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大会の要件 Chapter 4: Games Requirements

概要

はじめに

本章では、大会を成功裡に運営するために、開催都市と OCOG が定めるべき設計基準、運営上 の検討事項、並びに実践の詳細を示す。

説明

大会運営にあたっては、大会と様々なサービスに直接的、間接的にかかわる施設が、大会ファミリ ーを構成する全てのグループと大会従業者にとってアクセシブルであることが必要とされる。

大会全体の課題

パラリンピック大会では、一部クライアントグループ(例えば選手)で障がい者の割合が高くなってい るが、アクセシビリティのニーズに対応することが、オリンピック、パラリンピック両方に係わる大会全 体の課題であることは強調されなければならない。

運営面での確かさ

大会のアクセシビリティは定まったものではなく、運営上のニーズに対応すべきものである。例えば、

パラリンピック大会の開会式では、利用者が増えることを想定して、選手の集合・待機エリアとスタジ アムの式典エリア近辺にアクセシブルなトイレを追加することが必要である。

内容

本章には以下のテーマが含まれている。

テーマ 大会のインフラストラクチャー

ファンクショナルエリアの運営に関する配慮 アクセシビリティ確保のための取り組み

アクセシビリティガイド 2013年6月

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アクセシビリティを進めるための協議体とスケジュール

概要

はじめに

大会の準備と開催に向けた OCOG の仕事は、単に過去の大会に基づくガイドラインや手順に従う ものではない。むしろ、それは長い期間積み重ねられ、そして大会関係者によって受け継がれるこ とによって得られた知識と「気づき」を伴う、長期間にわたる学習の蓄積である。

同様に、アクセシビリティの保障も、ガイドラインを守りチェックリストにチェックマークを入れていくよう な単純なものではない。真にアクセシブルでインクルーシブな大会を実現するには、広範囲に及ぶ 継続的な協議プロセスと多面的な検討が必要である。

このプロセスは、一方では OCOG内での大会計画プロセスを通して、他方ではOCOG、関連する 開催都市、公共機関及びその他機関との間で進める必要がある。

このプロセスには以下の項目が含まれる。

 会場開発プロセス及び運営の計画・実施段階における専門家によるレビュー(外部専門家の 関与も想定した、OCOG内の専任者チームの設置など)

 関係団体(例えばアクセスコミッティ)と障がい者との協議

 アクセシビリティ専門家など第三者による承認

内容

本項には以下のテーマが含まれている。

テーマ アクセシブルな会場の建設に関する協議 アクセシブルな運営についての協議 アクセシビリティに関する公共機関との調整

アクセシビリティガイド 2013年6月

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アクセシブルな会場の建設に関する協議

説明

アクセシビリティ遵守のためのプロセスは、大会インフラのコンセプト形成段階からすでに始まって いる。OCOG 及び開催都市は、適切なリソースとアクセシビリティについての専門的な助言を求め て把握し、会場建設におけるすべての段階でそれらのリソースを活用すべきである。

入札プロセスへの関与

OCOG 及び関係都市/公共機関は、アクセシビリティ確保に関する基準を会場建設業者及び改修 業者の入札要件に含めなければならない。そのためには、以下を入手しなければならない。

 競技施設のアクセシビリティに関する国際的なベストプラクティスの事例

 過去の大会の会場デザイン

 有識者の専門的助言

 アクセシビリティに関するマニュアルや刊行物(本書など)

これらの資料で明らかになった仕様は、各種入札の評価のための品質基準に不可欠な要素であり、

最終契約には契約要件として含めるべきものである。

コンセプト及び計画案のレビュー

各種会場の建設や改修のコンセプトデザインが出来上がり、工事に着手する前の段階で、各種プ ロジェクトのアクセシビリティが遵守され、またよりよいものにするため、レビュープロセスには専門家 やコンサルタントが関与すべきである。

レビュープロセスは、1 回限りのものではない。逆に、すべての段階において、アクセシビリティ遵守 の観点に基づく修正は重要である。会場デザインの変更はどのようなものであっても、「承認済み」と するにあたっては、アクセシビリティ遵守の観点を踏まえるべきである。

