第 4 章 縮退描画手法 24
4.3 実装
図4.3は,アプリケーションの初期画面である.右側のグラフ描画パネル,左側にコント ロールパネルが設置している.コントロールパネル内には類似度の閾値を調整するためのス ライダがある.
スライダの値は最大値101[%],最小値0[%]を設定している.最大値が101[%]であるのは,
クラスタ化されないオリジナルのノードのみで構成されるグラフを描画するためである.ノー ド間類似度の定義域は0[%]〜100[%]であるので,便宜的に101[%]という値を設定している.
初期値は101[%]でこの状態では先行研究のAnchoredMap[16]と同様の振る舞いをする.ま た逆に最小値に位置しているときは,全ノードが一つのクラスタにまとめられ,画面上には 1つのクラスタのみを表示する.
クラスタは,形状はフリーノードと同一であるが,アンカーやフリーノードとは異なる色 で表示することでクラスタであることを表現している.また,ラベルも“cluster”と表示する
図4.2:デンドログラム切断時の表示するノードとクラスタ ことによりクラスタであることがわかるようにした.
クラスタの内部表示
クラスタリングされ縮約されたグラフのある注視点を詳細に確認するのに有効な手法とし て,焦点になるノードのみの展開表示が挙げられる.そこで,指定したクラスタをダブルク リックにより,展開表示できるようにした.
可視化の目的の一つには注目したいノードの関係情報を読みとることが挙げられる.その 際,クラスタリングされた内部のオリジナルノードの情報が重要となるが,内部構造を把握 するにはクラスタリングを解除し,オリジナルのネットワーク構造にしなければならない.す ると,注目する点に不必要なノードが多数現れてしまう.特定のクラスタの展開が出来るこ とで,注目するノードの論理的構造を注視することができ,利用者の認識を適切に補助する ことが可能となる.
属性Activeの変更は以下の通りである.
1. c= (指定クラスタ)とする
図4.3:アプリケーション初期画面
2. cの保持しているすべてのノードとクラスタのActive属性をTrueとする 3. cのActive属性をFalseとする
ノードとクラスタの処理後,cに接続するエッジのActive属性をFalseとし,cの保持してい るノードとクラスタを接続するエッジのActive属性をTrueとする.
図4.4に展開の様子を示す.ラベル名「cluster26」となっているクラスタをダブルクリック することで,内部のノードである「鳥取」と「島根」が展開される.
(a)展開前 (b)展開後
図4.4:クラスタの展開の様子