• 検索結果がありません。

国内技術の競争力 (1) 風力発電システム

3.1.9 国内技術の競争力

図表 3.68 風力発電機の世界市場シェア(2008年)

GE Energy 18%

Gamesa 11%

Repower 4%

Sinovel 5%

Siemens 7%

Enercon 9%

三菱重工 3%

Alstom Ecotecria

2%

Goldwind 4%

Vestas 19%

その他 7%

Acciona Windpower

4%

Suzlon 7%

出典:Emerging Energy Research資料

図表 3.69 風力発電機の日本市場シェア(2008年)

Gamesa 5.0%

NEG-Micon 5.2%

TACKE 0.7%

Lagerwey 4.1%

Bonus 4.3%

DeWind

1.0% Ecotecnia 0.6%

Fuhrlander 0.3% 駒井鉄工

0.001%

その他 0.2%

Siemens 1.5%

富士重工業 1.1%

荏原フライデラー 1.4%

Repower 3.0%

NORDEX 3.1%

日本製鋼所

3.8% Vestas

19.3%

GE Wind Energy 19.3%

三菱重工業 14.4%

Enercon 11.5%

出典:NEDO資料より作成

図表 3.70 国内における海外機・国産機別導入量(基数)の推移

0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 1,800

年度

海外機 0 0 0 2 5 7 16 23 40 72 136 197 372 503 638 747 790 987 1,080 1,177 1,257

国産機 9 9 14 21 29 37 38 43 49 56 62 62 62 73 103 173 289 330 334 359 426

1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009

出典:NEDO資料より作成

(2) 風力発電関連機器・部材

風車は回転機械であり、ナセル・タワー間のヨー軸受、ブレード付け根部のピッチ制御用の 旋回軸受、低速主軸受など、1基当たり約20個の軸受を要する。今後、風力発電機の大型化や 洋上展開が進むに伴い、現状よりさらに高品質の軸受が要求される可能性が高い。直径が 1~

3mに及ぶ大型の軸受製造については、製造に確かな技術力が必要とされる。風力発電市場にお いて、世界的に信頼された軸受メーカは5社しかなく、そのうち3社は日本のジェイテクト、

日本精工、NTNが占めている。今後、高度な技術力を有する日本の軸受メーカの世界市場での 地位はますます高まるものと考えられる。ただし、関連機器・部材の大型化に伴い輸送コスト の問題が生じるため、日本精工が新たな生産拠点を中国に建設するように、風車関連産業が海 外に生産拠点を持つことも市場競争力を得るには重要な戦略となる。

また、現状、ブレード材料はFRP(Fiber Reinforced Plastics)複合材が主であるが、今後、8MW、

10MWと風車の大型化が進むと、高剛性・高比強度を有する炭素繊維の利用に一層の関心が高 まるものと考えられる。炭素繊維は日本発の技術である。世界市場に占める日本企業製品のシ ェアは非常に高く、東レ、東邦テナックス、三菱レイヨンなどが世界における炭素繊維の生産 量をリードしている。品質も世界最高水準であり、風力市場における今後の国内有望産業の一 つとして期待される。

なお、風力発電装置は部品点数が多く、産業の裾野が広い製品である。MW級の風車の部品 点数は 1万点と言われており、大型化や洋上展開に求められる機能を国内部品産業に求め、国 内中心のサプライチェーンが形成されるならば、その産業波及効果は大きいものと期待される。

関連したドキュメント