第二岡本総合病院(Emergency department, Daini Okamoto general hospitals) 田中 良一(Ryoichi Tanaka)、清水 義博
大腸穿孔は容易に汎発性腹膜炎、敗血症性ショックを引き起こす。当院における大腸穿孔症例で術後の経過と治療方 針を検討した。対象と方法-2005年1月から2014年12月までの10年間の大腸癌による穿孔15例と大腸癌以外47例を 対象とした。年齢、性別、原発巣の部位、stage,汚染度、術式、救命率、術後エンドトキシン吸着療法(PMX-DHP)、ア ンチトロンビン製剤(ATⅢ製剤)、リコンビナントトロンボモジュリン(rh-TM)、SSI、化学療法、生存期間を
retrospectiveに比較検討した。結果 ‐ 大腸癌穿孔例では平均年齢は74.2歳。原発巣の部位としてはS状結腸が最も多く
15例中10例がStageⅣであった。腹腔内の汚染度は全て重度、Hinchey stage Ⅲ,Ⅳであった。術式は1例以外一期的
切除 + 人工肛門増設術を施行しており、全ての症例で原発巣は切除されており、救命率は100% であった。術前SIRSあ るいは、ショック状態、及びDIC症例のべ12例中9例にPMX-DHPが施行されていた。また、術後のDIC症例5例中 3例に対してはATⅢ製剤やrh-TMが使用されていた。術後のSSIは15例中4例に認められた。化学療法は術後15例中 6例に施行。overall survivalは24.4か月であり、5年生存率は12.3% であった。当院の治療方針-術前sever sepsisに対す るEarly Goal-directed Therapy (EGDT)でÀXLGUHVXVFLWDWLRQ、早期抗菌薬投与、CT検査を行う。手術はstageⅣ大腸癌では 一期的切除(Damage control surgery)を行い、stageⅣ以外ではリンパ節郭清も考慮する。術後はPMX-DHP, 持続的血液 濾過透析、, AT-Ⅲ製剤、rh-TMなどを併用する。また、大腸癌以外の大腸穿孔では部位ではS状結腸が、原因疾患では 憩室穿孔が最頻であった。47例中死亡例は5例認めたが、直近3年では死亡例は認めなかった。当日はこちらも予後因 子と合わせて検討する。結語-Oncology emergencyである大腸癌穿孔では救命と根治性の両立を目指す必要がある。
P13-7
大腸穿孔による腹膜炎症例における炎症と血液凝固の検討
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金沢医科大学 一般・消化器外科(Department of Surgical Oncology, Kanazawa Medical University)
上田 順彦(Nobuhiko Ueda)、藤田 純、甲斐田大資、富田 泰斗、大西 敏雄、舟木 洋、
藤田 秀人、木南 伸一、中野 泰治、小坂 健夫
【はじめに】近年、敗血症において全身性炎症反応と血液凝固の関係が注目されている。【目的】大腸穿孔による腹膜炎 症例おける炎症と血液凝固の関係を検討し、臨床的な面から病態を明らかにすること。【対象と方法】大腸穿孔例35例 を対象に検討した。DICの判定は急性期DIC診断基準に準じて判定した。さらにDIC発症群(DIC群)17例と非発症 群(non-DIC群)18例に分けて検討した。【成績】(1)DIC発症の有無と予後 :non-DIC群は全例生存した。DIC群17例 中9例(53%)は生存、8例(47%)は死亡した。(2)DIC群における急性期DIC診断基準の解析 :DIC診断基準の4つ の項目のうち、血小板の項目のみ両群間に有意な偏りを認め、死亡群8例全例が3点であった。〔小括〕大腸穿孔例のう ちDIC群では死亡率が高率であり、なかでも血小板の下がりが高度な症例では死亡率が高い。(3)DIC発症とCRP最高 値の関係 : 入院時にCRPが最高値のものは6例ありそのうち5例はDICを発症しており、うち4例は死亡した。2日目 に最高値を示す症例は10例でDICの発症は5例であった。ただ死亡例は1例のみであった。その後はDIC発症例は減 少した。(4)DIC発症とWBC最低値の関係 :WBCの最低値が入院から2日以内に3000以下を示す症例は15例あるが、
このうち9例(60%)はDICを発症し、さらにこのうち6例は死亡した。(5)DIC以外の合併病変 :DIC群では11例
(65%)、non-DIC群では2例(11%)に認めた。個々の合併症ではDIC群ではARDS4例(24%)、腎不全4例(24%)、
肝不全4例(24%)であり、non-DIC群ではそれぞれ1例(6%)、1例(6%)、0例であった。またDIC+ARDS発症例は 全例死亡した。【結語】炎症が強い症例では血液凝固を起こしやすく重症化する。またその他の合併症も併発しやすい。
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P14-1
小網の後葉がヘルニア門となったと考えられる絞扼性イレウスの 1 例
Case report of strangulated internal hernia through the posterior membrane of lesser omentum
