48 )国民生活センター「より深刻に!「原野商法の二次被害」トラブル―原野や山林などの買い取り話には耳を貸さ ない!契約しない!」(2018年1月25日公表)
図表
Ⅰ
‑1‑4‑11 訪問購入のトラブルに注意してください!消費者庁公表資料(2017年11月15日)
第1部第1章第4節最近注目される消費者問題
原野商法の被害に遭った被害者が、不動産 事業者からの電話や訪問で「土地を高く買 い取る」などと勧誘されて契約を結び、「名 義変更費用」、「売却手数料」、「税金対策」
などとして、数十万円から数百万円を支払
います。しかし、実際の契約は原野等の売 却と同時に売却額より高額な新たな原野等 を購入する契約となっており、売却代金な どは振り込まれず、結果として差額分を支 払うことになります。よって、「土地の売 図表
Ⅰ
‑1‑4‑12 「原野商法」に関する消費生活相談件数(備考) PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2018年 3 月31日までの登録分)。
1,152
1,370
1,056 1,110
2,036
871
1,016
808 868
1,625
732 852
679 718
1,341
2017 2016
2015 2014
0 2013 2,200 2,000 1,800 1,600 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200
(件)
(年)
全体 うち、65歳以上 65歳以上のうち、二次被害
図表
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‑1‑4‑13 「原野商法」の「二次被害」に関する既支払総額と相談 1 件当たりの既支 払額(備考) 1 . PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2018年 3 月31日までの登録分)。
2 . 平均既支払額は無回答(未入力)を 0 と仮定して、消費者庁で算出している。
2017 2016
2015 2014
0 2013 30
25
20
15
10
5
0 180 160 140 120 100 80 60 40 20
(億円) (万円)
既支払総額(左目盛)
相談1件当たりの既支払額(右目盛)
(年)
却代金が支払われない」、「担当者に電話し てもつながらない」、「契約書をよく見ると、
土地を売る契約ではなく、別の土地を買う 契約になっていた」との相談が寄せられて います。また、中には、「当社は同じ被害 に遭った人を救済している。当社と契約す ればお金を取り戻してあげる」などと、先 のトラブルに重ねての「二次被害」となる 勧誘を受けたとの相談も寄せられていま す。このような売却勧誘型のトラブルのほ かに、数十年前に購入した原野等の土地の 管理費を突然請求されたとの相談も寄せら れています。
事業者は、登記簿や過去の原野の購入者 名簿を見て勧誘していると考えられます。
原野の保有者、山林や別荘を持つ高齢者は、
十分に注意する必要があります。また、「子 どもたちに負の財産を残さないためにも原 野等を手放したい」という高齢者の気持ち に事業者が付け込んで勧誘を行っているこ とがあると考えられます。トラブルの未然
防止・早期発見のためには、周囲が高齢者 に寄り添った見守り・声掛けを行うことが 期待されます(図表Ⅰ-1-4-14)。
図表
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‑1‑4‑14 原野商法の二次被害に注意第1部第1章第4節最近注目される消費者問題
宅配買取りや訪問購入、インターネットオークションやフリマアプリなど、消費者 が、自分ではもう使わないけれどまだ使えるものを処分せずに買い取ってもらおうと してトラブルに巻き込まれています。不要品を捨てずに他者に譲ったり売ったりして 再び使用できるようにすること(以下「リユース」という。)について、消費者の意 識をみてみます。
①若い世代、女性を中心に、不要品のリユースの経験者が多い。
不要品をリユースに回した経験の有無、今後の意向を尋ねたところ、この3年間に 不要品を「リユースに回したことがある」との回答は37.7%、「回したことはないが 機会があれば検討したい」との回答の割合は10.5%、「リユースに回したことはない」
との回答は51.2%となりました。
過去3年間に「リユースに回したことがある」との回答は、30歳代女性で最も高く 67.3%に上りました。30歳代を中心に若い世代で「リユースに回したことがある」と 回答した人の割合が高く、年齢層が上がるにつれ低くなり、性別でみると、男性より も女性の方が高くなっています(図表1)。