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第3章 学 校 教 育
第1節 幼児教育
京都府内には、幼児教育施設として、幼稚 園又は保育所が設置されており、市町村の積 極的な取組により、幼児教育の振興が図られ ている。
平成21年度公立小学校入学者のうち、ほと んどは幼稚園及び保育所の修了者である。な お、幼稚園児の84.9%が私立幼稚園に在園し ている状況である。
府内の幼稚園では、幼児の思いや願いをと らえ、幼児が遊びを通してうまく人とかかわ れるようになったり、言葉が豊かになったり するなど、幼児期にふさわしい生活の展開に 努めるとともに、さまざまな体験を豊富に積 み重ねながら人間形成の基礎を培っている。
また、幼稚園・保育所・小学校が連携し、
子どもたちの交流や指導内容・方法の連携及 び保護者の交流等、幼児がその後の小学校生 活へ円滑に移行できるよう支援する取組を行 っている。
1「もうすぐ1年生」体験入学推進事業 小学校入学前の幼児を対象に「『もうすぐ1 年生』体験入学推進事業」を実施し、小学校 に入学してからの生活をスムーズに送れるよ う、幼児教育と小学校教育との円滑な接続が 図れる取組を推進している。
その中で、各市町(組合)教育委員会におい ては、推進地域(推進校)を指定し、小学校で の授業体験、給食の体験や小学生との交流行 事を行うなど、年間を通して複数回にわたり、
地域の実情に合わせた様々な取組を実施して いる。
第2節 小・中学校教育
府内各小・中学校においては、学習指導要 領や本府学校教育指導の重点の趣旨を生かし て、児童生徒一人一人の学力の充実・向上に 努めるとともに、学校教育全般にわたって創 意工夫を生かした教育活動を展開するなど、
特色ある学校づくりを進めている。
このような取組を一層推進して小・中学校 教育の活性化を図る。
1 まなび教育推進プラン
平成14年度からアクションプランの一つと して検討会議を設置し、委員より提言を受け、
年度ごとに教育施策を展開している。
平成22年度は、年間5回にわたる検討会議 を開催し、義務教育9年間を見通した「質の 高い学力」を育成するための効果的な施策に ついて、中学校における京都式少人数教育、
確かな学力の向上と読書活動、学校・家庭・
地域の連携協力の在り方を中心に検討した。
中間案の公表、パブリックコメントの実施を 経て、12月に「まなび教育推進プラン」として 公表した。
2「子どものための京都式少人数教育」
義務教育9年間を見通して、児童生徒一人 一人に基礎・基本の徹底と学力の充実・向上 を図るため、京都式少人数教育を推進してい る。
実施に当たり、市町(組合)教育委員会が、
学校や児童生徒の状況に応じて、少人数学級・
ティームティーチング、少人数学級の指導方 法や指導体制を選択して実施できる京都独自 の方式を導入した。平成22年度には、小学校 の3年生以上で30人程度の学級が編制できる 教員配置が完成し、一層きめ細かな指導が可 能となった。
さらに、小学校1・2年生では2人の先生 による指導が、中学1年生では英語と数学で 少人数教育が実施できるよう30人を超える学 級に教員を加配している。
また、学校や市町(組合)教育委員会が、選 択した指導方法や指導体制について保護者に 説明するとともに、成果を次年度の展開に生 かすように努めて、個に応じたきめ細かな指 導を推進している。
3 全国学力・学習状況調査
平成19年度より文部科学省が実施している 全国学力・学習状況調査については、平成22 年度から抽出調査となり、府内の小学校6年 生及び中学校3年生、147校およそ9,600人の 児童生徒が参加し、その結果を施策の改善に
生かすとともに、各市町村や学校におけるき め細かな指導の工夫や改善に役立てるために 積極的に活用を図っている。
全国的な状況の中では、小学校においては、
比較的良好な結果であったが、中学校では全 国水準を下回っており、さらなる学力の充実・
向上を目指して実践事例集を取りまとめると ともに、総合教育センターで開発したデータ 分析のためのツールを府内全小・中学校に配 布した。
4 学習指導要領の改訂
新しい教育課程については、平成20年度に 文部科学省が全教職員に学習指導要領を配布 するとともに、全保護者に向けパンフレット を発行したのを受け、京都府においても様々 な取組を進めているところである。「京の子 ども、夢・未来校」をはじめとした指定校制 度を活用して研究開発を進めるとともに、新 教育課程説明会を北部会場、南部会場に分け て開催し、新学習指導要領の趣旨や各教科等 の改訂のポイントについて協議を深め周知を 図っている。
また、「教育課程改善ハンドブック」を作 成し、小・中学校に配布した。
5 京の子ども、夢・未来校
児童生徒の学力の充実・向上を図ることを 目指し、個に応じたきめ細かな指導の充実を 図るための実践研究・開発を行い、その成果 を府内に普及させる先進的な研究を進める
「京の子ども、夢・未来校」を平成14年から 設けている。
指定期間は2~3年間で、総合教育センタ ーと連携して単元指導パッケージを開発する
カリキュラム開発校をはじめ、「ことばの力」 の向上を図るための学習プログラム開発を進 める「ことばの力」育成プログラム開発協力 校、学力向上システムをもとに各教育局が公 募する学力向上公募校、各教育局の課題に対 応する教育課題対応校に加え、平成22年度は、 中学生の学力充実・向上を図る中学校・学力 向上実践校10校、小学校における外国語活動 の円滑な導入を図る外国語活動実践研究校8 校を新たに指定し、計50校で取組が進められ ている。
