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年度当初から全府省での単価契約を実施することとしている。

しかしながら、現状の各府省単位での単価契約の実施では、職員規模によ る調達予定数量や取扱品目の違いなどにより、各府省それぞれにおいて同様 な消耗品等を購入しているにもかかわらず、購入価格にばらつきが生じてし まい、結果として廉価での調達が実現できていない惧れがある。また、発注 頻度や納入方法等の業務処理フローが各府省で異なるために、民間事業者が 各府省ごとに個別の対応をせざるを得ない状況にある。

このような状況を解消するため、消耗品等の物品調達業務の標準化・効率 化を図り、統一的かつ廉価での調達を実現するため、以下の観点に留意しつ つ、消耗品等の一括調達に係る運用ルールを策定することとする。

業務の標準化・効率化

【期待される効果】

z 調達品目や業務処理フローの標準化により、調達条件等を同等とするこ とで、各府省の独自色を薄め、既存の取引事業者の優位性を排除し、事 業者間での競争が促進。

z 業務の効率化を実施することにより、消耗品等の管理コスト等の削減が 可能。

統一的な価格で、かつ廉価な調達の実施

【期待される効果】

z 調達条件を同等にすることで価格の平準化が期待され、政府全体での廉 価な調達を目指すことも可能。

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-Ⅱ.各論

1. 単価契約を実施する単位及びその実施主体について

単価契約を実施する単位及び実施主体については、消耗品等の供給事業 者の実態を踏まえ、最も多数の事業者が競争力を十分に発揮できる適切な 調達規模を設定した上で決定する必要があるが、各府省で単価契約の実施 内容が異なるため、例えば調達規模がどの程度価格に反映されているのか などは、比較検討ができない状況にある。また、国の行政機関等について は、「官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律(昭和 41 年 法律第 97 号)」に基づき、中小企業者の受注機会の増大を図るように努め なければならないが、実際に中小企業者がどこまでの調達規模であれば供 給可能なのかについても、その判断が難しい。

これらの状況を鑑み、中小企業者の受注機会の確保に配慮し、まずは平 成 21 年度の取組みとして、以下の調達単位によるグループ設定を行った上 でパイロット的に単価契約を実施し、それらを比較検討することによって、

適切な調達規模の検証を実施することとする。

(1) 各府省(外局等を含む。)単位での単価契約

以下の各府省については、会計課等主管課を中心として、外局等を 含めた各府省単位での単価契約を実施する。

内閣府(内閣法制局含む)、宮内庁、公正取引委員会、警察庁、

法務省、外務省、農林水産省、国土交通省、防衛省

(2) 合同庁舎単位での単価契約

以下の各府省(外局等を含む。)については、合同庁舎単位での単 価契約を実施する。実施主体は、合 同庁舎の管理官署を中心として、

関係府省において検討の上、決定する。

中央合同庁舎5号館:人事院、厚生労働省、環境省 中央合同庁舎7号館:金融庁、文部科学省

(3) 複数府省が共同で行う単価契約

以下に示すとおり、現状の調達方法が異なっている総務省、財務省 及び経済産業省については、3省共同(外局等を含む。)での単価契 約を実施する。実施主体は3省で検討の上、決定する。

総務省(まとめ買い・各課配送)、財務省(単価契約・各局配送)、

経済産業省(単価契約・1カ所配送)

平成22年度以降の取組については、上記グループ単位による取組みを比 較検討した上で適切な調達規模を設定し、単価契約を実施することとする。

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なお、複数府省で調達を実施することによって業務の標準化・効率化が なされ、かつ廉価な調達が実現できることが明らかになった場合は、その 取組みを拡大し、将来的には霞が関の中央省庁全体での単価契約の実現を 目指す。

また、最高裁判所、衆議院、参議院、国立国会図書館及び会計検査院に ついては、国の行政機関に準じた取組みの実施を要請することとする。

(参考)

官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律(抄)

(受注機会の増大の努力)

第三条 国等は、国等を当事者の一方とする契約で国等以外の者のする工事の完成 若 し く は 作 業 そ の 他 の 役 務 の 給 付 又 は 物 件 の 納入 に 対 し 国 等 が 対 価 の 支 払 を す べ きもの(以下「国等の契約」という。)を締結するに当たつては、予算の適正な使 用 に 留 意 し つ つ 、 中 小 企 業 者 の 受 注 の 機 会 の 増大 を 図 る よ う に 努 め な け れ ば な ら な い 。 こ の 場 合 に お い て は 、 組 合 を 国 等 の 契 約の 相 手 方 と し て 活 用 す る よ う に 配 慮しなければならない。

