第3章 バリアフリー性に関する基準
1 専用部分の基準(一戸建て住宅等)[高齢者等配慮対策等級(専用部分)4]
(1) 部屋の配置
日常生活空間の部屋の配置は、次のアまたはイのいずれかとします。
ア 特定寝室がある階には、便所および浴室を配置します。
イ 次の①または②に適合するホームエレベーターを設置し、かつ、特定寝室がある階に便所を配置します。
① 出入口の有効幅員を750mm以上とします。
② 通路等から直進して入ることができるよう設置し、出入口の有効幅員を650mm以上とします。
(2) 段差
ア 日常生活空間内の床を、段差のない構造とします。ただし、次の①~③に掲げる段差にあっては、基準を適用 しません。
① 玄関の出入口の段差で、くつずりと玄関外側の高低差を20mm以下とし、かつ、くつずりと玄関土間の高低差 を5mm以下としたもの
② 勝手口その他屋外に面する開口(玄関を除きます。以下「勝手口等」という。)の出入口および上がりかまち の段差
③ 浴室の出入口の段差で、20mm以下の単純段差
イ 日常生活空間内の玄関の上がりかまちについては、次の①~④に掲げる段差を設けることができるものとしま す。踏み段を設ける場合、踏み段は1段とし、奥行きは300mm以上、幅は600mm以上とします。
① 当該玄関が接地階にある場合、玄関の上がりかまちの180mm以下の段差
② 当該玄関が接地階にあり、踏み段を設ける場合、土間と踏み段との段差および踏み段と上がりかまちの180mm 以下の段差
この基準は、一戸建て住宅等(共同住宅以外)の場合、評価方法基準第5の9-1高齢者等配慮対策等級(専用部 分)に定められている等級4の基準が適用され、移動等に伴う転倒・転落等の防止および介助用車いすの使用者が基 本的な生活行為を行うことを容易にする措置を確保した住宅とすることを想定しています。
共同住宅の専用部分については、評価方法基準第5の9-1高齢者等配慮対策等級(専用部分)に定められている 等級3の基準が適用され、移動等に伴う転倒・転落等の防止および介助用車いすの使用者が基本的な生活行為を行う ことを容易にするための基本的な措置を確保した住宅とすることを想定しています。
また、共同住宅の共用部分については、評価方法基準第5の9-2高齢者等配慮対策等級(共用部分)に定められ ている等級4の基準が適用され、移動等に伴う転倒・転落等の防止および自走式車いす使用者と介助者が住戸の玄関 から建物の出入口まで容易に到達することについて配慮した住宅とすることを想定しています。
よくある質問 <バリアフリー>
Q1「日常生活空間」とは何ですか?
A1「日常生活空間」とは、次の①~⑩のすべてをいい、基本的な生活行為が行われるために最低限必要と考えられる空間です。
① 玄関 ② 便所 ③ 浴室 ④ 脱衣室 ⑤ 洗面所 ⑥ 食事室 ⑦ 特定寝室
⑧ 特定寝室と同じ階にあるバルコニー(特定寝室が接地階にある場合を除く)
⑨ 特定寝室と同じ階にある全ての居室
⑩ ①~⑨を結ぶ経路
※ 各室や経路が2つ以上ある場合には、高齢者等の利用を想定するいずれか1つに限ります。
Q2「特定寝室」とは何ですか?
