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守備戦術

図4−17.戦術行動認識度テストの得点変化

Pre

Post

図杢16.個人技能の単元前後の変化(6年)

 ドロ    ロ 

攻撃戦術

 ①ピボットシュートによる動作得点,②手と足による 8の字ドリブル,③ボールリフティングの連続回数,い ずれにおいても両群ともに学習による有意な変化は みられなかった.

 すなわち,個人技能の伸びは,rバスケットボール」

学習群,rサッカー」学習群ともに殆どみられなかった が,rサッカー」学習群の方が僅かに手によるものも足 によるものも伸びの大きい傾向が認められた,

(2)認識的側面

 図4−17は,単元前後の戦術行動認識度テストの 結果を示したものである.

 戦術行動認識度テストの成績は,「バスケットボー ル」学習群,「サッカー」学習群ともに有意ではないが 向上が認められた.その内実を守備戦術,攻撃戦術 に分けてみると,攻撃戦術は両群ともに低下していた が,守備戦術は両群ともに有意ではないが向上して

いた,

 また,その伸びはrサッカー」学習群の方がわずか に高かった.

(3)情意的側面

1)到達度調査

 図4−18は,r技やカの伸びの自覚」r新しい発見」

「仲間との協力」r楽しさ」の4項目についての,好意 的反応比率の単元経過に伴う変化と,単元平均値を

示したものである.

 いずれの項目においても,単元平均値にはほとん

10(%)

60

20

技やカの伸び

1㎝(%)

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新しい発見

一{}一   サ痂一 一◆一 バスケットポール

       (時間)

1 2 3 4 5 6 1 8

    バスケットボール      (%)(%)

10     『技やカの伸び』     IO   ●…ディフェンスーO一保儲+非艮持者 10       61

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仲閥との憶力

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10

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図4−18.単元経過に伴う「よい授業への到達度調 査」の好意的反応の比率の変化(右端の印はそれぞ れの単元平均値を表す

ど差が見られなかった.

 (技や力の伸びの自覚:「バスケットボール」80.7±

6.8%,「サッカー」77.6±12.4%,新しい発見:「バス ケットボール」39。0±10.2%,「サッカー」40.6±6.2%,

仲間との協力:rバスケットボール」87.4±5.6%,rサ ッカー」84.5±8.2%,楽しさ:「バスケットボール」88.5

±6.8%,rサッカー」:84.9±8.8%)

 しかし,単元前半には,いずれの項目もrバスケボ ール」が高値を示していたが,単元後半には,「サッ カー」の方が高値を示すようになった.

 図4−19は,「技やカの伸びの自覚」にっいて,また,

図4−20は,「新しい発見」の記述内容にっいて,ボー ル保持者・ボール非保持者・守備者に関することの3 つのカテゴリーに分けて,その出現率の単元経過に 伴う変化を示したものである.

 「技やカの伸び」の記述内容は,両群ともに「相手

        (時間)

1 2 3 4 5 6 1 8 図4−19.単元経過に伴う「技や力の伸びの自覚」の 記述内容のカテゴリー別変化

(%)   バスケットボール 80      「新しい発見』

 …1…ディフェンスー』一購+非條持者

15   a

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(%)  サッカー    r新しい発見』

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    ヤ

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       (時間)

1 2 3 45 6 , 8 図4−20.単元経過に伴う「新しい発見」の記述内容の カテゴリー別変化

をちゃんと見てパスをするとうまくいった」やrパスは味 方の動きをよんで動く先に出す」等,ボール保持者に 関することが比較的単元を通して多かった.それに加 えて,「バスケットボール」では「ゴール下は敵が必ず 来る場所なのでしっかりマークする」や「ノーマークを 作ってでも強い人にはマークを二人っけるとうまくい った」等,ディフェンスに関する記述が単元経過に伴 って増加した.一方,rサッカー」ではr逆サイドを上 がってパスをもらってシュートしたら入りやすい」やrマ ークがいたらフェイントをかけてボールをもらいにい く」等,非保持者に関する記述が増加していた.

