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基準不平衡張力の統計解析

ドキュメント内 令和2年9月 (ページ 74-77)

第 4 章 不平衡張力の基準化

4.4 基準不平衡張力の統計解析

Table 4.1 Relative error σtu and σtub at NASU1 and NASU2 from data in Fig. 3.13~16, 4.3~6

Wind speed(m/s)

NASU1 NASU2 Relative error(%)

NASU1 NASU2 Relative error(%) σtu (N) σtu (N) σtub (N/m) σtub (N/m)

5 10.7 4.3 60 0.040 0.033 16 7 22.3 11.9 46 0.082 0.087 6 9 36.6 18.0 51 0.135 0.134 1 11 69.1 29.3 58 0.260 0.225 13 12 77.4 35.5 54 0.287 0.267 7 13 94.1 54.5 42 0.365 0.380 4 14 105.1 54.9 48 0.387 0.428 11 15 152.8 87.3 43 0.586 0.607 4 Average 71.0 37.0 48 0.268 0.270 1

基準化前では,2 つのサイトの不平衡張力の標準偏差は差異の平均が 48%と大きく異なってい る。一方,架線条件(径間と弛度)及び風向と線路のなす角を用いて基準化した基準不平衡張力 では,差異の平均が 1%まで近づくことが確認できた。

て基準化を行った結果を Fig. 4.7 に示す。

Fig. 4.7 Relationship between σTub and V̅2 at NASU1 and NASU2

架線条件及び風向と線路のなす角によって不平衡張力の基準化を行うことで,那須 1 と那須 2 の傾きやばらつきが一致する結果が得られた。この 2 サイトの径間は約 1.5 倍の違いがあり,主 風向と線路のなす角についても約 90°と約 50°という違いがあるにも拘わらず,両サイトの基 準不平衡張力が一致したということから,架線条件及び風向と線路のなす角による不平衡張力の 基準化の妥当性が確認できた。なお,不平衡張力の実測における柱の振動の影響については,架 線条件が異なる 2 つの地点で実測した不平衡張力の値が Fig. 4.7 のような一致を示すという結 果から,本実験において,その影響は小さいと考える。

基準不平衡張力と風速の 2 乗は比例関係となる結果を得ることができ,不平衡張力と風速の関 係について特定することができた。風速の 2 乗とは,外力である線路直交方向風荷重(1 2ρAV⁄ ̅2C) として考えることができ,比例関係となる解析結果からも,不平衡張力は線路直交方向風荷重に よって作用していると推察される。本解析結果から,不平衡張力の要因となる主な外力は線路直 交方向風荷重であると推察する。また,本結果から,風速の 2 乗で表される線路直交方向風荷重 の考えをもとに,不平衡張力が形式上,風力係数として係数化できる可能性が示された。

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7

0 50 100 150 200 250

STD of normalized unbalanced wire tension(N/m)

Square of wind speed((m/s)2) NASU1

NASU2

Linear interpolation (NASU1) Linear interpolation (NASU2)

4.5 4 章まとめ

架線条件(径間,弛度)と主風向と線路のなす角が異なる 2 つのサイトで測定した不平衡張力 のフィールドデータについて,他の地点への広域的な適用が行えるような基準化方法について提 案し,その妥当性を時系列データおよび統計解析により評価した結果,以下の結論を得た。

①架線条件の異なる 2 つの場所で測定した不平衡張力について,カテナリー曲線を放物線近似し た電線張力式を用いて,架線状態(径間,弛度,風向と線路のなす角)によらず一律評価できる 基準化方法を提案した。この方法によって基準不平衡張力として測定データを整理することによ り,2 つのフィールド実験場の基準不平衡張力の値は良好な一致を示し,基準化方法の妥当性に ついて確認できた。

②基準不平衡張力の標準偏差もまた,風速の 2 乗と比例関係であることが明らかになり,不平衡 張力は電線に作用する線路直交方向風荷重によって生ずることが示された。

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