A2「特定寝室」とは、入居時に高齢者等が寝室として使用する居室または将来高齢者等が寝室として使用する予定の 居室をいいます。
第3章
【フラット35】S
(金利Aプラン)
バリアフリー性
第3編 【フラット35】S (金利Aプラン)技術基準の概要
第3編
第3章
【フラット35】S
(金利Aプラン)
バリアフリー性
③ 当該玄関が接地階以外にある場合、玄関の上がりかまちの110mm以下の段差
④ 当該玄関が接地階以外にあり、踏み段を設ける場合、土間と踏み段との段差および踏み段と上がりかまちの 110mm以下の段差
ウ 日常生活空間内の居室の部分の床のうち、次の①~⑤のすべてに適合するものとその他の部分の床との間には、
300mm以上450mm以下の段差を設けることができるものとします。
① 介助用車いすの移動の妨げとならない位置であること
② 面積が3㎡以上9㎡(当該居室の面積が18㎡以下の場合、当該面積の1/2)未満であること
③ 当該部分の面積の合計が、当該居室の面積の1/2未満であること
④ 間口(工事を伴わない撤去等により確保できる部分の長さを含む。)が1,500mm以上あること
⑤ その他の部分の床より高い位置にあること
エ 接地階を有する住宅の日常生活空間内のバルコニーの出入口には、次の①~⑤に掲げる段差を設けることがで きるものとします。踏み段を設ける場合、踏み段は1段とし、奥行きが300mm以上で幅が600mm以上、当該踏み 段とバルコニーの端との距離が1,200mm以上とします。
① 180mm以下の単純段差
② 250mm以下の単純段差(手すりを設置した場合に限る。)
③ 踏み段を設ける場合、360mm以下の単純段差とし、バルコニーと踏み段との段差および踏み段とかまちとの段
差を180mm以下の単純段差としたもの
④ 屋内側および屋外側の高さが180mm以下のまたぎ段差(手すりを設置した場合に限る。)
⑤ 踏み段を設ける場合、屋内側の高さが180mm以下で屋外側の高さが360mm以下のまたぎ段差とし、バルコニー と踏み段との段差および踏み段とかまちとの段差を180mm以下の単純段差としたもの(手すりを設置した場合 に限る。)
オ 接地階を有しない住宅の日常生活空間内のバルコニーの出入口には、次の①または②に掲げる段差を設けるこ とができるものとします。踏み段を設ける場合、踏み段は1段とし、奥行きが300mm以上で幅が600mm以上、当 該踏み段とバルコニーの端との距離が1,200mm以上とします。
① 180mm以下の単純段差
② 踏み段を設ける場合、360mm以下の単純段差とし、バルコニーと踏み段との段差および踏み段とかまちとの段
差を180mm以下の単純段差としたもの
カ 日常生活空間外の床を、段差のない構造とします。ただし、次の①~⑥に掲げるものは、基準を適用しません。
① 玄関の出入口の段差
② 玄関の上がりかまちの段差
③ 勝手口等の出入口および上がりかまちの段差
④ バルコニーの出入口の段差
⑤ 浴室の出入口の段差
⑥ 室内または室の部分の床とその他の部分の床の90mm以上の段差
よくある質問 <バリアフリー>
Q1「接地階」とは何ですか?
A1「接地階」とは、地上階のうち最も低い位置に存する階のことをいいます。
「接地階を有する住宅」の例としては、「一戸建て住宅」、「共同住宅等の1階住戸」です。
地下1階、地上2階建ての場合は地上1階が「接地階」となります。
Q2「段差のない構造」とは何ですか?
A2「段差のない構造」とは、和室と洋室および居室の出入口等に生じる段差を仕上がり寸法で5mm以内とする構造です。
第3編 【フラット35】S (金利Aプラン)技術基準の概要
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第3章
【フラット35】S
(金利Aプラン)
バリアフリー性
(3) 階段
次のア~エのすべてに適合していることとします。ただし、ホームエレベーターが設けられており、または当該 階段が日常生活空間外にあり、かつ、2の(3)のア~エ(P47)の基準に適合している場合にあっては、適用しないも のとします。
ア 次の①および②の基準に適合するものとします。
① R(けあげ)/T(踏面)≦6/7
② 550mm≦T+2R≦650mm
イ 蹴込みは30mm以下であり、かつ、蹴込み板が設けられているものとします。
ウ 回り階段等安全上問題があると考えられる形式が用いられておらず、かつ、最 上段の通路等 への食い込み 部分および最 下段の通路等 への突出部分 が設けられ ていないこととします。
エ 建築基準法施行令第23条から第27 条までに定める基準に適合するものとします。
(4) 手すり
