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小矢部市地域公共交通網形成計画

4-1.小矢部市の持続可能な地域公共交通網の形成に関する基本的な方針

ここでは、第6次小矢部市総合計画、小矢部市都市計画区域マスタープラン、小矢部市観光 振興プラン等の上位・関連計画を踏まえ、将来的な地域公共交通網の方針を示します。

(1)本市のまちづくりの方向性

本市は、平成30年の人口を、現状と同程度の33,000人(推計値:29,700人)

に維持することとし、以下のようなまちづくりの方向性を定めています。

○“住んでみたい”“住み続けたい”“住んで良かった”を実現するまちづくり

本市内の用途地域である石動地域・津沢地域は、拠点性向上と周辺部の良好な居住環境を創 出し、かつ両地区の連携強化を図ります。

また、用途地域外の農村地域や丘陵地域では、散居村や集落のコミュニティの維持を図りつ つ、景観の保全などを図り、観光やレクリエーションの場として活用します。

○北陸新幹線、(仮称)三井アウトレットパーク北陸小矢部などのチャンスを活かした観光振興 平成27年は、北陸新幹線の開業と(仮称)三井アウトレットパーク北陸小矢部の開業とい う、本市の観光にとって大きなチャンスが巡ってきています。

本市への来訪者が(仮称)三井アウトレットパーク北陸小矢部だけでなく、倶利伽羅県定公 園や稲葉山・宮島峡県定公園などの観光資源を周遊できるよう図ります。

(2)まちづくりを支える地域公共交通の現状

①本市における地域公共交通の重要性

○自家用車がなくても“住み続けたい”と感じられるよう、移動環境を整えておく必要がある。

本市では、現状、大部分の市民が自家用車で移動していますが、他方で、自家用車を運転 できず、自由に移動できない市民もいらっしゃいます。また、現在は自家用車を利用してい ますが、他の手段があれば自家用車を止めたいと考えている市民もいらっしゃいます。

さらには、高齢になれば、自家用車を止めたいと考えている市民も存在します。

このような市民も、快適に本市に住み続けられるよう、地域公共交通が移動環境を整えて おく必要があります。

②本市の地域公共交通網の課題

○市民が利用したいと思うような、持続可能な地域公共交通の実現が課題

本市には、鉄道1路線、民間事業者の路線バス3路線、市営バス8路線、市営のデマンド 型乗合タクシー5路線、タクシー4社など様々な地域公共交通が運行しています。

しかし、利用者は、年々減少しており、通院、買い物などの日常生活にもあまり利用され ていません。

また、市営バスや市営のデマンド型乗合タクシーを利用したことがある市民はそれぞれ 5%、1%にとどまる一方、外出に何らかの困りごとを抱えている市民は約3割存在します。

さらに、地域公共交通網を維持するための市の負担も年々大きくなってきています。

市民が利用したいと思うような地域公共交通を運行し、持続可能なものとしていくことが、

本市の地域公共交通の課題です。

(3)本市の地域公共交通網に関する基本的な方針

以上を踏まえ、本市の地域公共交通網の形成に関する基本方針を下記に定めます。

4-2.地域公共交通網形成計画の区域

○本計画の区域は、小矢部市全域とします。

・本市の魅力は、石動地域、津沢地域といった市街地だけではなく、農村地域や丘陵地域の 自然なども含めて構成されています。

・したがって、農村部の散居村や丘陵地域の集落にも市民が住み続けられ、コミュニティが 維持できるよう、移動環境を整えておく必要があります。

・また、倶利伽羅県定公園、稲葉山・宮島峡県定公園などは、市外からの来訪者に訪れてい ただきたい観光資源であり、これらへのアクセスも確保する必要があります。

・そのため、本計画の区域は、市全域とします。

基本方針1:快適な市民生活を支える持続可能な地域公共交通網の実現 基本方針2:市内観光の促進を支える地域公共交通網の構築

~ 基本理念 ~

住んで良し、訪れて良しを支える地域公共交通網の構築

4-3.地域公共交通網形成計画の目標

それぞれの基本方針について、本計画における目標を定めます。

なお、目標の達成状況を明確化するため、目安となる指標と目標値を設定します。

(1)「快適な市民生活を支える持続可能な地域公共交通網の実現」の目標

○日常のおでかけの快適化を図ります。

・現在、外出に困りごとを抱えている市民も存在します。

・可能な限り、市民が移動に困らず日常生活を営めるよう、快適なおでかけを実現する地域 公共交通網を整備します。

指標 現況値

(平成26年度)

