5.1.1 個数
5. 自然数 5.1 個数・計数・系列
ここでは,イメージに訴えて系列の形を示していますが,この形を数学 的にきちんと定義したものが「ペアノ (Peano) の公理」です。ペアノ の公理については,『いろいろな数がつくられるしくみ』にあたってくだ さい。
5.1.2 系列
「自然数」はそれ自体一つの形 ( 構造 ) です。それは「系列」と呼ばれ る構造とその上の算法 ( 加法と乗法 ) で構成されています。
自然数は,系列の構造のみでも重要な道具になります。実際,計数の道 具として機能するのは系列の部分です。また,識別番号,順番という使 われ方も,系列の道具性に属します。
系列は,つぎのような形を指すことばです:
すなわち,「はじめ」があり,これのつぎがあり,さらにつぎがあり,
‥‥この関係が際限なく続きます:
はじめ → はじめのつぎ → はじめのつぎのつぎ → ‥‥
算法 自然数 系列
5.1.2 系列
5. 自然数 5.1 個数・計数・系列
5.1.4 識別番号・順番
系列の用途には,個数の表現の他に,個の識別があります。すなわち,
識別の番号 ( 背番号,登録番号,ユニット番号,製品番号,等々 ) とし て使うというものです。──系列は異なる要素を限りなくもっています が,このことを利用します。
識別番号の特別なものに「順番」があります。
すなわち,識別番号は系列の一部と一対一の対応をつくるわけですが,
その系列の部分として系列の切片(とびとびではなく,きっちり1→2
→3→‥‥→n)を選ぶとき,「識別番号」は特に「順番」と呼ばれます。
順番がつけられる形は,計数の形と同じです:
1 2
3 4 5
5.1.3 計数
系列は,つぎのような具合に,計数の「ものさし」として使われます:
系列「1 → 2 → 3 → 4 → 5 → 6 → ‥‥ 」では,
すなわち,系列を「落ちなく重なりなく」対象に添わせたときのその最 後の要素をもって,個数の表現とします。
個数を考えるときの<個>は,あくまでも人の解釈であるということ に注意しましょう。何を<個>と見なすかに絶対はありません──基本 的に,状況依存です。
1
2
3 4
5
36 18
:5個
5.1.4 識別番号・順番 5.1.3 計数
5. 自然数 5.1 個数・計数・系列
5.2.1 求和アルゴリズム
数の和は倍の和として導入されます ( 6.2 和の意味 )。
そこで,自然数の場合は,つぎのようになります:
さて,上の関係が成り立つようにするには,自然数の和をどのように 定めたらよいでしょう?
つぎの操作をします:
4 個と 3 個から始めて,一方から他方への一個ずつの移動を,
尽きるまで続ける:
尽きたときのもう一方の側の個数 ( 7) が,4 + 3 に対応させればよい ものになります。