第 5 章 ドーム環境下での水平感許容実験
5.2 小型ドームでの水平感許容実験
5.2.3 実験環境、コンテンツ
ここでは実験の環境と実験で用いたコンテンツについて説明する。
実験場所は埼玉県立総合教育センターの映像メディア活用ブースで、そこに3mの 小型ドームを設置した。ドームに提示したコンテンツが見えるようにドームの正面に 合計10席の視聴席を用意し、教育コンテンツの評価などは特に座席指定をせずに行い、
水平感の評価は実験環境を固定するためにドーム正面のプロジェクターから一番近い 位置に座ってもらって評価を行った。
図 5-3 : 実験環境
図5-3のようにプロジェクターの後ろの後ろに座った状態でコンテンツを視聴できる ように環境を作った。以下、水平感評価実験のための実験環境について図5-4を用い て説明する。
図 5-4 : 実験環境の概略図
ドームのサイズは直径300cm、半径150cm、視聴者からドームの床側の縁との距離は
300cm、ドームの傾斜角は36.25°、ドームは床面から62.6cm離した状態で設置を行
った。
プロジェクターはプロジェクターを支える台に乗せ、床面から 30cm、角度 14°で上 向きに傾けてプロジェクションを行った。次に用いたコンテンツについて説明する。
図 5-5 : 慶應義塾大学のキャンパス紹介コンテンツ
図 5-6 : 鹿児島県の紹介コンテンツ1
図 5-7 : 鹿児島県の紹介コンテンツ2
教育用コンテンツとして図 5-5 ~ 5-7 のコンテンツを用意した。(図 5-5 )は
慶應義塾大学日吉キャンパスのキャンパス内に関するコンテンツである。キャンパ スの入り口や、生協の前、キャンパス裏の谷や応援団が応援している様子など、キャ ンパスの様子や慶應大学の学生が普段どのような場所でキャンパス生活を送っている のかがよく分かるコンテンツとなっている。長さはおおよそ3分ほどで作成した。コ ンテンツを観覧しにきた高校生が、これから大学に入った後にどのような生活をおく るのかをイメージできるだけでなく、その保護者にとっても大学紹介のコンテンツは 大学の校風や普段の学生の姿を知るいい機会になると考えてこのようなコンテンツを 学習目的コンテンツとして作成を行った。
図 5-6 〜 図 5-7 は鹿児島県の様子を編集した映像コンテンツとなっている。学会 で鹿児島に行った際に撮影した多くの映像を編集し 3 分ほどのコンテンツとして作成 した。鹿児島の有名な著名人の西郷隆盛像周辺の映像や知覧の武家屋敷、桜島の映像 などを編集してコンテンツにしてある。こちらは鹿児島の有名な観光地を中心に作成 してあり、鹿児島の様子の概要がわかるコンテンツとなっている。
以上2つのコンテンツを繋ぎあわせて長さ6~7分ほどのコンテンツをループ再生し て観覧者に提示した。
次に水平感評価のためのコンテンツについて述べる。
図 5-8 : 鹿児島県桜島のコンテンツ
(図 5-8 )は鹿児島県桜島の映像をフェリー船上から撮影した映像コンテンツとなっ ている。水平感評価を行うため、水平線が見られるコンテンツとしてこのコンテンツ を用意した。ドームの中央に桜島が見え、上のエリアには雲掛かった空、下方向には
海と、フェリーの手すりや船体そのものが見える。映像自体は固定した状態の全周カ メラで撮影を行った。
被験者の属性は自由記述の属性項目に記述した被験者だけを挙げると、10代が2名、
20代が1名、30代が4名、40代が8名、50代が2名であり、男性8名、女性10名、
職業はパート、学生会社員、教員、主婦と様々であった。