ォ的 │
⑱目標の一致
⑲グループの満足
⑳帰属意識
(2)教師のリーダーシップの調査項目の設定
表18は,全12項目に対する項目分析の結果を示している.いずれの項 目においても1%水準で有意差が認められ,適合性の高いことが示され た.この結果,全項目について態度識劉が可能と判断され,11月上旬〜
12月上旬に児童調査が行われ,各次元の検討が行われた.
表18 教師のリータ㌧シ㌢プ測定項目の項目分析結果
NO/ 調査項目 上位群 下位群 T検定
KEAK SD KEA溝 SB T= P
①約束を守るように…一 4.95 0.04 2.61 0。32 23.80**
②まじめに活動するように一 5.00 0.00 2.58 0.32 23.88**
③運動の仕方などを先生は・一1 5.00 0.00 2,38 0.31 26.05**
④用具の後始末をするように 5.00 0.00 2.23 0.51 21.55**
⑤困ったことなどをみんなに日 4.99 0.01 2.19 0.63 19.72**
⑥運動のでき具合いをほめて一 5.00 0.00 2.03 0.57 21.97**
⑦困ったとき先生はよく相談に 5.00 0.00 2.51 0.39 22.11**
⑧みんなの意見をよく取り上げ 4.85 0.03 2.41 0.52 19.96牌
⑨助け合うように先生は一 5.00 0.00 2。77 0.18 29.16**
⑩説明などがよくわかりますか 4.99 0.01 2.55 0。32 24.03**
⑪困ったことを一緒に考えて一 5.00 0.00 2.45 0.52 19.63**
⑫気軽に先生は話しかけて一一 4.99 0.01 2.54 0.45 20.22**
** Pく0.01
主因子法では,因子解の個数は累積寄与率が7◎%を越えた時点で固有 値が1.OO以上を示す因子の数とし,ノーマルパリマックス回転を施した.結果は表
19に示している.
表19 教師のリータ㌧シップ要因の分析結果 項目 FACTORI FACTOR2
(12) 0,785
(7) 0,776
(9) 0,767
(10) 0,747
(11) 0,694
(6) 0,619
(5) 0,686
(1) 0,665
(4) 0,632
(3) 0,579
(8) 0,534
(2) 0,510
VP 3.924 2.342
注)空欄は,負荷量が0.400以下をを示している.
1・一一マルパリマッ似法による直交回転によって縄られた因子負荷量を示してい る.直交回転後の因子負荷量うち,負荷量0.50以上を有する項目を対象 とし2因子を抽出した.これは阿久根23e⊃三隅・吉崎・篠原232,の課題達 成と集団維持2次元の構造と類似する結果である.また,阿江233》によれ ば,体育・スホ 一ツ集団においては対人凝集と課題凝集といった少なくとも 2次元以上の要因を含む概念であることが指摘されている.
これらのことから,2次元の要因の各因子は課題達成機能要因と集団維 持機能要因に関する項目であると判断された.
類型化についでは,各次元の平均得点から相対類型とし,各学級を4X テージに類型化した.これらをもとに,本研究の調査項目とした.第2項 より,この小学校体育におけるモラール調査項目と教師のワータ㌧シップ 測定項目 による調査結果を検討し,考察するものとする.
一93一
2 小学校体育における児童のモラールの検討
(1)各学年間のモラール得点の比較
表13は各学年のモラール得点の比較を示したものである.
学年間に有意差が認められた項目は, 「集団機能」に1%水準(F・4.6 4,P<0.01**)に認められたが,他の項目には認められなかった.次に学 年間の検討では、4学年と5学年間に1%水準(t・4.21,P<o.01**),5学年 と6学年間に5%水準(t・2.10,P〈0.05*)で有意差が認められた.この「
集団機能」について,学年間に有意差が認めれた項目は「不平・苦情の 処理」の項目に1%水準(F・7.44,P〈0.01**)で,4学年と5学年間に5%水準
(t・2.46P<o.05**)で有意差が認められ,5学年と6学年間には有意差が 認められなかった.「意見の発表」については,5%水準(F・4.37,P〈0。0 5*:)で有意な差が認められ,4学年と6学年間に1%水準(t・2.89 P<0.01
**)で認められた.「相互援助」の項目については,5%水準(F・4.95,P
<0.05**)で有意な差が認められ,4学年と5学年間に5%水準(t・2.46,P<
0.05**)で有意差が認められた.これらのことから,学年発達にともない 集団の構成について,相互に機能しあいながら学習が進展していくもの
と推察される.また,その他の項目について,有意差が認められたのは,
「承認の満足」に5%水準(F・3.12,P<0.05*), 「目標の一致」の項目に1
%水準(F・6.32,PくO.01**)で有意な差が認められた.「目標の一致」につ いては,5学年と6学年間に1%水準(t・4.36,P<、o.01**)で有意な差が認 められた.このことは,6学年の時期が対立協同集団と呼ばれるように,
対立集団への対立行動が現れ,集団の目標と個人の目標が,より一致し
一94一
たかたちで現れてくるものと考えられる.
