第2章 商業科の各科目
第6節 商品開発
この科目は,消費者の視点に立った商品開発の流れについて体験的に理解させ,顧客満足の実現 5 を目指す商品を企画・開発し,提案するとともに,流通活動を行う能力と態度を育てる観点から新 たに設けたものであり,商品の企画,商品の開発,商品開発とデザイン,商品開発と知的財産権な どの内容で構成した。
第1 目 標
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商品開発に関する知識と技術を習得させ,顧客満足を実現することの重要性について理解さ せるとともに,商品を企画・開発し,流通活動を行う能力と態度を育てる。
この科目のねらいは,商品を企画・開発し,流通させるために必要な知識と技術,商品開発に必 15 要なデザインに関する知識と技術及び知的財産権に関する知識を体験的に習得させ,顧客満足を実 現することの重要性について理解させるとともに,消費者の視点に立って商品を企画・開発し,流 通活動を行う能力と態度を育てることにある。
第2 内容とその取扱い
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1 内容の構成及び取扱い
この科目は,(1)商品と商品開発,(2)商品の企画,(3)商品の開発,(4)商品開発とデザイン,(5) 商品開発と知的財産権,(6)商品流通と流通を支える活動の6項目で構成しており,2~4単位程 度履修されることを想定して,内容を構成している。また,内容の構成及び取扱いに当たっての留 意事項は次のように示されている。
25 (内容の構成及び取扱い)
ア 指導に当たっては,具体的な事例を通して,消費者の視点に立った商品開発に主体的,創 造的に取り組むことができるようにすること。
イ 内容の(4)及び(5)については,内容の(1)から(3)までと関連付けて指導すること。
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この科目の指導に当たっては,消費者の視点に立ち,流通活動を考慮して商品開発を主体的,創 造的に行えるようにすることが大切である。
このため,企業における商品開発の具体的な事例を取り上げ,ケーススタディなどを通してその 特徴などについて理解させるとともに,地域産業の特色などを踏まえて具体的な課題を設定し,商 35 品の企画・開発・流通を計画する実践的,体験的な学習を取り入れるようにする。
また,視覚に訴えた効果的な商品開発,知的財産権に留意した適切な商品開発及び知的財産権や 考案したデザインの効果的な活用を行うことができるよう,内容の(4)及び(5)については,内容の (1)から(3)までの学習の中で取り扱うなど,商品開発と関連付けて指導するようにする。
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2 内 容
(1) 商品と商品開発 ア 商品の多様化
イ 商品開発の意義と手順 45
(内容の範囲や程度)
ア 内容の(1)のイについては,商品開発の手順,商品開発や流通における法令遵守などの社 会的責任,販売後の商品の評価とそれに基づく改良の重要性を扱うこと。
5 ここでは,商品の多様化の現状及び企業における商品開発の意義と基本的な手順を取り扱い,商 品開発の概要について理解させることをねらいとしている。
ア 商品の多様化
ここでは,商品が有形財だけでなくサービスや権利なども含めたものであること及び技術革 新や経済の国際化などによる多様な商品提供の現状について理解させる。
10 イ 商品開発の意義と手順
ここでは,商品開発の意義及び商品のライフサイクルについて理解させる。また,商品開発 の手順と考え方について,商品開発の具体的な事例を取り上げて理解させる。さらに,商品開 発や商品の流通における法令遵守などの社会的責任及び販売後の商品の評価とそれに基づいて 商品の改良を行うことの重要性について理解させる。
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(2) 商品の企画 ア 環境分析
イ 商品開発の方針とテーマの決定 20 ウ 市場調査
エ 商品コンセプトの立案
(内容の範囲や程度)
25 イ 内容の(2)のアについては,商品を取り巻く環境の分析を商品開発担当者の視点で扱うこ と。ウについては,商品開発のための市場調査の方法を扱うこと。エについては,商品コン セプトの考案,企画書の作成及びプレゼンテーションを行う実習をさせること。
ここでは,商品を取り巻く環境の分析,商品開発の方針とテーマの決定及び商品開発のための市 30 場調査を取り扱い,商品コンセプトを考案し,提案する能力と態度を育てることをねらいとしてい
る。
ア 環境分析
ここでは,経済動向,技術動向,消費の傾向,消費文化など商品を取り巻く環境について理 解させる。また,環境の分析結果を基に,企業が自社の特徴を踏まえて商品開発に関する意思 35 決定を行う過程について理解させる。
イ 商品開発の方針とテーマの決定
ここでは,商品のライフサイクルや競争上の位置付けを明確にして基本的な商品開発の方針 を決定すること及び商品のカテゴリーと標的市場などを整理して開発する商品テーマを決定す ることについて理解させる。
40 ウ 市場調査
ここでは,開発商品の競合状況,消費実態や消費者ニーズ,消費者の生活行動や意識など,