ア 手すりは、次の表の基準に適合するものとします。ただし、便所、浴室、玄関および脱衣室にあっては、日常 生活空間内にあるものに限ります。
空 間 手すりの設置基準
階 段
少なくとも片側(勾配が 45度を超える場合(ホームエレベーターが設けられており、または当該階段が 日常生活空間外にあり、かつ、2の(3)のア~エ(P47)に掲げる基準に適合している場合を除く。)は両 側)に、かつ、踏面の先端から高さが 700mmから900mmの位置に設けられていること
便 所 立ち座りのためのものが設けられていること 浴 室 浴槽の出入りのためのものが設けられていること
玄 関 上がりかまち部の昇降および靴の着脱のためのものが設けられていること 脱衣室 衣服の着脱のためのものが設けられていること
イ 転落防止のための手すりは、各部位ごとに、次の表の基準に適合するように設けます。ただし、外部の地面、
床等から高さが1m 以下の範囲または開閉できない窓その他転落のおそれのないものについては、基準を適用し ません。
※浴槽出入りのための手すりは、浴槽をまたぐ際の 姿勢を安定させる目的で設置するものであり、図 の設置位置や形状は一例です。
<浴槽出入りのための手すりの設置例>
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バリアフリー性
部 位 手すりの設置基準
バルコニー
① 腰壁その他足がかりとなるおそれのある部分(以下「腰壁等」という。)の高さが650mm以上
1,100mm未満の場合にあっては、床面から1,100mm以上の高さに達するように設けられている
こと
② 腰壁等の高さが300mm以上650mm未満の場合にあっては、腰壁等から800mm以上の高さに達す るように設けられていること
③ 腰壁等の高さが300mm未満の場合にあっては、床面から1,100mm以上の高さに達するように設 けられていること
2階以上の窓
① 窓台その他足がかりとなるおそれのある部分(以下「窓台等」という。)の高さが650mm以上
800mm未満の場合にあっては、床面から800mm(3階以上の窓にあっては1,100mm)以上の高さ
に達するように設けられていること
② 窓台等の高さが300mm以上650mm未満の場合にあっては、窓台等から800mm以上の高さに達す るように設けられていること
③ 窓台等の高さが300mm未満の場合にあっては、床面から1,100mm以上の高さに達するように設 けられていること
廊下および階段
(開放されている側 に限る)
① 腰壁等の高さが650mm以上800mm未満の場合にあっては、床面(階段にあっては踏面の先端)
から800mm以上の高さに達するように設けられていること
② 腰壁等の高さが650mm未満の場合にあっては、腰壁等から800mm以上の高さに達するように設 けられていること
ウ 転落防止のための手すりの手すり子で、床面(階段にあっては踏面の先端)および腰壁等または窓台等(高さ
が650mm未満の場合に限る。)からの高さが800mm以内の部分にあるものは、相互間隔を内法寸法で110mm以下
とします。
エ 転落防止のための手すりは、建築基準法施行令第126条第1項に定める基準に適合するものとします。
(5) 通路および出入口の幅員
ア 日常生活空間※
内の通路の有効な幅員は 780mm(柱等の箇所にあっては 750mm)以上とします。
※ (1)に規定するホームエレベーターを設置する場合にあっては、当該ホームエレベーターと日常生活空間との経路を含む。
イ 日常生活空間内の出入口の幅員は750mm(浴室の出入口にあっては650mm)以上とします。なお、玄関および浴 室の出入口の幅員は、開き戸については建具の厚み、引き戸については引き残しを差し引いた通行上有効な幅員 とします。また、玄関および浴室以外の出入口の幅員については、工事を伴わない撤去等により確保できる部分 の長さを含みます。
(6) 寝室、便所および浴室
ア 特定寝室の面積は内法寸法で12m2以上とします。
イ 日常生活空間内の便所は、便器を腰掛け式とし、かつ、次の①または②のいずれかに該当することとします。
① 短辺(軽微な改造により確保できる部分の長さを含む。)を内法寸法で1,100mm以上、かつ、長辺(軽微な改造 により確保できる部分の長さを含む。)を内法寸法で1,300mm以上とします。
② 便器の前方および側方について、便器と壁との距離(ドアの開放により確保できる部分または軽微な改造によ り確保できる部分の長さを含む。)は500mm以上とします。
ウ 日常生活空間内の浴室の短辺が内法寸法で、1,400mm以上であり、かつ、面積が内法寸法で2.5m2以上であるこ ととします。