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4.3.1 臨床試験成績のまとめ

4.3.3.1 対面助言に対する見解

本申請品について、XXXXXXX、独立行政法人医療機器総合機構(以下、「機構」とする)と XXXXXXXXXXXXXXXX相談(XXXXXXX)を実施した。本相談の主な目的は、XXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX

XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXX

XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX

XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX

XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX

XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX

XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX

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4.3.3.2 臨床評価報告書における本品の名称および区別について

臨床評価報告書の中では、機器を様々な名称で呼称しているが、これらのSpectrum製品群はいず れもSpectrumの基盤技術を有する。この技術はCook社で長期に渡って開発されてきたものであ り、諸外国では数世代に渡る複数の製品が販売されてきた。本申請品の安全性及び有効性を担保 するエビデンスとして、ミノサイクリン/リファンピシン含浸のポリウレタン製中心静脈カテー テル(本品)を使用した文献全て(7件の臨床試験)を本報告書に含めた29,31,37-39,41,46。本申請品 は、ミノサイクリン/リファンピシン含浸のポリウレタン製中心静脈カテーテルであるが、Cook 社においては複数の類似品が存在する。これらはXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXの点でバリエーションを有するが、いずれもCRBSI のリスク低減に寄与するという点において相違はない。また、機器の設計に係わるこのような些 細な違いは文献の中で触れられておらず、詳細を把握するのはほぼ不可能である。従って、報告 書においてこの違いは区別していない。報告書において実際に本申請品カテーテルと区別してい

るSpectrum基盤技術の類似品は、本申請品の先行品であるミノサイクリン/リファンピシン被覆

のポリウレタン製中心静脈カテーテル、および長期使用を目的としたミノサイクリン/リファン ピシン含浸のシリコーン製中心静脈カテーテルである。これら類似品を使用した文献は本申請品 と同一の薬剤(ミノサイクリン及びリファンピシン)がほぼ同量使われていることから、ミノサ イクリン/リファンピシン使用中心静脈カテーテルの安全性に関して追加的なエビデンスとな り、耐性菌発現のリスク検証に関しても適切なデータとして使用される。また、中心静脈カテー テルに抗菌薬を含めることで CRBSI のリスクを低減することに対する追加的なエビデンスにも なる。

本申請品の有効性を評価するための判定方法は、7件の臨床試験それぞれで異なるが、いずれ の判定方法も臨床的に意義がある。

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4.3.3.3 臨床データの文献的検証

臨床評価報告書の中で行った文献的検証は、本品の安全性及び有効性を十分サポートするもので ある。この検証に基づき、本品の適応の範囲での使用におけるリスクベネフィットは良好である と結論付けられる。

この文献的検証は、本品の使用に伴う安全性とCRBSIの発生に関連する臨床データに重きを置い ている。CRBSIは、血管内留置用カテーテルの使用によって最も起こりやすい重篤な合併症であ る。本邦における年間の中心静脈カテーテル使用本数は 180 万本に達する3。また、本邦の中心 静脈カテーテル使用について公表された文献では CRBSI の発生率は一般に 1,000 カテーテル日 当たり、およそ1.5 件から 7件であるが、大腿動脈からの挿入の場合、1,000 カテーテル日当た り、およそ 15.7 件にまでに高まるとされる3-11

高度バリアプリコーション、及びその他の無菌操作法バンドルを採用することはCRBSIのリスク を低減するには効果があるが、CRBSI発生率をゼロにまで下げるのに十分ではない25。複数の臨 床試験では、従来の無菌操作法に加えて抗菌作用カテーテルを使用することで、CRBSI発生率を 更に低下できる事が明らかにされている26-35

合計19報の文献が、本品の使用上の安全性と有効性を評価する上で関連性があると判断した26-31,

33-35, 37-44, 46特定された文献は、ミノサイクリン/リファンピシン含浸 のポリウレタン製中心静脈

カテーテル(本申請品)、ミノサイクリン/リファンピシン被覆のポリウレタン製 中心静脈カテ ーテル(本申請品の先行開発品)およびミノサイクリン/リファンピシン含浸シリコーン製中心 静脈カテーテル(本申請品より長期留置を適用とする類似機器)について言及するものである。

ミノサイクリン/リファンピシン含浸の中心静脈カテーテルは全て本申請品の製造所である Cook Medical で製造された Spectrum 製品群内の製品である。この文献的検証にミノサイクリン

/リファンピシン被覆 ポリウレタン製中心静脈カテーテルおよびミノサイクリン/リファンピ シン含浸シリコーン製中心静脈カテーテルに関する試験から得たデータを含めた理由は、これら のデータが抗生物質に対する耐性発現のリスクに関連するデータを提供するとともに、同一の薬 剤(ミノサイクリン/リファンピシン)をほぼ同量用いた中心静脈カテーテルを使うことによる

