数量を表す語の下に付ける接辞。鳩間方言には次のような語が認められる。これらの助数詞は特定の対象物を表 すのに用いられる。
(1) -ki_bu^ru(軒)家を数える際に用いる。平安時代の日本古語では、「けぶり(介布利)」『和名抄』とある。_jaː^ja pu̥_ sukiburu^ru ʔaru(家は一軒しかない<一軒ぞある>)。_jaː^ja_gjuːkiburu^ʔa_ru^wa(家は何軒あるか)。_jaː^ja ɸu̥_ takiburuŋ^ʔaŋ(家は二軒もある)。
(2) ^-kkara(匹)家畜一般、魚類、鳥類、昆虫類、蛇類を数えるのに用いる。ʔu_ʃeː^pu̥_suk^kara_ʔoːja^ɸu̥_takkara^sï̥_ ka^nai buŋ(牛は一頭<一匹>、豚は二匹飼育して<養って>いる)。
(3) ^-ru(り)。人間を数える際に用いる。pu̥_su^ru(一人)。ɸu̥_taːru(二人)。mi_ʦaːru(三人)。ju_taːru(四人)。bi_kidumu
^ɸu̥_taːru^ta_na^miba(男二人頼み<雇い>なさい)。gju_taːru^ta_namu^wa(何人頼む<雇う>か)。
(4) ^-muʃi(回。
タビ
度)pu̥_sumu^ʃi(一回、一度)。ɸu̥_tamuʃi(二回)。_gjuːmuʃi(何回)。_gjuːmuʃi^jumukaː ʔu_boːri^wa(何
度読んだら覚えられるか)。pu̥_sumu^ʃi^jumukaː ʔu_boː^riŋ(一度読んだら覚えられる)
8. 数詞
(5) _-keː^ra(回、度)一往復する回数を表す。「ただひとかへり舞ひ〜て」(『源氏物語<若菜>』の転訛か)ʔu_ki^naː
pu̥_sukeː^ra_giːmit^taŋ(沖縄には一度行ってみた<ことがある>)
(6) ^-ki(食)。食物、食事を表す。古辞書『類聚名義抄』に、「食、クヒモノ、ケ」とある。pu̥_su^ki(一食)。ɸu̥_taki
(二食)。_miːki(三食)。^pu̥sui_miːki ʔunnu^ʔiː f_faijaː^tiru ʔu_bu^pu̥su narikeː_daː(一日三食イモご飯を食べて成⻑
してきたよ)
(7) ^kku(個)卵、石、壷、甕、瓶、等を数える際に用いる。pu̥_suk^ku(一個)、ɸu̥_takku(二個)、_mikku(三個)、_jukku
(四個)、ʔi_ʧik^ku(五個)、_mukku(六個)、na_nak^ku(七個)、_jakku(八個)、ku_nuk^ku(九個)、_tukku(十個)。_
gjukku(何個)。tu_runu koː^ma_mikku^naʃeːŋ(鶏が卵を三個産んだ)。
(8) ^ira(枚)。紙、皿、板、筵等の平たいものを数える際に用いる。s_su^kabi pu̥_sui^ra f_fiːri(白紙を一枚<私に>呉
れ)。^surui ɸu̥_taira ʔu_ta^ʃi ba_riʃitinaː^nu(皿を二枚落として割ってしまった)。
(9) ^ʃiʤi(粒)粒状の細かい物を数えるのに用いる助数詞。pu_su^ʃiʤi(一粒)。ɸu̥_tasiʤi(二粒)。_mai^pu̥_su^ʃiʤi pa_ sa^mituri(米粒を一粒挟んで取れ)。
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参考文献
ア
^ア[ʔa]【語素】1遠称の指示語を作る。^アドー パ_ラ ラ^ヌ[^ʔadoː pa_rara^nu](あんなに遠くへは行けな い)。ア_ダカ^ヌ ^ムノー _カーラヌ[^ʔa_daka^nu
^munoː_kaːranu](あんなに高いものは買えない)。
