<D.L.-4m>
図Ⅳ-2.2.2.26(1) 試験礁外サンゴの成育状況(その 1)
A5(生残数:0)
A7(生残数:0)
B6(生残数:0)
B5(生残数0)
A8(生残数:0)
A6(生残数:0)
10cm 10cm
10cm 10cm
10cm 10cm
<D.L.-4m>
図Ⅳ-2.2.2.26(2) 試験礁外サンゴの成育状況(その 2)
B7(生残数:1) B8(生残数:1)
C5(生残数:1) C6(生残数:1)
C7(生残数:1) C8(生残数:0)
10cm 10cm
10cm 10cm
10cm 10cm
<D.L.-9m>
D5(生残数:6) D6(生残数:6)
D7(生残数:0) D8(生残数:1)
E5(生残数:0) E6(生残数:4)
10cm
20cm
10cm 10cm
10cm 10cm
<D.L.-9m>
図Ⅳ-2.2.2.26(4) 試験礁外サンゴの成育状況(その 4)
E7(生残数:0) E8(生残数:4)
F5(生残数:1) F6(生残数:2)
F7(生残数:3) F8(生残数:0)
10cm 10cm
10cm 10cm
10cm 10cm
③沖ノ鳥島(平成 25・27 年度試験)
a.平成 25 年度試験結果
沖ノ鳥島で平成25年度に幼生放流を行ったウスエダミドリイシの種苗について、着床 具の格子ピッチ別(2.5cm、4.0cm)の着生密度を、表Ⅳ-2.2.2.10および図Ⅳ-2.2.2.27に 示す。
今年度調査では、4.0cmピッチの着床具で合計1群体の生残群体を確認した。2.5cm ピッチの着床具では、生残群体は確認されなかった。
面積あたりの初期着生密度は、2.5cmピッチの方が4.0cmピッチよりも約2倍高い。
着生2年後までは着生密度に大きな変化は見られない。着生4年後の4.0cmピッチ 着床具の着生密度は0.5群体/m2であった。
表Ⅳ-2.2.2.10 沖ノ鳥島における平成 25 年度試験サンゴの 3 日後~3 年後の着生密度
図Ⅳ-2.2.2.27 沖ノ鳥島における平成 25 年度試験サンゴの生残状況 単位 [n/m2] 2.5cm 4.0cm
初期着生密度(3日後) 903 503 着生密度(1年後) 7.7 13.5 着生密度(2年後) 11.6 17.4 着生密度(3年後) 0 3.4 着生密度(4年後) 0 0.5
注1) 3日後はピース検鏡観察、1年後以降は水中目視観察とカウント方法が異なる。
注2) 2年後に着生数がやや増加しているのは、1年後では小さく観察が困難であった群体が、
成長して観察可能になったためと考えられる。
4.0cm 格子ピッチ 生残群体
b. 平成 27 年度試験結果
沖ノ鳥島で平成27年度に幼生放流を行ったウスエダミドリイシの種苗について、着床 具の格子ピッチ別(2.5cm、4.0cm)の表面積あたりの着生密度を表Ⅳ-2.2.2.11および図
Ⅳ-2.2.2.28に示す。
今年度調査では、4.0cmピッチの着床具で合計5群体の生残群体を確認した。2.5cm ピッチの着床具では、生残群体は確認されなかった。
面積あたりの初期着生密度は4.0cmピッチの方が2.5cmピッチよりも高い。着生1 年後の着生密度は2.5cmピッチの方が高く、着生密度は86群体/m2であった。着生
2年後の4.0cmピッチ着床具の着生密度は3群体/m2であった。
表Ⅳ-2.2.2.11 沖ノ鳥島における平成 27 年度試験サンゴの 3 日後・1 年後の着生密度
図Ⅳ-2.2.2.28 沖ノ鳥島における平成 27 年度試験サンゴの生残状況 単位 [n/m2] 2.5cm 4.0cm
初期着生密度(3日後) 667 750 着生密度(1年後) 86 24
着生密度(2年後) 0 3
注) 3日後はピース検鏡観察、1年後以降は水中目視観察 とカウント方法が異なる。
生残群体
4.0cm 格子ピッチ
(4)考 察
1) 角筒型着床具のコストパフォーマンスの評価
表Ⅳ-2.2.2.12に、各着床具の製作コスト、生残性などの比較したコストパフォーマン スの評価結果を示す。
