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項目 18:学生支援

各経営系専門職大学院は、学生生活及び修了後のキャリア形成、進路選択等に関する相談・支 援体制を適切に整備するとともに、こうした体制を学生に十分周知し、効果的に支援を行うこと が必要である。また、学生が学習に専念できるよう、各種ハラスメントに関する規程及び相談体 制、奨学金などの学生への経済的支援に関する相談・支援体制を適切に整備し、学生に周知する ことが必要である。さらに、障がいのある者、留学生、社会人学生等を受け入れるための支援体 制、学生の自主的な活動や修了生の同窓会組織に対する支援体制を整備し、支援することが望ま しい。くわえて、学生支援について、固有の目的に即した取組みを実施し、特色の伸長に努める ことが望ましい。

<評価の視点>

5-1:学生生活に関する相談・支援体制が適切に整備され、効果的に支援が行われていること。〔F群〕

5-2:各種ハラスメントに関する規程及び相談体制が適切に整備され、それが学生に周知されていること。〔F群〕

5-3:奨学金などの学生への経済的支援についての相談・支援体制が適切に整備されていること。〔F群〕

5-4:学生の課程修了後を見越したキャリア形成、進路選択等に関わる相談・支援体制が適切に整備され、効果的 に支援が行われているか。〔A群〕

5-5:障がいのある者、留学生、社会人学生等を受け入れるための支援体制が適切に整備され、支援が行われてい るか。〔A群〕

5-6:学生の自主的な活動、修了生の同窓会組織に対して、どのような支援体制を整備し、支援を行っているか。

〔A群〕

5-7:固有の目的に即して、学生支援としてどのような特色ある取組みを行っているか。〔A群〕

<現状の説明>

本研究科では、学生の多様な特性やニーズに応じ、学生生活、修了後のキャリア形成等の相談・

支援体制として修学アドバイザー制度を導入するなど、組織的に支援体制を整備している。

また、各種ハラスメント、経済的支援に関する相談・支援体制を整備し学生等に周知している。

視点ごとの具体的な内容は以下のとおりである。

(5-1)

本研究科では、個別学生の特性や目的に応じた学習指導・研究指導体制の充実に組織的に取り 組むため、修学アドバイザー制度を導入している。この制度は、専任教員全員が入学から課程修 了まで、学生一人ひとりの特性に応じた履修計画に対し、助言することを目的としている。具体 的には、1年次においては、グループ・ディスカッションⅠの指導教員が修学アドバイザーとし て、入学時の4月と2学期初めの 10 月に、学生が作成する修学診断シートに基づき、進路希望や 目標に応じて履修しようとする授業科目の選択や学習方法等について助言を行うものである。学 生が2年次になると、プロジェクト研究指導教員が1年次の担当教員から引き継いで修学アドバ イザーとなり、1学期初めの4月に学生が作成する修学診断シートに基づき、今後の履修計画や 研究テーマ等について助言を行うこととしている。

その他、少なくとも毎週1回のオフィス・アワーを設けるとともに、専任教員のメールアドレ スを公開するなど、専任教員が学生のさまざまな相談に個別に応じることができる体制を取って いる。

また、本学北方キャンパスには、学生相談室、カウンセリングルーム、保健室、キャリアセン

ター、プロジェクトルームなど学生支援のための多様な機能を一箇所に集中させた学生プラザを 設置し、生活、修学、心理、健康、進路等学生が抱える様々な問題の相談に応じている。

学生相談室には、保健・看護師、心理カウンセラー、事務職員が常駐し、学校医や精神科医と 連携を取りながら相談に応じ、適宜助言等を行うとともに、関係する学部・研究科の教員や事務 組織と適宜連絡・調整を図りながら問題解決にあたっている。

本学の学生支援のこれまでの取組については、2014(平成 26)年6月刊行の「シリーズ北九大 の挑戦 学生サポート大作戦 寄り添う学生支援」に取りまとめている。

(5-2)

人権問題やハラスメントに関しては、各種ハラスメントを防止し、健全な教育・研究環境を整 備するために「北九州市立大学におけるハラスメントの防止および対策についての指針」などを 定めている。「北九州市立大学におけるハラスメントの防止に関する規程」に基づき設置される人 権・ハラスメント相談員が窓口となり、相談や苦情、申し立てを受け付けており、人権侵害やハ ラスメントに起因する問題が生じた場合は、学長を委員長とする人権・ハラスメント問題協議会 が、迅速かつ適切に対応するシステムを構築している。

また、学生・教職員向けに、ハラスメントの防止に関するガイドラインや指針、相談員名簿な どを掲載した啓発冊子「快適なキャンパス環境を創るために…NO!ハラスメント」を作成し、

入学時に配布するとともに、ホームページに掲載し、学生への周知を図っている。さらに、学生 便覧にも「ハラスメント相談」の項目を設け、注意を喚起している。

(5-3)