小学校低学年では,児童が個々に教師と結びつき,友人関係上におい て孤立な状態が顕著である.従って,体育学習においても,集団を意識 して学習が進展しにくい面を持っている,高学年ではこれらの結果から,
集団機能に着目するとができるようになるものと考えられる
.学習集団の組織化の面から孤立期から部分的集団形成期を経て集団 的統合期に至ることを考えると,指導のねらいとしては,成員相互の関 係が密接であり,集団として教育目標に向かっての望ましい集団の変革 をねらいと考えることができる.しかし,個人が集団の目標といかに一 致しているかは,今後,検討の余地が残される.なぜならば,個人の目 標が意識されないままに集団の目標を受け入れてしまう児童は,受動的 でありs容易に集団に埋没してしまう可能性があると考えられる.この 点について,さらに検討する余地が残されているものと考えられる.
2Z 彫4学年 囮5掌年 Ig 囲6学年
18 17 16
A B C D 集団への志向性成員閣係 集団機能 個人的満足度 図74・5・6学年のモラ磯得点の比較
表13 4・5・6学年のモラール得点の比較
4学年 5学年 6学年 F検定
ぴ群年
① Kean SD Hean SD 麗ean SD F= P3,570.41 3,590.35 3,620.40 0.24
② 3,400.41 3,590.47 3,620.53 1.32
桑団志へ向の性
③ 3,880.42 3,810.35 3,740.42 0.48
④ 3,340.35 3,420.35 3,380.42 O.12
⑤ 3,770.39 3,800.45 3,790.52 0.11 計 17,961.66 18,21L91 18,152.21 0.13
⑥ 3,420.28 3,590.43 3,640.48 1.74
⑦ 3,470.34 3,570.40 3,540.45 0.36
B成員関係
⑧ 3,220.32 3,440.46 3,510.55 1.5喋
⑨ 3,150.24 3,310.48 3,420.54 2.12
⑩ 3,450.57 3,620.65 3,7?0.61 1.52 計 16,701.45 17,522.28 17,872.56 1.52
⑪ 2,880.31 3,210.53 3,390.52 7.26**
⑫ 3,180.35 3,320.51 3,430.68 1.11
C集団機能
⑬ 3,130.40 3,340.60 3,490.59 2.96
⑭ 3,040.47 3,330.55 3,540.64 4.72 *
⑮ 2,940.48 3,250.49 3,420.64 4。90 * 計 15,151.70 16,442.57 17,262.96 4.55 *
6 4,◎70.36 3,870.43 4,250.45 4.56 *
⑰⑱ 3,220.31 3,580.48 3,560.58 3.01 2,670.33 2,870.58 3,420.76 12。54**
D個人三田足白
⑲ 3,370.31 3,600.38 3,570.42 0.36
⑳計 3,860.30 3,950.49 3,900.54 3.09 17,181.23 17,872.03 18,702.55 3.09.
**Pく0。01
* P〈O.05
(2)上学年の児童のモラールの大項目間の関連
ここでは,小学校体育におけるモラニルの要因の関連を検討した.各項目 間の関連を単相関係数で示している.また,要因間の交互作用も指摘さ
れることから,次にパス解析を行い,その構造化を行い,検討することと した.まず,各学年のモラールの項目間の関連を示すこととする.