生残性は、低コスト型着床具のうち塩ビHIが66%と最も高く、サンゴ砂、陶器は20%
程度であった。製作コストは、塩ビ製が最も安価で 70 円、次いでサンゴ砂、陶器であ った。したがって、生残性と製作コストを勘案すると、塩ビ HIが最もコストパフォー マンスに優れていると評価した。
表Ⅳ-2.2.2.12 着床具の材質・形状によるコストパフォーマンスの検討結果
材質 形状 生残性
(6 ヵ月後の着生維持率)
製作コスト
(1 マス 1 個当り)
低 コ スト 型 着 床具
塩ビHI
角筒型
66.0% ¥70
サンゴ砂 22.5% ¥90
陶器 20.0% ¥430
FRP
※従来使用(4マス) 格子型 62.9% ¥1,000
2)効率的な移植方法の検討
表Ⅳ-2.2.2.13に、移植方法別の適応可能な環境条件を示す。なお、水深や波当たりは、
定性的な条件を目安として記載するものとする。
表Ⅳ-2.2.2.13より、底質や水深、波当たりの条件に応じて、移植方法を使い分けるこ とが有効であると考えられる。
岩盤底では、波当たりが強い場所では「水中ボンド」が有効である。水深が10m以深 で波当たりが弱い場所や静穏な礁池内の浅場では、作業効率を考慮すると、「釘・ゴムバ ンド」が有効である。
砂底では、波当たりが弱ければ、5m 以浅の場所でも「ソケット」に適応性がある。
また、5m 以浅で波当たりが強い場合においても、ソケット付パイプの打ち込み長さを より長くして海底から抜けにくくするほか、ソケット部と着床具をより強固に固定でき る方法に改善することで、「ソケット」でも適応可能になると考えられる。砂礫底で、台 風の攪乱も受けにくい水深が10m以深などの場所では、「ペグ」も適用できる可能性が ある。
表Ⅳ-2.2.2.13 移植方法別の適応可能な環境条件
方法
移植効率 安定性
適応可能な環境条件 移植数量
(作業時間)
消失率
(4ヵ月後) 評価
水中ボンド 20個 0% 〇
【底質】岩盤
【波当たり】弱~強
【水深】10m以深~5m以浅
釘・ゴムバンド 25個 20% △
【底質】岩盤
①【波当たり】弱 /【水深】5m以浅
②【波当たり】弱~強 /【水深】10m以深
ソケット 60個 17% △
【底質】砂
①【波当たり】弱 /【水深】 5m以浅
②【波当たり】弱~強 /【水深】 10m以深
ペグ(対照試験) 120個 40% × 【底質】砂礫
【波当たり】弱 /【水深】10m以深
3) 小分割着床具の種苗生残性の把握(H27、H28 幼生放流試験)
過年度試験で生産された格子状着床具の種苗について、崎枝湾での15ヵ月後の着生維 持率は概ね 60~100%であり、着生後の経過年数やサイズを考慮すると、H28 夏季の高 水温の影響は小さかったと考えられる。浦底湾での27ヵ月後の着生維持率は、架台ごと に差異が大きいものの、4割の架台では概ね70%以上と比較的高い値であった。
海域や着生後の経過年数による違いのほか、架台によっても差異がみられた。これら の要因は、中間育成施設である架台上に密集して設置していることから、何らかの原因 で不健全になった群体または死亡した群体を通じて病気が蔓延し、架台上のほかの種苗 にも影響を及ぼした可能性が考えられる。対策としては、架台(中間育成施設)上の種 苗について、適宜、死亡した種苗を間引いたり、生残している種苗を別の架台に移した りすることが考えられる。これらによって、1つの架台内における種苗の大量死を防ぐこ とができる。
4) 移植場所による種苗生残性の比較(H26 幼生放流試験・H27 移植試験)
着生1年後の種苗を岩盤または人工架台に移植し、1年後の着生維持率を調査したとこ ろ、岩盤に移植した種苗の着生維持率は、対照区である人工架台上の着生維持率と同程
度の70~80%であった。さらに、2年後においても60%程度を維持していた。
したがって、着生から1年が経過した種苗であれば、岩盤に移植して 2年後でも半数 以上の種苗が生残することが確認された。