大会会場の建設・改修のためのコンセプトデザイン作成時、及び工事着工前に、全ての会場に共 通するアクセシビリティに関する要素をわかりやすく示したモデル会場のようなものを先行建設する ことも検討すべきである。

プロジェクト実施状況のモニタリング

会場建設中、そしてOCOGで進行中の運営計画プロセスと並行して、承認済みのデザインを建設 に当たって実現させるために、入念なモニタリングを頻繁に行うべきである。多くの場合、アクセシビ リティ対応規定の実施は、特にアクセシビリティに関する法律の整備が遅れているところでは、計画 どおりに進められていない。

こうした理由から、OCOG は、特に会場の建設・改修工事現場の視察を中心とした業務を、経験の ある専門家に委託するか、そのためのアクセシビリティ作業部会(次項参照)を設置するのが望まし い。

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アクセシビリティガイド 2013年6月

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アクセシブルな会場の建設に関する協議

(続き)

ユーザーグループの現地確認とテスト

程度に関わらず何らかの身体、視覚、聴覚、知的障がい等のある利用者に対応できるアクセシビリ ティ基準が適切かどうかのテストを、さまざまな種類の障がいのある利用者が参加して現地で実施 することが重要である。

このテストは、会場で活動する多様な障がいのある人の流れを想定する形で行われるべきであり、

またテストで明らかになった問題点を施設面もしくは運用面における改善で解決するために要する 時間を考えれば、十分に早い段階で実施するのが望ましい。

アクセシビリティの最終承認

テストの実施後、また改善が行われた場合には必ず、アクセシビリティの観点から見た会場の適合 性について、第三者的なアクセシビリティ専門家による最終的な承認を得るべきである。

アクセシビリティガイド 2013年6月

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アクセシブルな運営についての協議

説明

運営計画は、大会の 3年前から始まる継続的なプロセスであり、その過程で OCOG は、確実に効 率的な大会を開催できるよう、基準や概念を中心とした組織から、現場対応を中心とした組織へと 変化する。

パラリンピック計画とアクセシビリティ計画

パラリンピックの運営計画は単なるアクセシビリティ計画ではない。障がい者のニーズに対応する計 画は、パラリンピックの課題であるだけでなく、オリンピックの課題でもある。そのため、アクセシビリテ ィ計画は、運営計画のあらゆる局面で取り組まれなければならない。しかしパラリンピック大会にお けるアクセシビリティのニーズは、オリンピック大会の場合に比べてはるかに高い。したがってアクセ シビリティ計画を効果的なものとするには、その大部分は、もっとも要望の高まるパラリンピック大会 における参加者のニーズを基にすべきである。

アクセシビリティ作業部会

このプロセス全体を通じ、「アクセシビリティ作業部会(AWG*)」と呼ばれる、外部専門家の関与も 想定した、専任の専門家チームを OCOG 内に設置すべきである。また、このチームが運営計画の プロセスにかかわり、作成される計画のなかでアクセシビリティ基準が確保されているようにすべき である。AWGはアクセシビリティの専門家が主導し、統括/現場管理、会場運営、イベント/観客サー ビス、競技及びパラリンピックの各部門の代表者が参加すべきである。

運営計画中の役割

AWG の任務は、オリンピック・パラリンピック会場の運営面でのアクセシビリティを確保することであ る。その役目には以下が含まれよう。

 作成されつつある会場のデザインや計画について、障がいのある利用者のアクセスの観点か ら評価

 会場計画チームのための、特定のガイドライン、解決策、配慮事項の策定と提案

オリンピック及びパラリンピック両方の運営計画プロセスで明らかになった、必要な全ての修正とチ ェックの実施を促進する。

パラリンピック運営の作業部会

パラリンピック大会の運営計画では、本マニュアルの目的のために「パラリンピック運営作業部会

(POWG*)」と呼ばれる専門家集団を編成すべきである。グループには、パラリンピック運営とアク セシビリティについての有識者と、会場運営、統括/現場管理、式典対応(プロトコルサービス)、競 技、報道業務、イベント/観客サービス各部門の代表者が参加すべきである。

訳者注)AWGとは、Accessibility Working Groupの略でアクセシビリティ作業部会としました。

訳者注)POWGとは、Paralympic Operations Working Groupの略でパラリンピック運営作業部会としま した。

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