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第5章 木質バイオマスを原料とするニッケル系触媒を用いたタールの改質

5.2 実験

5.2.1 試料

第3章で作製したNi/M(200)を試料として使用した。また、2.0-4.0mmに粉砕・篩い 分けしたヒノキも試料として用いた。このヒノキ試料の外観、工業分析値、元素分析値 をそれぞれ図5.1、表5.1、表5.2に示す。

5.2.2 触媒の前処理

固定層流通式二段反応器におけるヒノキの熱分解生成タール改質実験のため、触媒の 前処理を行った。装置概略図を図5.2に示す。反応管(石英管)の内径は22mm、長さ

は830mm である。ヒノキおよび触媒層の中央に設置した K タイプ熱電対によって、

二段の電気炉の温度がそれぞれ制御される。まず、熱分解試料として約1gのヒノキを 上段に、触媒用試料として約3.5gのNi/M(200)を下段に充填した。ここで、Ni/M(200)

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の層高は、約 44mm であった。また、触媒層の下にタールトラップ(石英ウール)を 設置した。次に、窒素流通下において、触媒層の温度を600℃に上昇させ、その温度で 1時間保持した。窒素の流量は120mL/min、昇温速度は20℃/minである。自然冷却後、

Ni/M(200)チャーの層高は、約27mmであった。また、タールトラップを新しい石英ウ

ールに交換した。

図5.1 ヒノキ試料の外観

表5.1 ヒノキの工業分析値 [wt% d.b.]

表5.2 ヒノキの元素分析値 [wt% d.a.f.]

Volatile matter Ash Fixed carbon

86.0 0.18 13.8

By difference

C H N S O

50.2 6.26 0.31 0.29 42.9

※By difference

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5.2.3 タール改質実験

固定層流通式二段反応器において、Ni/M(200)チャーを用いた、ヒノキの熱分解生成 タール改質実験を行った。装置概略図を図5.3に示す。まず、窒素流通下において、触 媒層の温度を600℃に上昇させ、その温度で保持した。窒素の流量は120mL/min、昇

温速度は20℃/minである。次に、上段の温度を900℃まで上昇させた。昇温速度は10℃

/minである。ヒノキの熱分解により発生した揮発性物質は、触媒層を通り改質される。

滞留時間は、約5.2秒である。分解されなかったタール状物質を、触媒層の下に設置し た石英ウールトラップおよび反応管の外に設置したアイスバス水トラップで捕集した。

ここで、石英ウールにより捕集された物を重質タール、水トラップにより捕集された物 を軽質タールとする。水トラップの後ろにアルミニウムバッグを接続し、ガスを収集し た。比較のために、触媒層に 0.5-1.0mmに篩い分けした砂を充填して、同じ操作を行 った。砂には触媒としての活性がほとんどない。

5.2.4 チャーおよび重質タールの燃焼

ヒノキの熱分解生成タール改質実験のあと、チャーおよび重質タールの燃焼を行った。

装置概略図を図5.4に示す。まず、酸素流通下において、チャーの温度を750℃に上昇 させ、その温度で 30 分間保持した。酸素の流量は 80mL/min、昇温速度は 25℃/min である。このときの排気ガスをアルミニウムバッグで収集した。次に、同じ操作を重質 タールに対しても行った。

5.2.5 分析

水トラップにより捕集された軽質タールを、全有機体炭素計(Shimadzu:TOC-V)

で分析した。また、タール改質実験において収集したガスを ガスクロマトグラフ

(Shimadzu:GC-2014)で分析した。ここで、検出器は、水素炎イオン化検出器およ び熱伝導度検出器の両方を用いた。導入試料量は 0.5mLである。チャーおよび重質タ ールの燃焼において収集したガスについても、ガスクロマトグラフで分析した。ここで、

検出器は水素炎イオン化検出器を用いた。導入試料量は0.1mLである。

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図5.2 装置概略図(触媒前処理)

図5.3 装置概略図(タール改質実験)

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図5.4 装置概略図(チャーおよび重質タールの燃焼)

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