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実験及び考察

第 4 章 . AAM を用いた性別分類

4.5. 実験及び考察

提案する性別分類アルゴリズムの実験結果について示す.ここで表 4.3 にテスト画像に 用いた HOIP顔画像データベース(HOIP DB)の年代毎の内訳を示す.それは17歳以下から 64歳までの男性計89枚,女性計95枚の画像を用いている.また表4.4にて,GAAMモデ ル構築の際,PCAの主成分抽出に用いた画像における年代毎の内訳を示す.表4.3より,

HOIP DBは若い男女の画像枚数は少なく,年代毎に枚数のバラつきが生じることを確認で

きる.

表4.3:テスト画像の年代毎の内訳 年齢

(歳)

男性

(枚)

女性

(枚)

-17 8 2

18—25 8 16

26—40 27 30

41—55 27 28

56—64 19 19

表4.4:PCAの主成分抽出に用いた画像における年代毎の内訳 年齢

(歳)

男性

(枚)

女性

(枚)

-17 5 6

18—25 12 12

26—40 28 25

41—55 18 23

56—64 11 16

4.5.1. 実験環境

実験環境を表 4.5にまとめる.

4.5:実験環境

OS Windows XP Professional SP3

CPU Intel(R) Core(TM)2 Quad CPU Q9450 2.66GHz

メモリー 3.25GB RAM

開発言語 C言語

開発環境 Visual Studio 2008

4.5.2. 実験結果・考察

実験では以下の3つの評価項目を性能検証に用いる.それは,①「男女それぞれの再現 率・適合率」②「顔検出後から結果を出力するまでの処理速度」③「顔は年代毎に違った 特徴を見せるので年代毎の再現率」の3項目である.再現率・適合率は2クラス(正クラ ス,負クラス)に分類するとき,以下の式より定義できる:

再現率(%) =(正クラスに正しく分類された画像枚数)

(正クラスの全画像枚数) (4.3)

適合率(%) =(正クラスに正しく分類された画像枚数)

(正クラスに分類された画像枚数) (4.4)

再現率は正クラスが男性であるとした場合,男性画像のうちで男性と認識された割合であ

り,適合率とは男性と認識された画像の内で実際に男性である割合を意味する.

ここで GAAM の形状パラメータの次元数を8,アペアランスパラメータの次元数を 36に 実験的に設定する.そしてアペアランスパラメータの上位6次元をアペアランス特徴量と する.表 4.6 に男女毎の再現率,適合率,処理速度の結果を示し,図 4.3 では各年代の再 現率をグラフとして表している.

4.6:再現率・適合率・処理速度

男性 女性

再現率(%) 87.6 94.7

適合率(%) 93.98 89.1

結果出力までの時間 244 ms

4.3:年代毎の再現率

4.6より処理速度は244msであり,映像への適用を考えた場合,今後高速化が必要で ある.また適合率は男女共に優れた数値を示しており,提案アルゴリズムの有効性を確認 できる.そして再現率の結果から,女性は男性と比較して再現性が高いことを確認できる.

また図 4.3 の年代毎の再現率のグラフから,本章で示した特徴量では若い男性を十分に識 別できないと言える.これは若い男性の顔特徴は女性の特徴に非常に似通っていること,

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

-17 18 - 25 26 - 40 41 - 55 56 - 64

再現率(%)

年代(歳)

男性 女性

主成分抽出に用いた画像において,-17 歳から 25 歳までの若い年代が他の年代と比較し,

画像枚数が少ないことに起因していると考えられる.また本章では照明や顔の角度変化な ど含まない良質な環境で撮影された HOIP DBの画像を使い,提案アルゴリズムの性能を評 価した.しかし実環境への適用を考慮した場合,照明や顔の向きに頑強な手法へと発展さ せることが望ましい.ゆえに以降の第5,6,7章において,これら問題の解決策について 検討する.