コラム:農の風景を取り込んだ修学院離宮庭園
4 市民の生物多様性への意識と課題
34% 30%
2% 9%
京都市
19%
45%
全 国
意味も理解している
おおよそ意味もわかる
知っている
聞いたことがある 意味は知らない 知らない
25.2
66.5
7.4
0.5
0.4
29.5
60.9
8.0
0.8
0.8
0 10 20 30 40 50 60 70
(%)
非常に 関心がある
ある程度 関心がある
あまり 関心がない
まったく 関心がない
わからない・
無回答
京都市 全国
第 2 章
また,自然環境を豊かにする活動については,「既に活動をしている」あるいは「機会があれば 活動をしてみたい」,「寄付金や地産食材の購入など,間接的な形で協力したい」と答えた市民が約 9 割(89%)で,自然環境を豊かにする活動への参加意欲が高いことが分かりました。しかし,実 際に活動していると答えた市民は 4% と非常に低いことから,自然環境保全の場やプログラムなど の具体的な行動メニューの提供が必要であることも分かりました。本市では,現在活動していない が,機会があれば活動をしたいと答えた市民(約 40%)が活動に取り組めるよう,気軽に参加でき るような保全活動等の情報を提供したり,参加の輪を広げるイベント・キャンペーンを実施するな ど,自然環境保全の場やプログラムを充実していくことが必要と考えています。
自然環境を豊かにする活動についての市民の意識 寄付金や地産食材の購入など,
間接的な形で協力したい 参加協力したくない・
興味が無い
無回答 すでに活動をしている
機会があれば 活動をしてみたい 45%
40%
7.5% 4%
3.5%
第 2 章
事業者の生物多様性への意識を把握するため,市民への意識調査と並行して,KES22の認証を取 得している事業者から,300 社を抽出しアンケート調査を実施しました(詳細は資料編参照)。 まず,事業と本市の自然環境(生物多様性)との関連性について質問したところ,事業者の約 6 割が「ほとんど関連性がない」と回答し,自らの事業と自然環境(生物多様性)との,関連性を認 識している事業者が少ないことが分かりました。
「生物多様性」という言葉を業務上使用するかについて 事業と本市の自然環境(生物多様性)との関連性について
5 事業者の生物多様性への意識と課題
また,「生物多様性という言葉を業務上使用していますか」,という設問に対して「知らない・分 からない」という回答が約 6 割(65%)を占め,生物多様性の認知度が低いことが分かりました。
知らない・
わからない・無回答
ビジネス上よく使用している CSR活動上
よく使用している
現在情報を 収集している 5.0%
64.6%
29.2%
1.2%
10.0%
66.2%
16.9%
7.0%
ほとんど関連性がない
その他・無回答 自然環境資源を利用しており,
関連性がとても高い
自然環境の価値を 利用しており,
間接的に関連性がある
第 2 章
自然環境保全に関する CSR 活動の今後の予定について
自然環境保全に関する CSR 活動は行っていない,あるいは CSR 活動は行っていないが今後行いた いと考えている事業者は,「具体的な予定がある」あるいは「予定はないが興味はある」割合が約 6 割(57.2%)で,全般的に KES に登録している事業者の CSR 活動や自然環境保全への意識が高い ということが分かりました。
今後事業者が生物多様性保全の取組に本業の中で取り組む必要性やメリットについて,啓発して いくことが重要です。
自然環境保全に関する CSR 活動23の実施状況については,約 4 割の事業者が何らかの自然環境保 全に係る CSR 活動を行っていると回答しました。これは市民の活動状況(4%)と比べると,高い割 合となっています。
しかしながら,その活動の内容は,現状において CO2削減の取組が大半を占めており,生物多様 性保全の取組を行っている事業者は少ない状況です。今後は,生物多様性保全に取り組む事業者を 増やす努力が必要です。
自然環境保全に関する CSR 活動の実施状況について
自然環境保全を含む CSR活動を行っている
CSR活動は行っているが 自然環境保全は含まない CSR活動は行っていないし
今後も予定はない
CSR活動は行っていないが 今後行いたい
無回答 0.6%
26.2% 39.9%
17.9%
15.5%
予定はないが 興味はある 具体的な予定がある
活動の予定はない わからない
14.3%
14.3%
42.9%
28.6%
23 CSR(corporate social responsibility)とは,企業の社会的責任という意味で,自社の利害関係 者に対する説明責任のことを言う。主に法令遵守や環境・労働問題の改善の 2 つを指す。
第 2 章
京都市の生物多様性の課題として,宅地等の拡大による生きものの生息場所の減少,化石燃料に 依存したライフスタイルへの変化に伴う自然環境の劣化が挙げられます。また,生物多様性への正 しい理解が十分に浸透していないことや,生物多様性の保全・利用を促進する情報ネットワーク等 が不足していることも課題です。
ア 生きものの減少,生息場所の減少
住宅地の拡大,水田の宅地への転用等により,里山など,多様な生きものが生息でき る場所が減少してきています。この影響も一因となって,市街地にニホンジカ等の野 生生物が出現しやすくなり,農作物等への被害(食害)が発生しています。また,チ マキザサやフタバアオイ等の固有生物が減少し,京都の伝統文化の継承が危ぶまれて います。
イ 人と自然との関わりの変化による自然環境の劣化
木材需要の低迷による経営意欲の減退などより,林業を取り巻く環境が厳しく,また,
ライフスタイルの変化(木質燃料から化石燃料への転換など)により,森林の荒廃が 進んでいます。人が手を入れなくなったことによる森林の荒廃は,三山の景観(借景)
や,森林による防災,水源涵養機能を低下させ,土砂災害を生じやすくさせています。
ウ 自然環境保全の情報ネットワークや活動プログラムの不足
市民,事業者へのアンケート調査の結果から,市民の多くは,生きもの(動植物)と 京都の文化・歴史の結びつきを強く意識していますが,生物多様性に関する認知度は 依然として低い(約 4 割)ことが分かりました。また,市民の約 9 割が何らかの自然 環境保全活動に関わりたいと思っていますが,実際に活動しているのは 4%にとどま り,活動プログラムの開催,情報提供が求められています。事業者では,約 6 割が社 会貢献活動(CSR 活動)の取組として,自然環境の保全活動への参加意欲がありますが,
実際に活動している事業者は約 4 割で,その活動内容も CO2 対策などの温暖化への取 組が多く,生物多様性保全活動への参加を促す必要があります。