\ σ \
\ 。 。 。
0.01
。 ①
0.00
0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0
hc/H
図-5.18 越波量と天端高の関係( 2号機)
- 85
-物による越波量が比較対照に用いられている. 1号機に対しては, 実線を上回ってい るデータが数多く見られる. これは前述したように, 1号機は波が入射し越波堤後部 の取水マスに水が溜ると沈降するので, 設定した天端高よりも実際の天端高が低下し たためである. 1号機には導水パイプは取り付けられていないので, たとえ数mmで も水位差があれば流量は生じるが, 実際は導水パイプを用いて表層水を底層部に送り 込むので数cm の水位差が要求される. 従って, 設定された所要天端高が安定に維持 される構造物が必要で、ある. それに対し, 2号機に対しては hc/Hが大きなところで 非常に大きな値があるものの, それらを除けば試験結果と実験結果は比較的良く一致 している. このことは, 取水マスが満水になっても構造物の沈降が極力抑えられてお り, 常に初期に設定された天端高を維持していたことを示している. 逆に, 取水マス に対してフロート面積が十分大きな浮体型の越波構造物に対してならば, 従来までの 室内実験の結果が十分適用可能であると言える. また図- 5.17の結果から, 集波堤 のhc/Hが大きいところでの有意性は, ダム湖のように波浪の小さいところでは期待さ れたが, 今回の実験ではそれ程発揮されなかったことが分かる. これは方向が固定さ れている越波構造物に対して入射波が必ずしも垂直に入射してこなかった為である.
集波堤がある場合はない場合に較べて入射波の入射角度による越波量の減少率は大き いということが第3章で示されているが, 集波堤を採用する場合には構造物と入射方 向の関係には十分配慮しないと却って越波量は減少するということが改めて示された 結果となった.
5. 4 -
表層水の供給による00濃度の変化5. 4. 1 実験方法
1997年9月8日--- 9月14日の期間に, 福岡県粕屋郡久山町に位置する井牟田池 で, 表層水を貧酸素化した底層部に毎秒数リットル送り込むことによる水質の変化を 調べる実験をおこなった. 井牟田池の大きさは東西方向に100m, 南北方向に100mで あり, 水深は岸付近で3m , 池中央で 4.8 mであった(図-5.19参照). 晴天時に は流入 ・流出はほとんど無く 極めて閉鎖性の強い水域で、ある.
実験は2種類行われた. 本来越波エネルギーで、送水すべきとこであるが, 一定流量 を保証するためにここでは Case - 1で 表層水(水深 50cm)をポンプで汲み上げ,
ホース(直径15cm 長さ 100m 塩化ピニル製)を通じて底層部に導入し, 底泥か ら1m上の地点から排出した. Case -2で、は水深2m地点の水塊をポンプで 汲み上げ,
底泥から 50 cm上の地点から排出した. なお, 両Case共にホースに水を送り込む前
ー86
-図-5.19 井牟田池の形状と測定位置
に, 再曝気させて飽和状態にしている. Case - 2で、表層水で、はなく水深2mの水塊を 用いた理由は, 水温が比較的低い水塊を送り込むことによって, 導水パイフ。に熱伝導 率の高いパイプを用いた場合と同じ状況を作り出すためである. パイプから排出され る流量は両Case共に2l/sに設定した. 前節の結果によれば, おおよそこの流量は10 m幅の越波構造物l台で供給される流量に相当する.
図-5.19に示されているように, 排出口を中心(C)として東西南北それぞれの方 向にr = 2 m,
5
m, 10mの地点を測点とし, 更に対照点として図中に示すR1, R2地点 で測定を行った. また, 排出口にもDOメータを取り付け, 排出される水塊のDO 濃 度と水温の測定も随時行った.5. 4. 2
実験結果と考察図-5.20 (a)句 (b)はそれぞれCase - 1, - 2の条件下でのDO 濃度の鉛直分布の 日変化を示したものである.
r
=2m, 5 m,
10mのDO 濃度の値はそれぞれ東西南北の 4方向の値の平均値である. なお, 測定期間中は晴天が続いたが, 開始前日の9月6 日が雨だったため, Case - 1のDO 濃度の躍層はCase 2と較べると弱いものとなっている.