表14−1 モラール項目間の単相関
4学年 集団の 個人的
5学年\ 志向性成員関係 集団機能 満足度 集団への志向性 0.61 0.56 0.61
成員関係 0.68 0.71 0,66
集団機能 0.62 0.76 0.δ4
個人適満足度 0,71 0.71 0968
表工4−2 モラール項目間の単相関
6学年 集団の 個人的
全体\ 志向性成員関係 集団機能 満足度 集団への志向性 0。76 0.73 0.78
成員関係 ◎.69 0.81 0.78
集団機能 0.63 0・76 0.75
個人適満足度 0.70 0,72 0.69
図14−1から図14−2は,各学年のモラ磁の項目間の関連を示したものであ る.係数は,単相関係数(ピアソン係数)で示した.各大項目間の関連をみ ると, 「集団機能」と「成員関係」の間が他の項目間より高い数値を示 している.4学年においては, 「集団機能」と「成員関係」の間に 0.7 1,5学年において,0.76, 6学年において,0.81である.このことから,
集団内で「不平・苦情の処理」, 「意見の発表」や「相互援助」などが 機能するための基盤には,好ましい成員関係があるものと推察される.
また,各項目間の構造を検討するため,ステップワイズ法によるパス解析を 行った.図8・一1から図8−3は各学年毎のその構造化したものを示している.
一97一
菓団!tの志向性
の.87
Z.9
成員関係
集団機能
e. su
e.7e
va . 82
個人的満足度
図8−1 4学年・モラール項目の構造化
図8−2 5学年・モラール項目の構造化
成員三三
臼.96 Z,63
個人的満足基 図8−3 6学年・モラ諦項目の構造化
/
一98一
小学校の体育授業における児童のモラ鋤は4構造を持つことが明らかにされ た.そこで,各項目のすべてを目的変数,説明変数として各学年段階に 分けてステップワイズ法によるハ願解析を行った.係数は第1ステップにおけるパ ス係数を示している.
4年生・5年生では,「集団機能」と「成員関係」に関連性が認められ,
成員関係の親密化とともに,集団機能の充実がみられ,その集団機能が 有効的に作用すると個人的溝三度に影響することを示している.小学校 中学年から高学年初期は,水平的分化期から部分集団形成期への移行期 であり成員への依存がみられる.それが有効に作用することによって集 団の学習意欲が喚起されるものと考えられる.このことは,成員関係と 個人的溝足が相補関係にあることからも推察される,
6学年になると集団目標との関連において集団機能が働き,集団機能の 充実がより目標への志向性を高めることを示している.また,この集団 機能の充実は成員関係に影響を及ぼし,機能するための集団の形成がみ られる.、また,成員関係は個人的な満足感と影響を及ぼしあっているこ とが示されている.この期において,体育学習集団は目標達成のための 集団であるζとが認識されているものと考えられる.
三段22e)によれば,6学年期は共通目標をグかプで検討し,組織的な活 動ができる時期としている.、このことから,グループの安定を図っていた 時期から集団の形成がより機能的な集団となり,グかプの目標に向かっ て,機能的な活動が行われているものと考えられる.また,グルーフ が組 織化され充実した活動が行われてくると,成員は興味・素質・能力にレ たがって集団のなかで自分の位置を決め,役割活動ができるようになる
と報告されている.167}このことは,成員が集団の中で異質化すること を示しているものと考えられる.個人が集団の中に参加し,集団の活動 の中で個性を発揮するためには,この役割活動が重要なものと考えられ る。集団機能が充実してくると成員相互が影響しあってこの役割活動も 活発に行われ,その役割活動における充実が個人的な満足感と関連性を 持っているものと考えられる.
(3)各学年の児童の体育の好嫌とモラールの関連
ここでは,各モラーe,小項目を総計したものをモラール得点としている.そし て,各学級のモラール得点の上位25%を上位群とし,下位25%を下位群とし た.ここで,児童の体育の好嫌が,上位群と下位群において,どのよう な差異がみられるか否かを検討した.結果は,表15−1から表15−3に示す 通りである.
表15−14学年・体育の好嫌とモラールの関連 (%)
モラール群 好き even 嫌い
位群(n・180)
コ位群(n・180)
6( 3.3) 32(17.8) 142(78.9)
P7( 9.4) 46(25。6) 117(65.0)
x2=10.19 Pく0.01**
表15−25学年・体育の好嫌とモラールの関連 (%)
モラール群 好き even 嫌い
位群(n・177)
コ位群(n・157)
0( O.0) 30(17.0) 147(83.0)
P7(10。8) 48(30.6) 92(58.6)
x2:32.73 Pく0.01**