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周波数の測定

ドキュメント内 2 (ページ 60-80)

高周波であれ,低周波であれ交流の電気は,それぞれ異なった周波数をもって いる。

周波数は1秒間に起る振動数で表わされ,50c/sといえば毎秒50回の振動数を持 つ電灯線(60c/sのものもある)の周波数,ピアノのミドルCは525c/sで,音楽的に は440c/sを標準とし,電気的には1,000c/sを標準に決めている。地球の回転も1年 約365回,つまり365c/の周波数をもつが,すべて周波数は太陽時を標準として決 めており,日本では標準電波局で発射する2.5,5,10,15Mcで毎秒パルスを送り,

それを常に1,000c/sで変調しているから,われわれ電子工学を学ぶ者は,高周波の 周波数は前記2.5〜15Mcまでの標準電波を利用して,どんな周波数もこれを基準 として較正することができる。音の周波数は標準電波を変調している1,000c/sを 基にして各周波数を較正し,時間(時計)は,毎秒送られるパルスの間隔によっ て正確な較正ができるようになっている。また一般にはこの標準周波数を基にし て入念に作られた各種の周波計,試験発振器,信号発生器やグリッド・ディップ・

メータなどを使って,だれでも簡易に0.1%くらいの確度で周波数を測定するこ とができる。

4 1 高周波の周波数測定

電波の周波数のうち,送る方の周波数,または自分で作った発振器の周波数を 測るには,まずその電波を受信機で受けて正確な同調点を求め,そのままの状態 で,周波数の確かな試験用発振器からその受信機にちょうどうまく受かるような 周波数の信号を与えてみる。すると同一周波数の前後で う な唸 り音がきこえるから,

零 う な唸 り(ゼロ・ビート)の点を求めればそのときの試験用発生器の指示する周波 数が,そのまま測ろうとする未知の電波の周波数を表わす。この方法に使える測

0−100µΑ プラグイン

・コイル

ダイオード

コイルをさし替えて必要な周波数に同調し,バリコンの目盛を周波 数直読に記入してあるものから読み取る

41図 吸収型周波計

定器のおもなものは,標準信号発生装置,試験用発生器,ヘテロダイン周波計お よびグリッド・ディップ・メータなどが知られている。

受信機を併用しないで,発振器,または発振回路からの電波の周波数を直接測 ることのできるものは,電波が比較的強力なとき,たとえば真空管で発振させた り,トランジスタで発振させている程度のものならば,吸収型周波数計(第4・1 図)でその指示計が最大指示をなすように,ダイアルを加減すれば,ダイアルに 刻記された周波数がそのまま未知の周波数を示す。発振器より出る電波が割合に 弱い場合は,グリッド・ディップ・メータと受話器を併用するか,あるいはメー

100P 500P

10K

30K

0−1mA 50K 20µ 350V 20µ 350V

200V 6.3V

6.3V

AC 100V S1

S2

6C4/9002

6X5/6H6

200Mc〜400kc 5個のコイルで使う

この抵抗がアース側になるとS2OFFとなり発振が止まり吸収型周波計となる

42(a) グリッド・ディップ・メータとその回路図

62

タの指針の急激な振れ方の変わり方で,そのダイアルの目盛から正しく測定がで きる。

グリッド・ディップ・メータは第3章でトランジスタを使用したものについて 説明したが,要するに発振コイルが外部に露出しており,外部の影響を鋭敏に受 けやすく設計された片手で持てるほどの小型で軽量な弱い発振器である(第42a 図,第4・2b図)。このコイルを他の共振回路,たとえばコイル,またはコイルに コンデンサがつながっている部分に接近させて,グリッド・ディップ・メータの発 振周波数を被測定回路の共振周波数に同調させると,ディップ・メータの発振勢 力の一部が共振回路に吸収されるため,発振電流を指示しているメータの振れが

S1

S2

AC 100V

100P 500P

50K 10K 0.01 10K 50K

100P

Xtal 1000kc

100P

50K

PHONE

200Ω

10µ

6H6

6J6

VHF型)

S1

S2

AC 100V 100P

0.01

50K

100P Xtal 1000kc

100P

50K

PHONE

6H6 50K

10K

1K

12AU7 11~

350pF

12AU7 6H6

BSL型)

4・2(b)図 マーカ付グリッド・ディップ・メータ

共振周波数の一点で少し低下する。これによって正しい共振周波数をディップ・

メータのダイアルの周波数目盛から読みとることができるもので,同調回路のコ イルの設計製作に際して欠くことのできない測定器である。測定の相手が発振し ていても,いなくても同様に周波数の計測ができるものである。また,測定の相 手が発振しているか,または電波を放射するものであれば,ディップ・メータの コイルでそれを受ければ,ディップ・メータの発振管がヘテロダイン作用を起し,

ディップ・メータの受話器に う な唸 り音がでる。それが割合に強力な場合は,メータ もそれに従って動き,零 

う な

 り(ゼロ・ビート)の点が明瞭にわかる。この場合は 測定する相手の周波数がディップ・メータの周波数の整数倍であっても,また整 数分の1であっても同じように明確な測定が可能であって,使用する受話器の感 度がよければ,上は10倍から下は1/10まで,またはそれをはるかに越えた周波 数に使うことができる。

4・3図 ヘテロダイン周波計

ディップ・メータのB電源のスイッチを切ってお けば,もはや本機は発振しないが,測定の相手が発 振しているか,または電波を放射するものである場 合は,そこに本機のコイルを接近させれば,本機は 吸収型周波計として動作し,発振器の強さに応じた 検波電流がメータに流れるから,最大に流れた周波