 また,「新しい発見」に関する記述内容は,「バスケ ットボール」に関してはディフェンスに関する記述が 多く,増加の傾向が認められたが,「サッカー」では,

非保持者に関わる記述が単元を通して多く,増加傾 向も認められた.このことは,作戦カードのめあてにも 表れており,「バスケットボール」学習群の6チーム6 時間計36のめあてのうち25が「ゾーンをきちんとして 台形に入れない」やr相手ボールになったらすぐマン ツーマンにつく」等のディフェンスに関するものであっ たのに対し,「サッカー」学習群のめあては,「サイドを 使って攻める」や「短いパスをつないで攻める」等オフ ェンスに関するものが圧倒的に多く,ディフェンスに 関するものはわずかに5つであった.

 以上のことから,rバスケットボール」の学習では,

単元後半にはディフェンスの学習が認識・技能両面 にわたって進んでいることが認められた.「サッカー」

においても「バスケットボール」と同様に,ボール保持 者の学習を中心に非保持者に関する学習も認識面 が先行する形で技能面と対応して学習の進んでいる

ことが認められた,

2)態度測定

表4−7は,態度測定の診断結果を示したものであ

る.

 態度測定の結果は,「バスケットボール」学習群の 男子がrかなり高いレベル→アンバランス(かなり失

表4−7.態度測定の診断結果

6年:バスケットボール 6年:サッカー 性が示唆された.

杢8.男女ともに向上した項目と低下した項目

男子 女子 男子 女子

前 かなり高い 高い 高い 高い

態度スコアの診断

後 アンバランス やや低い 高い 高い

    群

6

態度尺度

よろこび

A A A A バスケットボール サッカー

2 2 3 4

向上

生活のうるおい 団生活の楽しみ 主的思考と活動

B C A A

よろこ

評価

前 B B A A

び 低下

心身の緊張ほぐす

3 2 4 4

評価

向上

深い心動

後 C D B B 授業のまとまり

業の印象

価値

前 C A B A

2 2 4 5 低下

精神力の養成

価値

向上 チームワーク発展

論と実践の統一

D C B A

授業の成否 かなり失敗 かなり失敗 かなり成功 成功 低下

敗)」,女子が「高いレベル→やや低いレベル(かな り失敗)」と評価された.

 一方,「サッカー」学習群の男子が「高いレベル→

高いレベル(かなり成功)」,女子がr高いレベル→高 いレベル(成功)」と評価された.

 表4−8に示す男女ともに向上した項目も「サッカ ー」では,『よろこび』のr生活のうるおい」,r集団生活 の楽しみ」,r自主的思考と活動」の3項目,『評価』の

「深い感動」,「授業のまとまり」,「授業の印象」の3項 目,『価値』の「チームワーク発展」,「理論と実践の統 一」の2項目の計8項目抽出された.一方,「バスケッ トボール」では,向上したのはr深い感動」の1項目の みであった。

 このように「バスケットボール」に対して「サッカー」

が高い評価を得たのは,単元を通じてオフェンスの 学習が行われ,ボール保持者の学習に加えて認識 面が先行する形で技能面でも非保持者の学習が進 んだことが態度測定の結果に反映したものと考えられ

る.

 これに対して,「バスケットボール」は攻撃完了率の 低下に裏付けられるように,ディフェンスに関すること が学習の中心になり,ディフェンスカに勝るオフェン スカを身につけさせるまでに至らなかった影響が考 えられる.特にゾーンディフェンスに対してディフェン スを崩すためのスクリーンプレイやドリブル・パスを使 ったカットイン攻撃,外からのシュートなど,ディフェン スを上回る攻撃の技術を伸ばすことを指導する必要 性が示唆された.