平成20・21年度に指定した学校では、平成 22年度にそれぞれの学校で研究発表会などを 開催した。
6 『ことばの力』育成プロジェクト
言語力は、あらゆる知的活動やコミュニケ ーション能力の基盤であり、学力向上や豊か な人間性をはぐくむ上で、その育成を図るこ とは極めて重要である。
小学校入学前から小・中学校、高校までを 見通し、あらゆる教育活動の中で「ことばの 力」(言語力)を育成するプロジェクトを進め ている。府内23の開発協力校により、発達段 階に応じた学習プログラムの開発を進めた。 また、府内小・中学校の教員を対象に、開 発協力校教員を講師とした参加体験型研修会 や実践フォーラムを開催し、『ことばの力』 育成プログラムの普及を図った。
さらに、家庭での親子の会話を豊かにする ための啓発資料として「親と子の言葉の栞(し おり)」を3歳児検診時に配布した。
7 中1振り返り集中学習~ふりスタ~ 中学生の学力の充実・向上を図るために、 各学校が作成した計画書に基づいて学習支援 員等を配置し「中1振り返り集中学習~ふり
スタ~」及び「チャレンジ学習」を実施して いる。
「ふりスタ」では、基礎基本の学習が必要 な中学校1年生の生徒を対象に、早期に小学 校段階の学習の課題の解消を図り、生徒自ら が主体的に学習に取り組む意欲・態度を身に 付けさせることを目的としている。学習支援 員として退職教員や学生等が、国語や数学(算 数)を中心として、放課後や長期休業中に学 習会を実施している。平成22年度には、府内 の全市町(組合)立中学校で実施した。
「チャレンジ学習」では、より高い学習目 標へ向かってチャレンジする生徒に対して、
家庭や地域と連携しながら各種検定の手法を 活用し、学力の充実・向上を目指す市町(組合)
教育委員会の取組を支援することを目的とし ている。外部講師が放課後や休業日に学習会 を行っており、平成22年度は、29中学校で実 施した。
8 まなびアドバイザー
小学校入学前から中学校卒業までを視野に 入れ生活・学習習慣がしっかりと身に付くよ う、学校と家庭の橋渡し役を担うまなびアド バイザーを配置している。平成22年度は、小 学校15校、中学校18校に配置し、児童生徒や 保護者に対して、関係機関等と連携した支援 を行っている。
9 「京の子どもへ夢大使派遣事業」
優れた知識や技術、経験を有する多様な分 野の専門家や著名人を小・中学校へ派遣し、
社会人の専門性や幅広い経験を活かした指導 により、児童生徒の興味・関心を高め、学習 意欲を一層喚起するため実施している。
(1) 明日への夢大使
音楽家、スポーツ選手等、各界の著名人 を派遣し、心に響く授業を行うことにより、
夢・希望へと向かう力の育成を図る。
(2) 言葉の大使
作家やアナウンサーなど、言葉に関する 専門家を派遣し、「言葉」の持つ意味や魅 力に触れ、「言葉」に対する興味・関心・
意欲の向上を図る。
(3) こころの大使
「京の子ども明日へのとびら」の執筆者
を派遣し、特色ある授業を行うことにより、
豊かな心の育成を図る。
10 心の教育の充実
(1)「京の子ども 明日へのとびら」の活用 京都の独自性を生かした「心の教育」学 習資料を、平成19年度から府内の各小中学 校で活用できるよう、全小中学生に配布。
小学校低・中・高学年編、中学校編の4 分冊とし、京都にゆかりのある文化人など による子ども向け書き下ろし文を中心に、
発達段階に応じてよりよい生き方を考え合 うことで豊かな人間性のはぐくみを目指し ている。
なお、平成20年9月に「実践事例集」、
平成22年3月に「実践事例集・第2集」を 作成し、府内の小・中学校、市町(組合)
教育委員会へ配布した。
(2)体験活動の推進
ア 京の子ども夢・未来体験活動
府内全小・中学校で「仕事探求・職場 体験」などの体験活動を実施
イ 豊かな体験活動
他校のモデルとなる体験活動を実施 (3)道徳教育実践研究事業
児童生徒の道徳的実践力の向上を図るた めの諸方策について検討し、併せて、その 内容、成果などについて広く普及・啓発を 行っている。
(4) 読書活動の推進
子どもの読書活動のさらなる推進を図る ため、平成22年1月に「京都府子どもの読 書活動推進計画(第二次推進計画)」を策 定した。この推進計画では、読書を通じて、
質の高い学力の基盤となる言語力を育成す るとともに、感性を磨き想像力や表現力の 豊かな子どもを社会全体で育成することを 目指して「ことばの力」を豊かに育むこと を重点方針としている。読書活動は、家庭・
学校・地域社会が相互に効果的な連携を図 り、社会全体で推進することが必要であり、
司書教諭の養成研修や学校と公立図書館や ボランティアとの連携推進などの具体的な 取組をはじめ、広報、啓発、情報提供に努 めている。
11 へき地教育
へき地、小規模及び、複式形態などの特性 を生かした教育活動を推進し、学力の充実・
向上に努めるとともに、表現力、社会性、実践 力を身に付けた子どもの育成を目指している。
12 大学の先生に学ぼう体験事業
児童生徒の学習に対する興味・関心を喚起 し、学習意欲の向上を図るなど、未来に向か
って夢と希望を持って学ぼうとする子どもを 育成するため、優れた人的・物的資源を有す る京都大学と連携した取組を実施している。 平成22年度の主な事業として、小・中・高 校へ大学の教授による出前授業、「物理グラン プリ京都」や教員研修等を実施している。 また、2月には小惑星探査機「はやぶさ」帰 還カプセルの特別公開を行い、児童・生徒の 見学会や事前学習を実施した。