数を求めれば,それが求める相手の周波数ということになる。

さらに精密に周波数を測定するには,ヘテロダイン周波計を使用すればよい

(第4・3図)。

4 2 試験用発生器,標準信号発生装置の構造と使い方

試験用発生器も,標準信号発生装置もその構造はほとんど同じようになってい る。これらの代表的なものの写真と回路図を第4・4図,第4・5図に示す。いず

れも30Mc〜100kcを6バンドに分割して安定に発振させ(一般のものは)それを

(a)標準信号発生装置 (b)小型シグナル・ジェネレータ 4・4図 

64

100µA

6H6

MODULATION

ZERO ADJ

CARRIER INDICATOR MODCAR a

6J5 100V 90V PLATE POWER

a

H EXTMOD

MODULATION INTEXT

A BCDEF ABCDEF H 6.3V

250P

35P15~ 450P

50K 50K

0.1

2K 20K

0.001 10K 500K 6K 4.5K

10 000 1 0001001010.1

1V CONSTANT OUTPUT 100K 20K0.1 3K 1K

0.1 20K 20K

100K

20K

10K

50K0.01

500Ω

650Ω

500Κ

4.5(a)図 標準信号発生装置

12AU76J59002 6.3V

200V5V100V 90V

ABCDEFG 0.02 50K

25K

500Ω

50K

0.02 0.1INTEXT OFF

INTOFFEXT

25K

100K

0.001 50P

150K 0.1 10K 0.1 5K5K 10K1K100K10K1K ΟUT PUT 500Ω 20µ20µ

50Ω 95Ω 11.68Ω 12.22Ω 12.22Ω 11Ω

450Ω

250Ω

50P 50K2K

0.005 6J5 12F

900212AU7 250P 350P

0.1

95Ω99Ω99Ω99Ω A30Mc10McE550kc200kc B12Mc4McF250kc100kc C4.2Mc1.4McG480kc430kc D1500kc500kc

4.5(b)図 小型シグナル・ジェネレータ

400c/sの低周波で約30%または40%の変調をし,周波数に狂いのおこらないような 方法で外部に取り出している。その出力端子における電圧は正確に1Vであるよ

66

うに調節され,この1Vの出力電圧が果して正確であるかどうかを自蔵の真空管 電圧計で常時監視すると同時に,その点のインピーダンスが500Ωになるように 作られている。次にその途中50Ωに相当する点から精密な減衰器(attenuator)で 0.1Vのタップを設け,ここが無誘導加減器になり,次の0.01V(10,000µV),つい で0.001V(1,000µV),さらに100µV,10µV,および1µVというように加減できる ように 

く ふ う

工夫 されている。

試験用発生器の大事なところは,周波数が温度や湿度,電流,電圧などによっ て 

く る

 うことのないように作ることで,発振の波形は正しい正弦波であることが望 ましい。しかし,ある場合は小量の第2高調波,第3高調波を含ませて,もっとも 高い発振周波数の2倍とか3倍の高調波を有効に利用することも考えられている。

信号発生器や試験発生器の出力の取り出し方は,現在では非常に進歩して,出 力を取り出すために発振回路自体に負荷を与えることのないような方法が取られ ている。発振回路の図面に見られるように,バッファー管(buffer—緩衝管)を 使ったり,カソードホロワ方式としたり,いろいろ苦心している。発振強度の監 視には,必ず出力の取り出し口で,前述のように高周波損失のもっとも僅少な構 造の真空管電圧計を使い,ここで信号発生器の出力を監視する。

4・6図 VHF(250Mc25Mc) 標準信号発生装置

減衰器には低い周波数から,30Mcとか40Mc までは特性のよい無誘導抵抗を使用している。

なお参考のために第46図,第47図にVHF帯 の標準信号発生装置の一例と回路図を示す。本 機は250Mc〜25Mcの信号をM結合型減衰器を 通して取り出すことができる。このように周波 数が高くなると減衰器の設計は特にむずかしく なるものである。

信号発生装置の目的は,上記のように1Vまたは0.1Vから,10µVまたは1µV まで自由に調節でき,正確に電圧値を読み取りうる出力を出すことができなくて はならない。また信号発生装置から電波の 漏 れが起ることのないように完全な

し ゃ へ い

遮蔽 ができていて,出力端子以外からなるべく出力が 漏 れない構造であることが 大事である。実際には全く ろ う え い漏洩 を止めることは不可能であるが,出力電圧に比べ てずっと低い値であればよく,だいたい1dBくらいの 漏 れであれば許される。

一般に,信号発生器の出力インピーダンスは低いほど望ましい。このインピー ダンスが低いほど,疑似アンテナを使用して受信機の試験を行うときに有利で

6.3V 6.3V 250V 2 B.ON ONOFF

AC 100V

0.12K

5K

20K EXTOFF

c s/

400

c s/

100050K

0.01 100K 0.1 5K

10K

50P30K SET.CARRIER

OUTPUT 10μ

500Ω 500Ω

0.00130P

MODUL ATION

(%)

COAX. CABLE

6C46AQ59002 OA2 6X4

20μ20μ

EXT. MOD A250Mc125Mc B130Mc75Mc C80Mc45Mc D50Mc28Mc

シールドシールド

4・7図 VHF帯標準信号発生装置

ドキュメント内 2 (ページ 60-80)

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