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第 3 章 自律制御型分注機構の開発

3.2 動作原理および設計

図3.1に提案する自律分注機構の模式図と動作原理を示す。本分注機構は、特殊なサイフ ォンバルブと、自律分注トリガー機構から構成される。図3.1にその動作原理を示す。

まず、分注機構に導入された液体は、Metering chamberに蓄積し、計量が始まる(図 3.1 (c))。1 つ目の Metering chamber が満たされると、液体はオーバフローし、右の Metering chamberへと流れ、各chamberで計量が実行されていく。この時、Metering chamberの下流 に位置するサイフォンは、その頂点がオーバフローする水位より低くなっているが、液体に 対し疎水性を示す流路表面でかつ、流路を細くすることで毛管力の作用を利用し、メニスカ スがサイフォン頂点を超えずバルブが開放されない仕組みとなっている(図3.1 (d))。すべ

てのMetering chamberが満たされ、計量が完了すると、分注機構内の水位が上昇する。この

時にMetering chamber上部の容積を小さくすることで、分注機構へ導入される液体の流量の

変化を伴うことなく、各サイフォンに急激に水頭圧を印加することができ、各バルブが同時 に開放され、液体の注入が開始される(図3.1 (e))。これが自律トリガーの仕組みである。

注入が開始されたバルブは、一般的なサイフォンバルブと同様に、Metering chamberが空に なるまで、液体が注入され続ける(図3.1 (f), (g))。以上が定常回転にて計量および分注を実 行する動作原理である。

毛管力を利用したサイフォンバルブの保持力は、毛管力に依存するため、流路の太さで保 持力を調整することが可能である。今回の設計では次に示す(3.1)[15]を用いて、サイフォ ンバルブの開放に必要な水位が、Metering chamber上部のベント流路の途中となるよう、サ イフォンバルブの流路径を設計した。

𝑓 𝑏 = ( 𝛾 𝑠𝑖𝑛 𝜃

𝜋

2

𝜌𝛥𝑅𝑅̄𝑑

𝐻

) 1 2

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3.1) ここで、fbは動作回転数、γとθとρは作動流体の表面張力と流路との接触角、及び密度 を示している。ΔRはここでは、サイフォンバルブの頂点と、バルブが破断するために必要 な分注機構内の水位の半径方法の高低差として扱い、 Rは回転中心からその水位までの距 離と、回転中心からサイフォンバルブの頂点までの距離の平均値とした。dHはサイフォン 頂点の流路の等価直径である。

分注機構に導入される液量が少ない場合は、サイフォンバルブが開放されず、分注が実行 されない。一方で分注機構に過剰に液体が導入された場合は、動作が不正確になる恐れがあ る。このため、分注機構の上流に導入量を調整するチャンバ(Secondary reservoir)を配置し た(図3.1 (a))。このSecondary reservoirはその下流のサイフォンバルブにより液体の保持及 び排出を制御しており、そのサイフォンバルブの頂点はSecondary reservoirの最高部と同じ 高さとなっている。そのため、チャンバが液体で満たされることで、そのサイフォンバルブ は開放され、液体が分注機構に導入される。その結果、Secondary reservoirの容積と同等の 体積の液体を注入されるため、分注機構への導入量のコントロールができる。この効果によ り、エンドユーザーが液量を正確に計量できる環境でない場合においても、正確な液量を分

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3.1 自律分注機構の模式図と動作原理

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