CRBSIの発生頻度低下を明らかにする上で追加的なエビデンスとなるからである。

合計 19 報の文献のうち、本申請品の安全性及び有効性を担保するエビデンスとして位置付けら れるのは、本品を使用した7件の臨床試験である29, 31, 37-39, 41, 46。7件の臨床試験のうち、本品と 対照を比較する無作為化試験は3件である。これらの試験において、本品と薬剤被覆なし中心静 脈カテーテル及びその他の抗菌薬含浸中心静脈カテーテルと比べ、CRBSIの発生に対する代替指 標であるカテーテルコロニー形成が有意に低かった 29,38,39。加えて、CRBSI の発生率の違いを評 価するための充分な検出力を有する無作為化対照試験において、本品で治療を受けた患者は、薬 剤被覆なしカテーテルより CRBSI の発生率を低下させることが示されているクロルヘキシジン

/スルファジアジン銀含浸中心静脈カテーテルで治療した患者と比較し、CRBSIの発生率が有意 に低かった29。注目すべきは、これらの無作為化試験で、本品の有害事象の発生率は対照機器と 比べて同等であることが示されたことである。

また、無作為化されていない臨床試験3件の結果は、本品の使用が薬剤使用のない中心静脈カテ ーテル及びクロルヘキシジン/スルファジアジン銀含浸中心静脈カテーテルの使用より CRBSI の発生率の低下に結びつくという結論を導いた31,37,41,46

更に、本品及び類似品に関して報告された複数の臨床試験データから、本品の使用によって臨床 分離株におけるミノサイクリン/リファンピシンの薬剤耐性を増加させることは無いことが示

唆された29-32,41

総括すると、本品を用いた臨床試験データは、本申請品を使用することにより薬剤使用のない中 心静脈カテーテル及びクロルヘキシジン/スルファジアジン銀含浸中心静脈カテーテルと比べ、

CRBSIの発生率の低下に結びつくという結論を裏付けている。さらには、Spectrum 製品群の類似

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機器であるミノサイクリン/リファンピシン被覆ポリウレタン製中心静脈カテーテルおよびミ ノサイクリン/リファンピシン含浸シリコーン製中心静脈カテーテルに関する試験結果からも、

追加的な安全性が示されており、抗生物質耐性発現のリスクが非常に低いことを示唆するもので ある。

4.3.3.4 CRBSIの起因菌

文献より特定された、本邦における主なCRBSI起因菌としては、表皮ブドウ球菌を代表とするコ アグラーゼ陰性ブドウ球菌、黄色ブドウ球菌、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌、大便連鎖球菌、

桿菌、緑膿菌、エンテロバクター属、及びカンジダ等が挙げられます4, 5, 7, 9, 10, 18, 21

ミノサイクリン/リファンピシン含浸中心静脈カテーテルを使用した CRBSI 発生率の低下に関 する文献データは米国、スペイン、およびオーストラリアに限られている。しかし、ミノサイク リン/リファンピシン含浸中心静脈カテーテルは、本邦においてもCRBSI発生率の低下に貢献で きると考えられる。その理由は、米国と本邦における、CRBSI又はCLABSIの起因菌は同じであ

る。即ちCDC(米国疾病対策管理センター)における全米医療安全ネットワーク(NHSN)が収

集 し た 2009-2010 年 の デ ー タ か ら 、 CLABSI に 最 も 関 連 性 の 高 い 病 原 体 は 、 Staphylococcus epidermidisを含むコアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CNS)、S. aureus、Enterococcus属,

Klebsiella 属、およびCandida 属である17。本邦の施設におけるCRBSI感染率を報告した文献か

ら、CRBSIの起因菌としてこれらと同じ病原菌が特定された5, 7-10, 18-21

特筆すべきは、本品がCRBSIの主要な起因菌を含む広範囲な病原菌に対し有効であることである。

CRBSI 発生率を低下させることで知られるクロルヘキシジン/スルファジアジン銀含浸中心静

脈カテーテルと本品を非臨床試験で比較した場合、5種類の敗血症状に関わる11種類の微生物に 対する抑制作用は、本品の方がより顕著に大きかった。これらの微生物には、グラム陽性菌

(Staphylococcus epidermidis, Staphylococcus aureus, and Enterococcus faecalis)、グラム陰性菌

Pseudomonas aeruginosa, Klebsiella pneumoniae, Enterobacter species, Proteus mirabilis, Acinetobacter baumanii, Escherichia coli, and Stenotrophomonas maltophilia)、および真菌(Candida

albicans)が含まれる50。以上から、本邦において特定されているCRBSI起因菌とSpectrum中心

静脈カテーテルが抑制作用を示す病原菌は一致しており、本邦におけるSpectrum中心静脈カテー テルの使用がCRBSI発生率の低下につながると考えられる。

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