【背景と取組の状況】
本県の日本語指導が必要な外国人児童生徒は、平成 30 年 5 月現在で 1,778 人、日本語 指導が必要な日本国籍の児童生徒も 439 人在籍しており(平成 30 年度の文部科学省
「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査」)、両者を合わせた「外国人児 童生徒等」の在籍人数 2,217 人は、前回調査時(平成 28 年度)の 1,980 人と比べ約 12%
の増となっています。
日本語指導が必要な外国人児童生徒等は、日常会話ができても、学年相当の学習言語力
(学習に必要な言語能力)が十分でない場合があるために、学習活動への参加に支障が生 じ、これによって学習意欲の低下や学校への不適応、周囲の児童生徒からの疎外等につな がることがあります。
また、保護者についても、日本語によるコミュニケーション力が十分でないため学校と の意思疎通に問題を抱えることがあるほか、教育に対する考え方や文化の違いのために 学齢期になっても子どもを義務教育諸学校や外国人学校等、いずれの学校にも通わせない 不就学の問題も生じており、文部科学省の「外国人の子供の就学状況調査(基準日・令和 元年5月1日)」によると、本県では 102 人の子どもが不就学状態にあると確認されて います。
日本語でのコミュニケーション力が十分でない外国人児童生徒等にとって、高校への進 学・卒業はより困難となり、就職等、社会生活を送るうえで不利な状況に置かれる傾向に あるため、適切な相談・支援や日本語指導を行う必要があります。
そこで県では、母語を用いて学校生活への適応等を支援する教育相談員の派遣や日本語 指導学級の担当教師の配置等により、各学校における外国人児童生徒等に対する相談・支 援や日本語指導、保護者との意思疎通に努めているほか、教育庁ホームページに英語や中 国語など約 20 言語による就学案内を掲載し、入学時における役所や学校での手続などを 案内しています。
【取組上の課題と今後の方向性】
日本語指導を必要とする外国人児童生徒等の増加に対し、教育相談員の派遣日数や時間 数が不足しているほか、教育相談員の人選を行う各学校の間で、人材についての十分な情 報連携がなく、必要な人材の確保が課題となっています。
また、公立小中学校に就学を希望する子どもに関する手続は、市町村教育委員会が主体
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となって行われますが、市町村内の関係部局等との間で、その状況や課題等について、
更なる情報共有が必要です。
こうしたことを踏まえ、今後、以下のとおり取組を進めていきます。
<外国人児童生徒等教育の指導体制の整備・充実>
・ 拠点校等の事例やモデルの普及等により、外国人児童生徒等教育の指導体制の整備・
充実に努めます。
・ 外国人児童生徒等における指導方法及び教材等の作成・見直しにより、指導内容の 充実に努めます。
・ 幼稚園及び認定こども園において、海外から帰国した幼児や生活に必要な日本語の 習得に困難のある幼児について、個々の実態に応じ、指導内容や指導方法の工夫を組 織的かつ計画的に行えるよう、幼児教育アドバイザーの派遣や幼児教育関係研修に取 り組みます。
<教員・指導員等の養成・確保>
・ 教員・相談員等の配置拡充や各市町村における支援員等の情報共有、研修の取組に より、外国人児童生徒等教育の充実に努めます。
<就学の促進等>
・ 各市町村教育委員会との間で、先進的な取組事例を共有するなど、就学に係る支援 体制の更なる充実に努めます。
・ 外国人児童生徒等の受入れに関して、教育庁ホームページに就学案内や手続等を掲 載するなど、引き続き情報提供に努めます。
・ 教員・支援員等の他、民間団体・企業等と連携して、外国人児童生徒等のキャリア ビジョンの形成を支援し、就学・進学・就職の支援の充実を図ります。
・ 地域の日本語教室や外国人児童生徒等を支援対象とする民間団体の活動を促進し、
外国人児童生徒等の学習環境の充実を図ります。
主な事業
外国人児童生徒等教育相談員派遣事業 教育庁
・ 日本語指導を必要とする外国人児童生徒等が在籍する県立学校に対して、生徒の母語 を理解する者を、外国人児童生徒等教育相談員として派遣し、日本語指導や日本の生 活への適応指導などの支援を行います。
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外国人児童生徒等の教育に関する連絡協議会の開催 教育庁
・ 日本語指導を行っている学校の担当者や各市町村教育委員会担当者、各学校へ派遣さ れているボランティア等を対象とした連絡協議会を開催します。
「学校からのおたより」推進事業 総合企画部・教育庁
・ 学校関係者と日本語を母語としない外国人児童生徒等の保護者との意思疎通を図るた め、県や関係者の協力のもと、千葉県国際交流センターが作成した「学校からのおた より」(学校システムの概要及び保護者あての連絡文書集、7言語)を県内の小中学校 等で活用します。