第 4 章 最適配置による BdB/dz の向上性能評価
4.4 強磁性体形状・配置の最適化
4.4.2 強磁性体の最適配置
前述したように、強磁性体を用いることでBdB/dzの向上を図ることはできる。しかし、
その向上有効範囲は限定的なものであり、向上範囲の近傍では逆にBdB/dzの減少が見られ た。そこで、強磁性体を複数本三角格子配列することにより鉛直方向に向上したBdB/dzを 半径方向にも向上させることを試みる。図4-16にその概念図を示す。具体的には強磁性体 19本の強磁性体配列で図4-17におけるdを0.5,1,1.5, 2 mmに変化させたもので比較を
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行った。この解析では半径方向への均一性を検討するため,z=30 mm の r 軸と平行な直 線を超伝導磁石のボア空間と同じ長さで解析を行った。図4-18における赤い実線が該当箇 所である。
4.4.1項で論じたように,最適形状は4φ,L=40 mmの円柱形状であるといえる。しかし,
材料加工の都合により実験では5φ,L=50 mmの強磁性体を使用した。そのため,本解析 における強磁性体形状も 5φ,L=50 mmの形状を用いて行っている。
強磁性体配列の解析には前述した2種類の3D モデルを用いた。以下,実際の超伝導磁石 を模擬したモデルを3Dモデル,一様磁場空間を用いて擬似的に超伝導磁石の磁場空間を作 製したモデルを一様磁場モデルと呼ぶ。
各モデルにおけるBzの計算結果を図4-19、図4-20示す。どちらの結果からも,強磁性 体を1本のみ配置したものよりも、強磁性体配列の方が値は増加している。約0.1-0.2 T 程 度増加している。また,その増加範囲も半径方向に拡大された。その範囲は,約20-30 mm 程度拡大している。この結果より,強磁性体の単体配列よりも複数本配置したのものほうが 浮上力を鉛直方向および半径方向の両方に向上させることが可能であると言える。さらに,
強磁性体配列同士では,その配列間隔であるdの値に反比例し,Bzは増加するという結果 になった。この 2 つのグラフはどちらも同じ傾向を示した。よって一様磁場モデルにおい て磁場勾配を計算しても定性的には同じ結果を得ることができると考えられる。よって3D 解析において磁場勾配を含む計算は,一様磁場モデルを用いて行った。
次に,一様磁場モデルによりBdB/dzを計算した結果を図4-21に示す。この結果も,Bz と同様に,強磁性体 1 本よりも強磁性体配列においてより増加し,かつ強磁性体配列同士 ではdに反比例し,増加した。
図4-16 強磁性体配列 正面概要図
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図4-17 強磁性体配列 真上概要図
図4-18 一様磁場モデル 測定領域
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図4-19 3Dモデル Bz
図4-20 一様磁場モデル Bz
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図4-21 一様磁場モデル BdB/dz