1)大阪府三島救命救急センター(Osaka Mishima Emergency Critical Care Center)、2)明和病院 根来 孝義(Takayoshi negoro) 1)、秋元 寛 1)、富岡 淳 1)、竹中 雄也 2)
【はじめに】内ヘルニアは比較的少ない疾患であるが、その中で小網裂孔ヘルニアは稀な疾患である。今回我々は小網の 後葉がヘルニア門となったと考えられる稀な症例を経験したので報告する。
【症例】40歳代、女性。入院当日2時間続く右上腹部痛を主訴に近医受診し、腹部造影CTにて胃小弯側に拡張した腸管 を認め、内ヘルニア、絞扼性イレウスの診断にて当センター転院となった。腹部造影CTでは明らかな腸管虚血を認め なかった。内ヘルニアによる絞扼性イレウスの診断にて緊急腹腔鏡下内ヘルニア修復術を施行した。腹腔内を検索した ところ、胃結腸間膜はほとんど欠損しており、小腸が直接網嚢腔から胃小弯の頭側に嵌頓していた。嵌頓小腸は暗赤色 に変色し拡張しており、薄く引き伸ばされた1層の膜に覆われていた。ヘルニア門は小網と考えられ、小腸を整復した。
絞扼されていた小腸は暗赤色に変化していたがviableと考え、小腸切除せずヘルニア門を縫合閉鎖し、手術を終了した。
術後の経過は良好で、第8病日軽快退院となった。
【考察】小網裂孔ヘルニアは通常、小網にヘルニア門があり、網嚢内に陥頓する場合が多いが、今回の症例では大網は一 部欠損しており、網嚢に直接小腸が入ったと考えられた。また術中所見にて陥頓した腸管には1層の膜が張られており、
膜が小網前葉であり、ヘルニア門が小網後葉のみと考えられた。
P14-2
特発性成人腸重積症の 1 例
A Case of Idiopathic Intussusception in an Adult
独立行政法人地域医療機能推進機構 人吉医療センター(Hitoyoshi Medical Center)
堀之内 誠(Tomo Horinouchi)、杉山 眞一、塚本 雅代、木下 浩一、田浦 尚宏、清田 礼孝、
西村 卓祐、下川 恭弘、木村 正美
症例は88歳、男性。保存的治療の効果が乏しかった癒着性イレウスに対して、癒着剥離術を施行した。その後発熱、
嘔吐が遷延するため造影CT検査を施行し、Target sign陽性の小腸型腸重積症を認めた。以前のCT検査で腸管内腫瘤な どは認めなかった。腹痛などの症状を伴っており、開腹手術を施行した。術前診断通り、重積した小腸を認めた。腸管 内腫瘤を否定できず小腸切除術を施行した。切除標本内に腫瘤などは認めず、病理検査の結果でも明らかな異常所見は 認めなかった。以上より特発性成人腸重積症と診断した。原因として炎症性腫瘤などの存在も考えられるが、今回は
Spasmが一因と考えられる。画像検査が発達した現在、特発性成人腸重積症の報告が散見される。若干の文献的考察を
加え、特発性成人腸重積症の1例を報告する。
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P14-3
腹腔鏡下腸閉塞解除術を施行した 1 例
A case of Ileus treated with laparoscopic surgery
昭和大学藤が丘病院 消化器・一般外科(Department of Gastroenterological Surgery, Showa University Fujigaoka Hospital, Japan.)
新村 一樹(Kazuki Shinmura)、喜島 一博、若林 哲司、関根 隆一、櫻庭 一馬、横溝 和晃、
木川 岳、八岡 利昌、加藤 貴史、田中 淳一
【はじめに】腹腔鏡下手術は様々な消化器疾患に適応を拡げている。今回、我々は小切開を要したものの、腹腔鏡を併用 し低侵襲に腸閉塞を解除した症例を経験したので報告する。【症例】45歳 男性 174cm 74kg。突然の腹痛と、その後 の繰り返す嘔吐を主訴に、当院救急外来を受診した。【既往歴】特記すべき事項なし。【入院時現症】GCS:4-5-6,血 圧 :152/82mmHg,体温 :36.4度,心拍81回であり、Vital signに異常は認めなかった。腹部所見であるが、腹部は全体的に 膨隆し、腹部広範に反跳痛と筋性防御を認めた。【画像所見】単純Xp: 拡張した腸管ガス像を認めた。造影CT: 上部空腸 に&ORVHG/RRSとCaliber Changeを認め、腹水も出現していた。【臨床経過】腹部所見、画像所見より当日緊急手術となっ た。術式の選択であるが、拡張腸管は&ORVHG/RRSを形成している腸管のみであり、腹腔鏡下腸閉塞解除術を選択した。
【手術所見】腹腔内を観察すると暗赤色調の小腸を確認できた。腸管切除が必要と考え、小切開で開腹して、小腸を露出 した。小腸を露出する際に癒着は解除されたが、肉眼的所見ではTreitz靱帯より150cm〜210cmの領域が変色していた。
明らかな索状物は確認出来なかった。小腸全体を確認後、温生食に浸し、血色の改善と腸間膜の血流があることを確認 し、ドレーンを留置して手術終了した。【術後経過】術後4日目より食事開始し、術後9日目に独歩にて退院した。【考 察】腹腔鏡下手術の特徴は創部が小さく、低侵襲であると言うことであり、当科では腹部救急疾患に対しても積極的に 腹腔鏡下手術を行っている。本例は、腹腔鏡下手術でアプローチしたこともあり、必要最低限の小開腹で手術を終える ことができた。若干の文献的考察を加え報告する。