repeated the same procedure with next solvents
17) 田中知恵, 田端正明, 永原学園西九州大学・佐賀短期大学紀要 , 32, 39-43
7.1.2 実験結果および考察
1. フダンソウ葉中の化学成分量
フダンソウの葉身の化学成分をそれぞれの試料について測定し,結果をTable 7-1,Table 7-2,Table 7-3 に示した.
Table 7-1 には水分,Table 7-2 には灰分,Table 7-3 にはそれぞれの金属について 示した.また,これらの結果から採取時期順に各試料の値をA(9月),B(12月),
C(3月)とし,それぞれの採取時期におけるフダンソウの水分,灰分,金属量の 比(A / B, C / B)を求めた.これらの比はTable7-4 に示した.
Table 7-1 Moisture Contents in Swiss Chard
Contents (g/100g)
September December March
Moisture 90.37± 0.06 87.01± 0.01 82.33± 0.02
Values are mean ± S.D. ( n=10 )
Table 7-2 Ash Contents in Swiss Chard
Contents (g/100g on dry matter)
September December March
Ash 19.5± 0.22 21.4± 0.04 14.9± 0.04
Values are mean ± S.D. ( n=10 )
Table 7-3. Metal Contents in Swiss Chard
Contents (mg/100g on dry matter)
September December March
K Ca Mg
Fe Mn
Zn Cu
10200 846 546 39.4 24.2 12.8 2.63
±
±
±
±
±
±
± 115 5.57 3.21 0.58 0.33 0.42 0.03
9510 659 462 33.1 40.8 11.1 1.96
±
±
±
±
±
±
± 102 2.95 6.75 0.47 0.53 0.25 0.02
5750 483 323 19.5 20.5 5.92 1.27
±
±
±
±
±
±
± 24.6 1.25 1.28 0.28 0.16 0.15 0.02 Values are mean ± S.D. ( n=10 )
1.1. フダンソウ葉中の水分量と灰分量
水分量は9月,12月に採取した試料に比べ 3月のものには少なかった.灰分量は 12月に採取した試料に多く,これは 9月に採取したものの約1.5倍であった.3月 に採取した試料は12月のものに比べ減少する傾向が見られた.これらのことは金 属の含有量が12月に採取したものに多く含有されることを示唆するものであった.
1.2. フダンソウ葉中の金属量
それぞれの金属元素別に検討し,下記に記述した.
○カリウム;植物中においてはすべての金属の中でもっとも多い元素であるがフ ダンソウ中においてもTable 7-3 に示す通り他の元素に比べ非常に多かった.試料 の成育段階において差が見られ,成長初期の9月に採取した試料には少なく,12 月採取試料の約80%であった.また,3月採取試料は12月採取試料の約82%であっ た.カリウムは成熟が進行した植物では減少するという報告がある2)が今回も同 様な傾向が見られた.
○カルシウム;カルシウムは12月の試料に最も多かった.各月の比の値はA/B,
C/Bともほぼ1 に近く,生育過程におけるカルシウム量の変化はそれ程大きいも
のではなかった.
○マグネシウム;12月に採取した試料に最も多かった.9月採取の試料は12月採取 試料の約88%であった.また,3月に採取した試料中のマグネシウムは12月に採取 した試料に比べ,わずかな減少は見られたが大きな違いはみられなかった.
○鉄;12月に採取した試料に最も多かった.9月採取の試料中の鉄は12月採取の試
料の約88%であり,3月に採取した試料では80%であった.鉄は株の老化に伴い減 少することがわかった.
○マンガン;12月に採取した試料に最も多かった.9月に採取した試料中のマンガ ンは12月に採取した試料の44%であり,3月に採取した試料の68%であった.マン ガンは生育期においてかなり変化がみられ,成熟期と考えられる時期に最も多く なる金属であることがわかった.
○亜鉛;12月に採取した試料に最も多かった.9月採取試料中の亜鉛は12月採取試
料の約85%であり,3月に採取した試料は約72%であった.亜鉛は生育期において かなり変化がみられ株の老化に伴う減少が大きいことがわかった.
○銅;12月採取試料と9月採取試料中の銅はほぼ同じ値を示し,3月採取試料中で は12月採取試料の約88%になった.銅は株の老化に伴い減少する金属であること がわかった.
上記のことから生育過程においてもっとも大きな変化がみられたのはマンガン であった.マンガンは葉緑体の生成に関係があることが報告されている.今回測 定したフダンソウにおいても株の老化,葉の褪色(chlorosis)などによりマンガ ン量が減少した.カリウム,鉄,亜鉛,銅も株の老化に伴い減少した.
金属元素は 9月の成長段階にあるものに比べ12月の成熟期と考えられる時期の ものに増加していることが分かった.これらのことから生育段階において金属の 含有量に差がみられることが分かった.細胞内におけるイオンの貯蔵と移動につ いての機構は,はっきりしないが葉緑体が色々のイオンを汲みあげる働きがある といわれている3).3月に採取した時期のフダンソウの株には緑色が褪せ,黄色に なった葉がみられ,9月,12月に採取したものと比較し葉緑素の減少は明確であっ た.このことが 3月採取のフダンソウに金属元素の含有量が少ないことと大きく 関係していることが考えられた.
第 2 節
栽培時期を異にするホウレンソウの 3部位(葉,根,茎)中の金属元素の挙動
佐賀県においては9月から3月にかけて露地栽培が行われている.播種の時期 は各家庭で異なっているが,播種後,約2〜3ヶ月で収穫している.
栽培時期を異にするホウレンソウについて今回,各部位における金属元素の含 有量について検討を行った.