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5. 保育園建設に関する各ステークホルダーの対⽴構造と交通問題の抽出

5.6. 地域住⺠への制約を具体的に提⽰する段階での構造の抽出

前回のワークショップまでに,どうしても当事者意識を持って譲り合いを提案する⽅向 性が⽣まれなかったため,2017 年 3 ⽉開催の第 4 回ワークショップにおいて,具体的に近 隣住⺠が保育園利⽤者に対して道路を譲る⽅策を提案し,その反応を収集することとした.

具体的には,図- 35〜図- 37に⽰す,「保育園利⽤者を想定した歩⾏者専⽤時間帯の導⼊」,

「⾃転⾞推奨ルートに対する路⾯表⽰による通⾏位置明⽰」,「⾃動⾞の⼀⽅通⾏化」の 3 案である.

その結果,以下のような意⾒が得られた:

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図- 35 近隣住⺠への制約を具体的に設定する地域ルールたたき台(1)

図- 36 近隣住⺠への制約を具体的に設定する地域ルールたたき台(2)

図- 37 近隣住⺠への制約を具体的に設定する地域ルールたたき台(3)

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【歩⾏者専⽤時間帯について】

 3 名:導⼊後に,保育園の歩⾏者が多い時間帯を⾒極めて運⽤を適宜変更していけば,

良い⽅策になるのではないか.

 3 名:時間は 30 分程度に抑えてほしい.住⺠の負担にならないようにしてほしい.

 2 名:近隣の⼈に協⼒してもらうのは難しいのではないか.

 2 名:近隣の⼈さえ了解してくれれば,良い提案ではないか.

 2 名:⽣活するうえで不便.近隣住⺠の⽣活圏の侵害.

 1 名:スクールゾーンのような位置付けで運⽤すれば,良い提案ではないか.

 1 名:時間を限定せず,住⺠の⾞両を優先させる措置をとればいいのでは.

【⾃転⾞推奨ルートの路⾯表⽰】

 3 名:妥当.わかりやすくつくるべき.

 2 名:利⽤する⼈を含めて話し合いを持つべき.

 2 名:ルールを守らせるべきだが,難しいのではないか.

 1 名:⾃動⾞が通るのがやっとの狭い道路ではつくらないでほしい.

 1 名:まずは実施してみて,様⼦を⾒るのでも良いのでは.

 1 名:保育園や地域に関係ない⼈に守らせる⽅法があるのか.難しいのではないか.

 1 名:最適なルートがあまりないので,押し歩きゾーンを作るべき.

 1 名:駐輪場の確保が先決.

【⾃動⾞⼀⽅通⾏化】

 11 名;近隣の賛同は得られないと思う.

 1 名:現在安全なルートで運転しているので,⾃動⾞のルールは変更しなくて良い.

 1 名:難しいと思うが,歩⾏者の安全には有効だと思う.

 1 名:もう少しルートを⼯夫すれば理解を得やすくなるのではないか.

上記のように,⾃転⾞に対する意⾒は⽐較的「当事者ではない」⽴場から安全に対して述 べていることが⾒て取れるが,⾃動⾞が関係する歩⾏者専⽤時間帯と⾃動⾞⼀⽅通⾏化の 2 案については,歩⾏者の安全を第⼀に⽬指してスタートしているはずの交通安全対策ワ ークショップにも拘らず「⽣活圏の侵害なので反対」「⾃分は安全運転をしているのでルー ルは変えないで」等,抵抗する意⾒が多く出ることがわかった.

このことから,⽣活道路の安全対策のためにまず抑制されるべき⾃動⾞を利⽤する⽬線 に⽴つ参加者が多いこと,その抑制に対する抵抗が根強く,⾃転⾞を抑制しようとする論 拠と整合が取れていないことに回答者⾃⾝が気付いていないこと,その点を指摘すると「そ れなら安全対策は何もしなくて良い」といった極端な主張をするケースもあることなどが わかり,今後,交通安全対策を通してお互いを思いやり,譲り合うために⽴場の転換の場 を⽤意する必要があることが明らかとなった.

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