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H16→H19 で 割合が低下

第3節 市民の都市づくりに係る課題認識と望まれる方向性

今回実施したアンケート調査結果から、都市づくりに関する問題、都市づくりに対する 市民の課題認識等を踏まえ、将来望まれている都市づくりの方向性を探ると、以下のよう なことが考えられます。

(1) 若年層の市外流出の抑制

人口が減少を続ける本市において、若年層の市外への流出が深刻な問題となっています。

通勤・通学流動をみると、通勤・通学とも、流出人口が増加傾向にあることが明らかにな っています。人口動態をみると、死亡者数が出生数を上回る自然減に加えて、転出者数が 転入者数を上回る社会減の傾向が加速しています。

今回実施したアンケート調査では、「今のところにこのまま住み続けたい」と考える方は 年齢が若くなるほど少なくなり、20 歳代以下では半数以下でした。一方、「富士吉田市を離 れるかもしれないが、最終的には戻ってきたい」という方は、10 歳代で2割強、20 歳代で 1割の回答がありました。

都市の活力を維持していくためには、若年層の流出に歯止めをかける必要があることか ら、若い人が「住み続けたい」、「最終的には戻ってきたい」と思うような、魅力ある都市 づくりが必要です。

35.3 47.4

63.0 68.2

77.1 88.6

90.9 23.5

9.9

3.8 1.9

1.9 3.9

7.1 5.8

4.4 2.6

2.0 20.6

19.7 11.3

10.7 7.0

3.2 2.8 5.9

3.9

2.1 2.6

5.9 5.9 3.4

1.9

1.3 8.8 9.2 9.2 8.8 7.9 4.2 3.6

0% 20% 40% 60% 80% 100%

(n)

10歳代(34)

20歳代(152)

30歳代(238)

40歳代(308)

50歳代(315)

60歳代(378)

70歳以上(253)

年齢別

年 齢 別

今の とこ ろに この ま ま住 み続 けた い

市 内の 良 いと ころ を 選 んで

、転 居 しな が ら も市 内 に住 み続 け

たい い

ずれ 他 の都 市 へ移 り 住 みた い

す ぐに でも 他 の都 市 へ移 り住 みた い

その 他

無 回答 富

士 吉田 市 を離 れ る かも しれ な いが

、 最 終 的に は戻 って き た い

年齢別の定住意向

(2) 子どもから高齢者まで、健やかな生活環境が確保された都市

今回実施したアンケート調査から、今後、市が力を入れて取り組むべきまちづくりの施 策としては、「病院・医師の確保や健康相談などの保健・医療体制」や「高齢者・障害者な どのための福祉施設や地域福祉の体制」、「工業団地などの産業基盤、働く場」、「電車、バ ス等の公共交通の便」などの回答が多くなっています(序-4-(3)主な市民意見参照)。

一方、転居したい理由として、公共交通や買い物が不便であることや仕事の都合とする 意見等が多くの世代であげられています。

これらのことから、働く場所の確保、公共交通や買い物をはじめとする生活の利便性向 上など、高齢者をはじめとするすべての人が住みやすい環境の整備が必要です。

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30.9 21.5 19.3 14.6 11.6 10.3 7.3 7.3 5.2 2.6 1.3

21.9 2.6

0% 20% 40% 60% 80%

公共交通の便利な場所に住みたい 周辺の住環境が悪い 仕事の都合・結婚 賃貸住宅などから一戸建てに住みたい 日用品の買い物が便利な場所に住みたい 子ども・親などとの同居 自然が多い場所に住みたい 現在の家賃が高い 家の維持管理が大変 病院の近くに住みたい マンションに住みたい その他 無回答

転居したい理由

(3) 富士山などの自然環境や歴史・文化などの観光資源を活かした観光都市

今回実施したアンケート調査から、空気や川の水のきれいさ、住まいの日照や風通し、

自然環境等に関する満足度と重要度がともに高い評価であることが分かりました。

また、市が目指すべき都市像として、「子どもから高齢者まで、健やかな生活環境が確保 された都市」に次いで「富士山などの自然環境や歴史・文化などの観光資源を活かした観 光都市」の支持が高くなっています(序-4-(3)主な市民意見参照)。