商品開発に必要な情報の種類とそれを収集する市場調査の方法について理解させる。
エ 商品コンセプトの立案
ここでは,商品コンセプトを考案することの重要性について理解させる。また,企業内の企 45 画会議で提案することを想定して,市場調査を行い,ブレーンストーミングなどを用いて,商 品コンセプトを考案し,商品名,デザイン,キャッチコピー,プロモーションを含めた具体的 な商品企画書を作成してプレゼンテーションを行う実習をさせる。
(3) 商品の開発
ア 商品仕様の詳細設計 イ 試作品の作成と評価 5 ウ 消費者テスト
エ 事業計画の立案
(内容の範囲や程度)
10 ウ 内容の(3)のエについては,価格,流通経路,販売促進などに関する事業計画の立案,企 画書の作成及びプレゼンテーションを行う実習をさせること。
ここでは,商品コンセプトに基づく具体的な商品仕様の設計,試作品の作成と評価,消費者テス トといった商品開発の一連の流れを取り扱い,商品開発に関する事業計画を立案し,提案する能力 15 と態度を育てることをねらいとしている。
ア 商品仕様の詳細設計
ここでは,商品本体,容器,包装などの商品仕様の決定の流れについて理解させる。また,
商品仕様に関する具体的な事例を取り上げ,開発者のねらいについて考察させる。
イ 試作品の作成と評価
20 ここでは,商品仕様の詳細設計に基づき,試作品を作成し,評価の項目と基準を設定して試 作品を評価し,設計・仕様の変更を行う過程について理解させる。
ウ 消費者テスト
ここでは,機能テストや使用テストなど消費者テストの方法について理解させる。また,消 費者テストによって商品コンセプトの仮説検証を行うことの重要性について理解させる。
25 エ 事業計画の立案
ここでは,損益分岐点,参入時期,地域,顧客の検討,リスク分析及び生産の内部化・外部 化など生産計画について理解させる。また,商品コンセプトに基づいて商品仕様を検討すると ともに,価格,流通経路,販売促進などに関する事業計画を立案し,社外向けの企画書を作成 してプレゼンテーションを行う実習をさせる。さらに,販売後の市場調査に基づく事業計画の 30 再検討の重要性についても理解させる。
(4) 商品開発とデザイン ア デザインの基礎 35 イ グラフィックデザイン
ウ パッケージデザイン
(内容の範囲や程度)
40 エ 内容の(4)のアについては,商業デザインがマーケティングの中で果たしている役割及び 配色や構成などデザインの基礎を扱うこと。イについては,グラフィックデザインの技法及 びコンピュータを活用したデザインの技法を扱うこと。ウについては,パッケージの機能及 びパッケージデザインの技法を扱うこと。
45 ここでは,配色や構成などのデザインの基礎,グラフィックデザイン及びパッケージデザインを 取り扱い,商品開発に必要なデザインに関する基礎的な知識と技術を習得させることをねらいとし ている。
ここでは,視覚に訴えるコミュニケーションの手段として,商業デザインがマーケティング の中で果たしている役割について理解させる。また,配色や構成などデザインに関する基礎的 な知識と技法を習得させる。
イ グラフィックデザイン
5 ここでは,商品におけるグラフィックデザインの機能について理解させるとともに,グラフ ィックデザインの具体的な事例を取り上げ,その効果について考察させる。また,商標などを 題材として,グラフィックデザインの技法及びコンピュータを活用したデザインの技法を習得 させる。
ウ パッケージデザイン
10 ここでは,商品におけるパッケージの機能について理解させるとともに,パッケージデザイ ンの具体的な事例を取り上げ,その効果について考察させる。また,パッケージ資材の種類と 特性について理解させるとともに,パッケージデザインの技法を習得させる。
(5) 商品開発と知的財産権 15
ア 知的財産権の概要 イ 知的財産権の取得
(内容の範囲や程度)
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オ 内容の(5)のアについては,商標権,意匠権及び著作権の意義と概要を扱うこと。イにつ いては,知的財産権を取得する方法を扱うこと。
ここでは,知的財産権の種類や活用の意義及び知的財産権の取得方法を取り扱い,商品開発に必 25 要な知的財産権に関する基礎的な知識を習得させることをねらいとしている。
ア 知的財産権の概要
ここでは,商標権,意匠権,著作権の概要とビジネスにおける活用の意義及び不正競争防止 法の目的について理解させる。また,知的財産の保護の重要性について,偽ブランドや偽キャ ラクター商品など知的財産権の侵害に関する具体的な事例の考察を通して理解させる。
30 イ 知的財産権の取得
ここでは,商標や意匠などの登録の意義について,知的財産権の発生と関連付けて理解させ る。また,商品開発で考案した商標などを取り上げ,登録の出願手続の概要について理解させ る。
35 (6) 商品流通と流通を支える活動 ア 流通の仕組みと市場
イ 小売業と卸売業 ウ 流通手段の多様化 40 エ 流通を支える活動
(内容の範囲や程度)
カ 内容の(6)のアについては,商品が生産者から消費者にわたる仕組み及び商品流通におけ 45 る市場の役割や課題を扱うこと。イについては,小売業と卸売業の主要な形態や特性及び今 後の方向を扱うこと。エについては,流通を支える物流活動,金融・保険活動及び情報通信 システムの概要を扱うこと。