島87
-また, 図-5.21(a), (b), (c)はそれぞれCase -1の水深2.5 m, 3.0 m, 3 .5 m地点 の , 図-5.22 (a), (b), (c)はそれぞれCase - 2の水深3.25 m, 3.5 m, 3.7
5
m地点の DO 濃度の時間変化を示したものである.図-5.20 (a) および図-5.21から, Case -1では DO 濃度の変化は水深2.5 ---3 .0 mの位置に主に 現れていることが分かる. Case - 1で、の排出水塊の水温は表層の 水温に依存するため測定時刻によって異なり25 .4 oc ---
26.9
oC, DO 濃度は再曝気し ているため表層水のDO濃度変化に依存せずほほ一定値で6.7 mg/lであった. よって 排出された水塊は周囲水と混合し温度を低減させながら上昇し, 水深2.5 --- 3.0 mの 層に 滞留・侵入したと考えられる.図-5.20 (b)および図-5.22 から, Case -2ではDOの変化は3.0
--- 4.5 mの層
に若干ではあるが現れていることが分かる. 排出水の水温 およびDO濃度はほぼ一定 値で25.5 oC, 6.5 mg/lであった. 図-5.22 (b)から, h
= 3.5 mではR1と較べると r= 10m地点までDOの値が常に大きな値に なっていることから, 少なくとも半径10 mの領域まで影響は及んでいることが分かる. な お, DO 濃度が全体的に減少傾向で あるのは, 開始前日の雨により一旦壊れかけた貧酸素底層が依然として貧(無)酸素 化へ向かっているためである.今回の実験は非常に短い期間で行われたため水質の改善効果を確認するには至らな かったが, 排出された後の水塊の挙動はある程度掴むことができた.
Case -1, Case
-2共に 影響の及ぶ層の厚さは50cm程度と比較的薄く, かつ, 第1日目からr= 10m の範囲まで影響が及んでいた. このことは排出した水塊は, ある薄い層内で広く拡散 してしまっていることを意味している. しかしながら, 少ない流量で底層部の貧酸素 化を改善する為に は, むしろ最初は排水口付近の狭い範囲で、もよいからある程度高いDO
濃度をもった水塊として滞留し徐々にその領域を広げていく方が好ましい. 従っ て, 排出水の水温を底層部の水温に極力近付けること, そしてその排出水と周囲水を 排水口付近でできるだけで強く混合することが, 今後の技術的な課題として挙げられ る.88
-∞(略/1) ∞(時/1) ∞(略/1)
o 2 4 6 8 1012 14 o 2 4 6 8 1012 14 o 2 4 6 8 101214
0.0 0.0 0.0
0.5 0.5 0.5
1.0 1.0 1.0
1.5 1.5 1.5 C
2.0 2.0 2.0
ー一�一一2m� 2.5 � 2.5 � 2.5 …・…e……5m
..L: ..L: ..L:
ーも一一10m3.0 3.0 3.0
3.5 3.5 3.5
…・可一一R1
( a ) Case
-1
4.0 4.0 4.0
水温4.5 4.5 4.5
5.0 5.0 5.0
22 24 26 28 30 22 24 26 28 30 22 24 26 28 30
水温('C) 水温('C) 水温("C)
供給開始後第1日目 第2日目 第3日目
ck O
xコ ∞(時/1) ∞(時/1) ∞(略/1) ∞(時/1)o 2 4 6 8 101214 o 2 4 6 8 10 12 14 o 2 4 6 8 10 12 14 o 2 4 6 8 1012 14
0.0 0.0 0.0 0.0
0.5 0.5 0.5 0.5
1.0 1.0 1.0 1.0
( b ) Case
-2 1.5 1.5 1.5 1.5
2.0 2.0 2.0 2.0
ε.Z 25 � 2.5 � 2.5 � 2.5
..L:
」三.s::.
3.0 3.0 3.0 3.0
3.5 3.5 3.5 3.5
4.0 4.0 4.0 4.0
4.5 4.5 4.5 4.5
5.0 5.0 5.0 5.0
22 24 26 28 30 22 24 26 28 30 22 24 26 28 30 22 24 26 28 30
水温("C) 水温("C) 水温("C) 水温("C)
供給開始後第1日目 第2日目 第3日目 第4日目
図-5.20 供給開始後のDOおよび水温の鉛直分布
『唖F
ミる4.0
03.0 E
口ミゐ4.0 03.0
E D
2. 0 1.0 0.0
Sep 8
三る4.0
03.0 E 0
7.0 6.0 5.0
A
匂管争伊m仇河ぷ.
-.._土?烹忌5宴ぎ�---...,
b
か-一一一一一一ずr-'-�…(R e ppp 主十↓
2.0 1.0
o. 0
Sep 8 Sep 9 Sep 10 Sep 11
時間
(a) h = 2.5 m
7.0 6.0
5.0
屯富�...._.ß>
、三で...きマミー-h
/
ー~・でぎ室主�:::二H・...臼ザ対リ..._こ、、包
-B- R
�-Sep 9 Sep 10 Sep 11
時間
(b) h=3.0m 7.0
6.0 5.0
2.0 1.0 0.0
Sep 8 Sep 9 Sep 10 Sep 11
時間
(c) h = 3.5 nl
図-5.21 DOの時間変化(Case