2. 単価契約の対象とする消耗品等について

単価契約の対象とする消耗品等について、仕様等により複数の規格が存 在するもの、必要となる時期や所要量が予め見込めないものは、結果とし て不要不急の購入を行うことになり、新たな無駄を生ずることになりかね ないこと等を踏まえ、現在各府省において一括調達を行っている物品等で あって、物品調達事務の効率化や調達金額の低減などに効果が見込める消 耗品等を対象とし、別紙のとおり品目を選定する。

各府省においては、原則として分類毎に事業者を選定し、単価契約を締 結するものとするが、前年度実績等に基づき、その必要性を判断の上、別 紙の品目を更に絞り込んで単価契約を締結することも可能とする。

なお、単価契約の対象とする品目であっても、別紙以外の各府省の独自 性の強い品目については、各府省の判断により、別途調達することを可能 とする。その際、アクションプランの趣旨を鑑み、可能な限り各府省での 単価契約又はまとめ買いを実施するよう努めるものとする。

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-3. 単価契約に係る業務処理フロー等について

単価契約に係る業務処理フロー等については、以下のとおりとする。

各 府 省 業 者

① 品目別の調達予定数量の把握

各府省において、12 月中を目途に翌年度の調達予定数量を品目別に 調査する。

② 調達予定数量の取りまとめ

各府省の物品管理官は、①により把握した調達予定数量をそれぞれ の所属府省の支出負担行為担当官へ請求する。各府省の支出負担行為担 当官は、③契約事務の委任後、取りまとめ担当府省の支出負担行為担当 官へ当該数量を連絡する。

③ 契約事務の委任

複数府省が共同又は合同庁舎単位で行う単価契約(以下共同調達とい う。)に参加する各府省は、取りまとめ担当府省に対し共同調達に係る 契約事務の委任を行うとともに、所属府省の関係する官署支出官及び支 出負担行為担当官にその旨を通知する。(連名により契約締結を行う場 合を除く。)

④ 入札事務

委任を受けた取りまとめ担当府省の支出負担行為担当官は、一般競争

①品目別の調達予定 数量の把握

④入札事務

⑤契約事業者の決定及び 契約の締結

②調達予定数量の取りまとめ 報 告

契約締結

⑥契約内容の周知

⑦発

⑧納

⑨支払請求

⑩支払手続への移行

取りまとめ担当府省 取りまとめ担当府省

事務の委任

③契約

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-による共同調達を行うにあたり、関係府省と調整の上、仕様書等を作成 し、1 月から 2 月上旬を目途に入札公告を行う。また、予定価格につい ても算定する。

競争参加資格の設定については、中小企業者の受注機会の確保に配慮 し、下位等級者の競争参加が可能となるよう、弾力的な運用を図ること とする。

なお、共同調達による調達予定総額が国の物品等又は特定役務の調達 手続の特例を定める政令(昭和 55 年政令第 300 号)第 3 条第 1 項に規 定する財務大臣の定める額以上となる場合(以下、「政府調達案件」と いう。)は、公告期間を 50 日確保するものとする。

⑤ 契約事業者の決定及び契約の締結

委任を受けた取りまとめ担当府省の支出負担行為担当官は、会計法令 に基づき決定した事業者と契約を締結する。

⑥ 契約内容の周知

委任を受けた取りまとめ担当府省の支出負担行為担当官は、契約を締 結したときは、契約書の写しに原本と相違ない旨を付記し記名押印した ものを委任した各府省の支出負担行 為担当官に速やかに送付すること により、契約の内容を周知する。

⑦ 発注

各府省は、契約締結事業者との契約に基づき、発注書等により、月 1 回発注する。

⑧ 納品

契約締結事業者は、発注書受領後 10 日以内に、原則として契約に基 づき各府省の各局主管課等へ消耗品等を配送し、納入する。

各府省の各局主管課等の職員は、納入された消耗品等の数量等を確認 の上、受領書に押印等をする。

※ 各府省において、各課等への配送を実施している場合で、業務効率 化の取組みに後退が見込まれる府省については、引き続き各課等へ の配送を実施するものとする。

⑨ 支払請求

契約した事業者は、当月分の請求書を各府省の支出負担行為担当官別 に作成し、各府省へ送付する。

⑩ 支払手続への移行

各府省の支出負担行為担当官は、契約締結事業者からの支払請求書及

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