これらのことから、前項で示した「健やかな生活環境が確保された都市」とともに、富 士山などの自然環境や歴史・文化などの観光資源を活かした都市づくりが必要です。

自然環境 きれいさ

静かさ 住環境 ごみ処理

交通安全し尿処理 防犯対策 自然災害対策 消防体制 医療体制

鉄道利便性 バス利便性

買物利便性 幹線道路

生活道路 排水路

教育施設 遊び場

文化施設 スポーツ施設

福祉施設 子育て施設

地域の連帯

地域活動 地域行事 雰囲気 雇用の場

子育ての場所 高齢者の場所

20 40 60 80 100

-80 -40 0 40 80

暮らしに関わる要素の満足度と重要度

※指数は、回答数に以下の点数を乗じて加 重平均して算出した。

【満足度】

「満足している」100 点 「どちらかといえば満足」50 点 「どちらかといえば不満」-50 点 「不満」-100 点

【重要度】

「とても重要」100 点 「やや重要」50 点 「あまり重要でない」-50 点 「重要でない」-100 点

※満足度と重要度を指数化して横軸 に満足度、縦軸に重要度をとりグ ラフ化。

※右上が満足度・重要度ともに高い 項目。

重要

満足

(複数回答)

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(4) 安心・安全に暮らせる都市

今回実施したアンケート調査から、「住んでいる地区のまちづくりの方向性」としては、

「医療・福祉施設が身近にあり、安 心して暮らせるまち」の支持が最も 高くなっています。次いで「災害へ の備えがあり安全なまち」の支持も 高くなっています。

また、前掲の「力を入れるべきま ちづくりの施策」でも「病院・医師 の確保や健康相談などの保健・医療 体制」や「高齢者・障害者などのた めの福祉施設や地域福祉の体制」、

「地震などの自然災害に備えた防 災体制や消防団の充実」、「災害時の 避難場所や避難ルートの確保」の支 持が高くなっています。

これらのことから、安心して暮ら せる生活環境づくりとともに、災害 に対して安全な都市づくりが必要 です。

住んでいる地区のまちづくりの方向性

(5) 公共交通の充実と市街地環境の改善による楽しく歩ける都市づくり

今回実施したアンケート調査から、「通勤・通学」では8割、その他の目的では概ね9割 以上が移動に自家用車を使っていることが分かりました。高齢の方でも自家用車の利用が 多いのですが、自家用車のほかに徒歩、自転車、路線バス等も使われています。

また、前掲の「暮らしに関わる要素の満足度と重要度」で、鉄道やバスの利便性は満足 度・重要度とも低くなっています。しかし、将来、高齢社会が進展して自分で自家用車を 運転できない方が増えることで、鉄道やバスの重要性があらためて認識されることになる と思われます。

そのため、若年層の市外流出の抑制、健やかな生活環境の形成とともに、将来の高齢社 会の進展に向けて、自家用車に過度に依存しない総合的な交通体系を検討とともに、公共 交通の充実と市街地環境の改善による楽しく歩ける都市づくりが必要です。

(複数回答)

医療・福祉施設が身近にあり、安心して 暮らせるまち

災害への備えがあり安全なまち 子どもが安心して過ごせる環境の整備さ れたまち

富士山などの自然環境や歴史・文化など の観光資源を活かした観光のまち 商店などが身近にあり、庶民的で活気の あるまち

自然環境と工場が共存できるまち 高速道路などの交通利便性を活かした、

さまざまな産業が発達したまち 公園・緑地や河川など、身近なところで緑 や水に親しめるまち

商業・娯楽施設などを中心とした、にぎわ いのある商業のまち

生活環境の整った住宅中心のまち 緑の多い静かなまち

学校・図書館などが身近にあり、だれもが 学びやすい環境のまち

コミュニティ施設や文化ホールなどが充実 し、文化活動がさかんなまち

まちなみ(景観)の調和がとれた美しいま

史跡や文化財を活かし、地域の歴史・文 化が身近に感じられるまち

その他 無回答

52.4 31.5

28.3 24.4 20.1 19.8 16.4 13.9 13.1 11.9 11.2 8.9 8.7 8.1 5.2 0.8

3.6

0% 20% 40% 60% 80%

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