目標

(平成31年度)

外出に特に困っていない市

民が65%以上の地域数 6地域 15地域

(全地域)

○持続可能な地域公共交通網の実現

・本市の地域公共交通網は、いずれも行政補助、つまり市民のみなさんの税金で維持してい ます。

・したがって、市民のみなさんに移動手段の一つとして認知され、支持され、利用される持 続可能な地域公共交通に育てていきます。

指標 現況値 目標

(平成31年度)

地 域 公 共 交 通 の 利 用 者 数

(※)

2,017人/日

(平成24年度) 2,100人/日 バスを利用しようと思った

ことがない市民の割合

60%

(平成26年度) 50%

※石動駅乗車人員、加越能バス利用者数、市営バス利用者数、乗合タクシー利用者数の合計

(2)「市内観光の促進を支える地域公共交通網の構築」の目標

○土日祝日の移動の円滑化

・市営バスなどは、市民の生活交通として、平日のみの運行となっています。

・今後は、市外からの来訪者も著しく増加することが予想されることを踏まえ、来訪者が本 市の移動を快適に行えることで、本市にいい印象を抱くことができるよう図ります。

指標 現況値

(平成26年度)

目標

(平成31年度)

土日祝日の市内の路線バス

の利用者数 197人/日(※) 200人/日

※加越能バス(土日祝日)、イルカ交通(観光路線の見込み)、義仲・巴号の日利用者数と、土 日祝実証実験の日利用者数の合計

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4-4.目標を達成するために行う事業及びその実施主体に関する事項

(1)事業の概要

本市の地域公共交通網の基本理念・基本方針をもとに、本計画の目標を達成するための具体的な施策を下記に示します。

基本理念

住んで良し、訪れて良しを支える 地域公共交通網の構築

快適な市民生活を支える

持続可能な地域公共交通網の実現

市内観光の促進を支える 地域公共交通網の構築

地域公共交通網 形成計画の目標

日常のおでかけの 快適性向上

持続可能な地域公共 交通網の実現

地域公共交通間の 連携強化

役割の明確化と市営バス などの運行改善

乗り継ぎダイヤの調整 運賃のあり方検討 施策の方向性 具体的な施策

わかりやすい情報 提供ツールの制作

利用してもらうた めの工夫

路線図・時刻表の改訂

地域公共交通を活用した イベントの実施

市民・転入者への情報提供

土日祝日の移動の円

滑化 土日祝日の運行 土日祝日の地域公共交通

網の構築

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(2)実施主体とスケジュール

本計画の目標を達成するため、前頁で示した具体的な施策を下表に示す工程で実施します。

持続可能な地域公共交通網の実現のため、これら施策は、行政だけでなく、交通事業者や市民も交えて協働で実施していきます。

表 4-1 実施主体とスケジュール

スケジュール(案)

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度

役割の明確化とメルバス などの運行改善

小矢部市 交通事業者

乗り継ぎダイヤの調整 小矢部市 交通事業者

運賃のあり方検討 小矢部市 交通事業者

路線図・時刻表の改訂

小矢部市 交通事業者 市民

地域公共交通を活用した イベントの実施

小矢部市 交通事業者 市民

市民・転入者への情報提

小矢部市 交通事業者

土日祝日の移動の 円滑化

土日祝日の地域公共交 通網の構築

小矢部市 交通事業者 日常のおでかけの

快適性向上

持続可能な地域公 共交通網の実現

目標 施策名 実施主体

改善準備 運行・改善検討 運行・改善検討 運行・改善検討 運行・改善検討 運行・改善検討

改善準備 運行・改善検討 運行・改善検討 運行・改善検討 運行・改善検討 運行・改善検討

整合性検討 検討結果を受けた運賃の改定

路線などの改善に 合わせて改訂

企画 実施 企画 実施 企画 実施 企画 実施 企画 実施

情報提供の実施

改善準備 運行・改善検討 運行・改善検討 運行・改善検討 運行・改善検討 運行・改善検討 路線などの改善に

合わせて改訂 路線などの改善に

合わせて改訂 路線などの改善に

合わせて改訂 路線などの改善に 合わせて改訂

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