表杢8.男女ともに向上した項目と低下した項目

W.総合考察

 本研究では,『突く』を幹にして,『マトを突く』・『ズ レを突く』・『ズレを創り出して突く』の順に体系化され たボールゲームの戦術課題を,段階的に学習するゲ ーム学年配当試案を作成した。

 この学年配当試案は,4年生以上に6つのゲーム を配列し,『ズレを創り出して突く』戦術行動が易から 難に順次学習される攻防相乱型シュートゲームのカ リキュラムの部分を含んでいる.

 また,4年生に配当したゲームにおいてはコート上 に地理的分離の要素を入れること,攻撃側の数的優 位を保障すること,ボール操作技術を容易にすること 等で,敵からのプレッシャーを軽減し,技能の低い児 童にも十分に戦術行動を遂行しやすいように配慮し

た,

 すなわち,ビッグゴールからスモールゴールヘ、過 渡的相乱型から本格的な攻防相乱型へ立ち上げる ことを原理として,6つのゲームを攻防相乱型シュート ゲームカリキュラムとして編成した.

 本章では,この攻防相乱型シュートゲームカリキュ ラムの妥当性を検討するために,4年生の最初に学 習させるのがよいと考えた陣取り型の「タッチフットボ ール」を除く,「ラインポートボール」「キックラインポー トボール」「コンバインドゲーム」「バスケットボール」

「サッカー」の5つのゲームについて,それぞれ9〜11 時間からなる授業実践を横断的・縦断的方法を併用 して検討した.

 その結果,4年生では「ラインポートボール」「キック ラインポートボール」のいずれも仲間との連係を用い て『ズレを創り出して突く』学習が行われていたことが 認められた.

 しかし,攻撃完了率,仲間との関わり率,連係シュ ート率は,ボール操作技術の難しい「キックラインポ ートボール」は低値で推移し,やさしい「ラインポート ボール」は高値で推移した.

 この二とは,rキックラインポートボール」の方が,足 でボール操作をしなければならない分だけ戦術課題 の解決に,周りの者のサポートが「ラインポートボー ル」よりも必要となることを示している。

 この二とが結果的に,「ラインポートボール」よりも

rキックラインポートボール」で,認識面においても技 能面においても戦術課題の課題解決学習を進めたも のと考えられた.逆に言えば,4年生の後半の児童に とっては,rラインポートボールjは,戦術課題の遂行 が易しすぎるように考えられた.

 クラス対抗戦の結果は,さらに,「キックラインポート ボール」学習クラスが「ラインポートボール」学習クラス に対して,両ゲームのクラス対抗戦の結果に優れて いたことを示した.すなわち,「キックラインポート ボール」の方が戦術学習の汎用性の高いことを示 唆しているものと考えられた.

 5年生の「コンバインドゲーム」に対する「ラインポー トボール」と「キックラインポートボール」の先行学習経 験の有効性は,集団的技能に関しては,先行学習経 験のある「ラインポートボール」学習群も「キックライン ポートボール」学習群もともに先行学習経験のない群 よりも高い伸びを示したことから,いずれのゲームも有 効であったといえる.また,その有効性は,「仲間との 関わり率」,r連係シュート率」の伸びが大きかったこと から,「キックラインポートボールjの方が高いと考えら

れた.

 また,先行学習経験のない群には,「新しい発見」

の記述内容にrコンバインドゲーム」のルールに関す るものが単元はじめに多く認められたが,先行学習経 験のある群では,ほとんど認められなかった,この相 違は、「ラインポートボール」および「キックラインポー トボール」から「コンバインドゲーム」への発展性に無 理のないことを示唆していると考えられた.

 6年生の「バスケットボール」及び「サッカー」に対 する「コンバインドゲーム」の有効性は,「仲間との関 わり率」、「連係シュート率」の伸びから認められた.し かし,「バスケットボール」よりも「サッカー」に対して「コ ンバインドゲーム」が,集団技能の伸びの違いから,

より有効であると考えられた.「技や力の伸び」と「新し い発見」の記述内容から推察される学習のプロセスは,

rバスケットボール」は認識・技能ともにボール保持者 からディフェンスに関わることに移行したのに対し,

rサッカー」においては認識・技能両面ともにボール

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