6.3.1 十進数求和法
7+15 を加法の手順 ( アルゴリズム ) に従って求めるとなると,16 行を費やしてしまいます。しかし実際には,わたしたちはこの結果を3 行ないし4行を費やすだけで得てしまいます。これは,十進数を使って いるおかげです。
十進数では足し算の「九九表」を覚えてしまうことで,どんな2数の 和も求められるようになります。
15 7 22 +
16.3.1 十進数求和法
6. 「十進数」──十進生成の自然数 6.3 十進数の和積計算 (「筆算」)
6.3.2 十進数求積法
十進数では,「かけ算九九表」を使うことで,どんな二数の積も求め られるようになります(ただし計算の最終ステップで,「足し算九九表」
を使います)。
小学算数では,この十進数の求積法に対し「かけ算」ないし「かけ算 の筆算」の言い回しが使われています。
3456 170204 1904
×
6.3.2 十進数求積法
6.3.3 比較:8進数の和積計算 (「筆算」)
十進数の和積計算 (「筆算」) は,小学校低学年で指導されます。
生徒は,これをアタリマエにしていくよう指導されます。
そしてこれをアタリマエにした者は,十進数の和積計算 (「筆算」) の ロジックに,もはや意識が向かわない者です。
そこで,このロジックを改めて意識し理解するために,これまでやった ことのない8進数で,和積計算 (「筆算」) を行ってみることにします。
先ず,和の計算 (「筆算」) ができるために,「足し算九九表」を作成します。
すなわち,つぎの空白のマス目を埋めます:
このときの計算は,自然数の求和アルゴリズムです。
例えば 6+4は,つぎの計算になります:
6.3.3 比較:8進数の和積計算 (「筆算」)
6. 「十進数」──十進生成の自然数 6.3 十進数の和積計算 (「筆算」)
こうして,つぎの「足し算九九表」を得ます:
そして,これと「位上がり」規則を合わせることで,和の計算 (「筆算」) ができるようになります:
1 1 2 3 4 5 6 7
2 3 4 5 6 7
+
4 6
3 7
2 10 1 11
0 12
1 1 2 3 4 5 6 7
2 3 4 5 6 7 10
3 4 5 6 7 10 11
4 5 6 7 10 11 12
5 6 7 10 11 12 13
6 7 10 11 12 13 14
7 10 11 12 13 14 15
10 11 12 13 14 15 16
2 3 4 5 6 7
+
3
3 1 1
61 71 1 4 2 3 4
5 5
6 + 7
そして,これと「足し算九九表」と「位上がり」規則の3つを合わせる ことで,積の計算 (「筆算」) ができるようになります:
つぎに,積の計算 (「筆算」) ができるために,「かけ算九九表」を作成 します。
すなわち,つぎの空白のマス目を埋めます:
このときの計算は,先ず,自然数の積の定義に戻ります。
例えば 6 4は,つぎがこれの意味です : 1
1 2 3 4 5 6 7
2 3 4 5 6 7
1 1 2 3 4 5 6 7
1 2 3 4 5 6 7
2 4 6 10 12 14 16
3 6 11 14 17 22 25
4 10 14 20 24 30 34
5 12 17 24 31 36 43
6 14 22 30 36 44 52
7 16 25 34 43 52 61
2 3 4 5 6 7
6 ) 6 ( (
( + + 6 ) 6 4
+ )
3
6 3 6
7
3 1 2 53 3 2 3 44
5 5
6 7
4 2 1
5
2 1 1 62 2 7 5 7 7 1 21 1 1
6. 「十進数」──十進生成の自然数 6.3 十進数の和積計算 (「筆算」)
6.4.1 0を含む自然数 6.4.2 0 との和・積
6.4 0を含む自然数
6. 「十進数」──十進生成の自然数 6.4 0を含む自然数
6.4.1 0を含む自然数
系列の十進生成に使う「0」は,十進の計数法 ( 2.3.3) では,「零 ( 無 )」
の解釈で処理されていることになります。
実際,例えば「2034 個」が,「1000 個が 2 個,100 個が零個,10 個 が 3 個,そして 4 個」のように読まれます。
足し算の筆算では任意の数nと0の和「 n + 0 =0+ n 」が暗黙に導 入され,かけ算の筆算では「 n 0 =0 n=0 」が暗黙に導入されて います。
ここから,自然数に「零」を明示的に要素として付加するという考えが 出てきます。
すなわち,零個0 ( 太字の「0」で表す ) とつぎのように関係する数と して,0を導入します: