一般薬剤名(成分名)と製剤商品名(銘柄)について
薬は化学的組成、使用目的、性質などいろいろな基準で分類され、一般的な名称(一 般薬剤名)がつけられています。本コンテンツでは、そのうち900種類以上の薬剤 をとりあげて解説しています。
製薬会社がこれらの薬を商品化するときには、それぞれ独自の製剤商品名(銘柄)を つけます。この商品名とメーカー名が、製剤欄に列挙されています。例えば、解熱鎮
英文ビジネスレター事典/医者からもらった薬がわかる本.2010
痛薬(抗凝血薬)のアスピリンは、一般名がアスピリンであり、有名な商品名として バファリンがあります。
「名前から探す」では、一般名、商品名のどちらからでも引くことができます。
● 分類……
薬の成分、効能、用途などから分類された名称
● 処方目的……
どんな病気や症状のときに使われるのか(健康保険で認められている適応症)
● 解説……
薬の効き方(作用)、薬のつくられた由来、その薬の使用状況などの情報
● 製剤欄……
製剤商品名(銘柄)と、その商品のメーカー名、規格、薬価がまとめてあります。
● 劇・毒……
それぞれ、劇薬指定、毒薬指定を示します。毒薬・劇薬は法律上の定義で薬事・
食品衛生審議会の意見により厚生労働大臣が指定します。急性毒性の動物実験 で半数が死ぬ投与量(致死量)が内服薬の場合、体重1kgあたり30mg以下の ものを毒薬、300mg以下のものを劇薬としています。処方薬では劇薬指定は かなり多くありますが、指定された分量を守っていれば特に問題ありません。
● 保険収載年月……
健康保険が適用される薬として厚生労働省よりはじめて承認された年月です。
● PC(プレグナンシー・カテゴリー)…
妊婦が使用した場合の安全性を示します。169ページに詳しい説明があります。
● 海外評価……
その薬の主要先進国(英・米・独・仏)での承認・発売状況を示しています。
168ページに詳しい説明があります。
● 1日量……
その薬を標準的に使用する場合の1日あたりの分量です。病状や治療方針に よっては例外もありますので、一応の目安と考えてください。なお、一概にい えない薬については記載していません。
● 先発品……
製剤のなかには、最初に開発され特許をとった先発医薬品と、その薬の特許が 切れた後に発売される後発医薬品(ジェネリック医薬品)があります。
本コンテンツでは、その区別がつくように先発品に先印をつけて示していま す。ただし、先発品メーカーが販売を中止したなどの理由で、製剤名(商品名) 欄によっては、先発品の印がないものもあります。
● 保険薬価……(5mg1錠20.50円など)
その薬を健康保険で使う場合の価格を単価で示してあります。
● 一般的な注意……
使用してはいけない場合、慎重に使用する場合、服用時に必要な検査など…
これらの場合には、薬の服用について処方医と相談してください。妊婦・授乳 婦の安全性、小児の安全性、危険を伴う作業については、治療の有益性や安全 性の確立など薬によって異なっているので、「分類から探す」、「がんに使われ る薬」に「コラム:共通事項のみかた」として説明しています。
医者からもらった薬がわかる本.2010
コンテンツ(辞書)データについてコンテンツ説明編
● 副作用の注意……
重大な副作用、おこることがある副作用、服用を中止して処方医に連絡する副 作用など、分類して掲載しています。
● 他の薬剤使用時の注意……
いわゆる“薬ののみ合わせ”のことです。他の薬を飲んでいる場合は、その薬 との相互作用で副作用が出ることがあるので、注意が必要です。
● 警告……
きわめて重大な副作用がおこりうるものについては「警告」として注意を促し ています。
副作用について気をつけたいこと
〔副作用の注意〕に説明している副作用とは、必ずおこるものではありません。1万 回の投与について1回しかおこらないものまでを含んでいるからです。
そのうち、とくに注意すべき副作用については、「重大な副作用」として示してあり ます。この「重大な副作用」とは、医療関係者向けの注意書き(添付文書と呼びます)
に記載されているものをまとめています。ただし、重大だからおこりやすいという わけではありません。
添付文書では、副作用が出る頻度について、以前は「まれに」や「ときに」などといっ た副詞を使っていましたが、現在では直接パーセントを記入する方法をとっていま す。抗がん薬のように副作用頻度の高い場合は別として、多くの薬で、0.1%未満、
0.1%〜 5%、不明という3つの区分で表現しています。
副作用については、素人判断は禁物です。薬によっては、自分勝手な判断で服用を止 めてしまうと危険な場合もあるからです。処方された薬は、処方医の指示通りに正 しく飲むことがまず大切です。服用していて、もし異常を感じたら、処方医または薬 剤師に早めに相談しましょう。
海外評価の説明
(主要先進国での薬の承認・発売状況がわかる)
薬の詳細画面中にある「製剤欄」に記載されている一般薬剤名のところに「海外評価」
を付けています。これは、その薬のイギリス、アメリカ、ドイツ、フランスでの承認・
発売状況を点数化し、その合計点を表示したものです。
●イギリスでの承認・発売あり… 2点 ●ドイツでの承認・発売あり…… 1点 ●アメリカでの承認・発売あり… 2点 ●フランスでの承認・発売あり…0.5点 として計算しています。
※ 海外評価は、世界で最も薬剤承認基準が厳しいと考えられるイギリスとアメリカ、
次いで厳しいとされるドイツ、フランスでの承認状況を勘案して評価しています。
その他の国での状況は考慮していません。
※ 「海外評価」は、日本で繁用され標準的薬剤とされている薬を中心に、なるべく多 くの薬について調査しています。
医者からもらった薬がわかる本.2010
※ 海外での承認・発売状況については以下の書籍を参考にしました。
1. Martindale"The Complete Drug Reference"36th ed. (2009) (The Royal Pharmaceutical Society/イギリス)
2.Physicians' Desk Reference (PDR)63nd ed. (2009) (Thomson/アメリカ)
3.British National Formulary:September 2008 (The Royal Pharmaceutical Society/イギリス) 4.Rote Liste 2008
(Rote Liste Service GmbH/ドイツ) 5.Dictionnaire VIDAL 2009
(Editions du Vidal/フランス)
6.European Pharmacopoeia 6th edition (2007) (Stationery Office/イギリス)
7.USP DI 26th ed. (2006) (Thomson/アメリカ)
8.Current Medical Diagnosis & Treatment 45th ed. (2006) (Lange/アメリカ)
9.Red Book 2008 ed.