学生に対する経済的支援としては、日本学生支援機構、地方公共団体、民間団体等の各種奨学 金制度のほか、本学独自の北九州市立大学同窓会奨学金制度がある。本研究科の受給実績は、日 本学生支援機構奨学金が、2010(平成 22)年度 7 名、2011(平成 23)年度5名、2012(平成 24)

年度2名、2013(平成 25)年度2名、2014(平成 26)年度1名で、同窓会奨学金は、2014(平成 26)年度に1名であった。また、日本学生支援機構奨学金については、特に優れた業績をあげた 学生は、返還が免除される制度があり、本研究科でも 2010(平成 22)年度に1名、2011(平成 23)年度に1名が対象となっている。

さらに、経済的理由などやむを得ない事情により授業料の納入が著しく困難な場合に、一定の 基準を満たす学生に対しては、申請に応じて授業料の1/2あるいは1/4を減免する措置を講 じている。本研究科では、1/2減免が 2010(平成 22)年度5件、2011(平成 23)年度1件、

2012(平成 24)年度4件、2013(平成 25)年度6件、2014(平成 26)年度6件、1/4減免が、

2012(平成 24)年度1件となっている。

これらの支援制度は、学生便覧やホームページ、パンフレットへの掲載、各種説明会等により 周知を行っており、奨学金に関する具体的な情報は、本研究科資料室や小倉サテライトキャンパ スの掲示板にも掲示している。

また、厚生労働省の教育訓練給付制度の対象講座として指定を受けており、学生本人が支払っ た教育訓練経費の一部について受給ができるように支援体制を整備している。

(5-4)

本研究科の学生のほとんどは社会人であることから、就職等を希望する学生の進路・就職相談 については、全学的には学生プラザ内のキャリアセンターにおいて対応している。同センターに は、企業・公務員などの募集要項をはじめ、進路に関するさまざまな情報を備えている。また、

同センターは、常駐の事務職員やキャリア教育担当教員のほか、民間企業で人事担当を経験した 学生支援担当部長やキャリアカウンセラーも配置している。

本研究科内においては、修学アドバイザー等が、就職等を希望する学生の進路・就職相談につ いて適宜相談に応じている。

また、専任教員、特任教員を中心に、実業界とのさまざまな人的なネットワークを有しており、

その資源を活かして学生の潜在的なキャリア開発等も含めて指導体制を取っている。このような 相談・指導は、オフィス・アワーなどを利用して適宜行っている。

(5-5)

障がいのある学生に対しては、2013(平成 25)年4月に策定した指針「障害学生支援の在り方 について」に基づき、全学が一体となった支援体制を構築するとともに、障がいのある学生個々 の実情に合わせたメニューを作成し、対応していくこととしている。

入学前に支援を希望する学生へは、障がいの程度に応じ、受験時や入学後の学修に際して特別 な配慮を行うことを学生募集要項に明記し、適宜相談や問い合わせに応じるとともに、入学試験 合格者へは、必要書類の送付時に「障害のある学生の修学支援等希望調査表」を同封し、障がい の状況や希望する修学支援の内容を事前に聴取し、入学前相談や入学後の面談等を経て支援内 容・体制を決定することとしている。

2008(平成 20)年に障がいのある学生を受け入れた際には、当該学生用の障がいの状況に応じ た対応を行った。

また、ハード面に関しては、施設のバリアフリー化に努めており、北方キャンパスにおいては、

各建物にスロープやエレベーターを設けている。建物内部では、段差等を極力なくして、安全性 と移動性を確保している。

留学生に対しては、本研究科では修学アドバイザーが適宜相談に応じるとともに、国際教育交 流センター及び国際化推進室が相談窓口となり、生活面等での助言や指導、必要な情報提供、就 職支援、各種行事案内などを行っている。

本研究科の学生のほとんどは社会人であることから、授業は平日夜間と土曜日に開講し、平日 の授業は小倉駅に直結する小倉サテライトキャンパスで行っている。小倉サテライトキャンパス には、学生用パソコン、自習スペースを備えており、働きながらでも学びやすい環境を整備して いる。

また、長期履修学生制度を導入し、学生が職業を有しているなどの理由により、修業年限を超 えて一定の期間にわたり(最長4年間)計画的に履修できる体制を整えている。申請条件・方法 等については、履修ガイドに明示し、入学時のオリエンテーションでガイダンスをすることで周 知を図るとともに、修学アドバイザーが修学診断シート提出時などに適宜相談に応じている。2010

(平成 22)年度2名、2011(平成 23)年度6名、2012(平成 24)年度1名、2013(平成 25)年 度4名、2014(平成 26)年度2名の学生がこの制度の適用を申請し、計画的な履修を行っている。

(5-6)

学生の自主的な活動に対しては、オフィス・アワーや授業時間外においても、専任教員が学生 からの申出に応じて、適宜相談を受けるとともに指導にあたっている。また、土曜日に開講して いる北方キャンパスにおいては、授業の実施以外の時間に教室用の7階会議室を自習や交流する スペースとして開放している。2014(平成 26)年度には、夏季休業期間中も小倉サテライトキャ ンパスを使用できるようにするなど、学生の要望に応じて支援を行っている。

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