(Thomson/アメリカ)
10.Prescription for Disaster (by Thomas J. Moore, 1998) (Simon & Shuster/アメリカ)
11.Bitter Pills (by Stephen Fried, 1998) (Bantam Books/アメリカ)
〔海外評価合計点の表示の見方〕
5.5点
英 米 独 仏 …… イギリス、アメリカ、ドイツ、フランスともに承認・発売してい ます。
〜
0.0点
英 米 独 仏 …… イギリス、アメリカ、ドイツ、フランスともに承認・発売はあり ません。
PC
(プレグナンシー・カテゴリー)の説明
(妊娠時服用における安全性基準がわかる)
薬の詳細画面中の「製剤欄」にある PC(プレグナンシー・カテゴリー)とは、その薬 を妊娠時に使用したときの安全性を示したもので、アメリカ食品医薬品局(FDA)が 設定した基準をそのまま掲載しています。以下の説明をよく読んだ上で、判断の目 安にしてください。
医者からもらった薬がわかる本.2010
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コンテンツ(辞書)データについてコンテンツ説明編
● 妊娠時の使用にあたっての薬剤分類(プレグナンシー・カテゴリー PC)の見方 プレグナンシー・リスク・ファクター(=プレグナンシー・カテゴリー PC と略)
は、A、B、C、D、X の5段階で示されています。アメリカ食品医薬品局(FDA)は、
体内に吸収された薬が、生まれてくる胎児に対してどの程度影響するかという可 能性を示すために、これら5つのカテゴリーをつくりました。カテゴリー間の重 要な差異は、薬についての研究文献の確実性と、その薬の危険性と有益性のどち らが勝るかという比率に依っています。“X”という評価は、催奇性があり、有益性 より危険性のほうがあきらかに勝っていることを示すデータが存在し、妊娠中に は絶対に用いてはならないとされている薬です。
PC A 妊婦に対しての研究結果では、妊娠3カ月時も、その後の妊娠期間にも、
胎児に対しての危険が発見されなかったもの。胎児に対して害を与え る可能性は、ほとんどないと思われる。
PC B 動物実験では、胎児に対しての影響は発見されなかったが、妊婦におけ る臨床検査は行われていないもの。もしくは、動物実験で胎児に対し ての影響が発見されているが(生殖力の低下を除く)、妊婦に対しての 臨床検査では、妊娠3カ月時でも、その後の妊娠期間でも、危険性が確 認されていないもの。
PC C 動物実験においては、胎児に対する危険性が発見されているが(奇形児 や未熟児、その他の影響)、妊婦における臨床検査がなされていないも の。もしくは、動物実験も妊婦における臨床検査も行われていないも の。“C”と評価された薬は、その薬の有益性が胎児に対する危険性を上 まわったときだけに処方されるべきである。
PC D 人間の胎児に対する危険性がはっきりと確認されているもの。ただし、
危険性にもかかわらず、その薬を妊婦に対して処方することを容認す べき場合がある。(その薬を使わないと命にかかわる場合や、深刻な病 気にかかっていてその薬よりもっと安全な薬が使えない、もしくは効 果がない場合)
PC X 動物実験でも、妊婦における臨床検査でも、胎児に対する異常が発見さ れている。もしくは、人体に実際に使った結果から胎児に対する危険性 が発見されている。“X”と評価された薬は、妊婦に処方する場合、いか なる有益性よりも危険性のほうが上まわっている。妊娠中もしくはこ れから妊娠しようという女性は絶対に服用してはいけない。
※ プレグナンシー・カテゴリーは製剤欄の中の一般薬剤名に付記してあります。な お、アメリカで薬として認められていないものには記載されていません。
※ 妊娠時には十分に注意がなされた上で投薬されますが、不安な点がある場合には、
処方医とよく相談してください。
医者からもらった薬がわかる本.2010