2話題の事実を指し示す指示語を作る。^アイヤー ナ_ラ^ヌ[^ʔaijaː na_ra^nu](そうは出来ない)。^アイ ブ ク_トゥ^ヌ _アン[^ʔaibu ku̥_tu^nu_ʔaŋ](そん なことがあるものか)。
^アー[^ʔaː]【名】(植)粟。五穀の一つ。粘り気の ある、ム_チアー[mu_ʧiʔaː](糯粟)と粘り気のない、
サ_ク^アー[sḁ_ku^ʔaː](粳粟)があった。粟は水田耕 作の出来ない島々でよく栽培された。_アーヌ^イ ー[_ʔaːnu^ʔiː](粟のご飯、粟の飯)、_アー^ムチ[_ʔaː
^muʧi](粟餅)。ム_チアー[mu_ʧiʔaː](糯粟)。サ_ク^
アー[sḁ_ku^ʔaː](粳粟)。サ_ク^マイナー ム_チアー
^ マ_ザー^シティ バ_カス^カー イッ_ケナ^ ン_
マー^ン[sḁ_ku^mainaː mu_ʧiʔaː^ma_ʣaː^ʃi̥ti ba_kasu
^kaː ʔik_kena^ ʔm_maː^ŋ](粳米に糯粟を混ぜて炊く と非常に美味しい)。
_アー[_ʔaː]【感】ああ。感動した時に発する声。_ア ー フントー^ヌシェー ウ_レー[_ʔaː ɸuntoː^nuʃeː
ʔu_reː](ああ、本当だよ、それは)。_アー^ ウ_ムッ
サリ^ブバン[_ʔaː^ʔu_mussari^buban](ああ、おもし ろいよ)。_アー^ イ_ナムヌ^ダラ[_ʔaː^ʔi_namunu^ dara](ああ、残念だ)。_アー キュー^ヌ シ_キ^ヌ _カイ^ヤー_ヨー[_ʔaː kjuː^nu ʃi̥_ki^nu_kai^jaː_joː](あ あ、今日<今夜>の月の何と美しいことよ)。
_アー[_ʔaː]【副】人が口を大きく開けた様子。ああん。
_アー^ティ フ_チ アキ^ミリ _ミー[_ʔaː^ti ɸu̥_ʧi
ʔaki^miri_miː](ああんと口を開けてごらん)。
_アーアー[_ʔaːʔaː]【副】ああああ(嗚呼嗚呼)。嘆き
悲しむさま。深く思い悩むさま。^アボーヤ ビ_
コーンッふァバ ピー^タイ トゥ_ラ^リ イ_ク^サ ナ シ_ナシティル ピーズ アーアー^シ _オー^
ル[^ʔaboːja bi_koːnffaba piː^tai tu_ra^ri ʔi_ku^sana ʃi _naʃitiru piːʣu ʔaːʔaː^ʃi_ʔoː^ru](お⺟さんは男の子
を徴兵され、戦争で死なせてしまって毎日嘆き悲 しんでおられる)。
アー_イ[ʔaː_i]【感】いいえ。いや。いや、そうでは ない。いや、ちがう。村落内では目上、同等、目下 の人にも使える。特に待遇表現上留意すべき外来 の村⻑や校⻑、巡査などに対しては、ウー_ウー^ウ ー ア_ラ^ヌ_ユー[ʔuː_ʔuː^ʔuː ʔa_ra^nu_juː](いいえ、
ちがいます)のようにいう。アー_イ^ マ_ナ^マー パ_ラ^ヌ[ʔaː_i^ma_na^maː pa_ra^nu](いや、今は行か ない)。アー_イ^ ウ_レー^ アイヤ ア_ラ^ヌ[ʔaː_i^ ʔu_reː^ʔaijaː ʔa_ra^nu](いや、それはそうではない)。
アー_イ ワンマー^ ッ_ふィーラヌ[ʔaː_i wammaː
^f_fiːranu](いや<否>、君には上げ<呉れ>ない)。
_アー^ガイ[ʔaː^gai]【名】魚の名前。和名、ヒブダ
イ。ブダイ科の魚。体⻑30〜40センチの成魚がよ く漁獲される。肉は柔らかい。刺身にして、肝臓の 味噌和えにして食すると美味しい。_アーガイ^ヌ キ_ム^バ _ミー^スナ ^タリ カ_ケー^シティ ナ
_マ^シ _スー^カ イッ_ケン^ ン_マー^ン[_ʔaːgai^
nu ki_mu^ba_miː^suna^tari kḁ_keː^ʃi̥ti na_ma^ʃi_suː^ ka ʔik_kem^ʔm_maː^ŋ](アーガイの肝臓を擂りつぶ して溶かし、味噌に混ぜ合わせて刺身につけると 非常に美味しい)。
_アーガ^チャー[_ʔaːga^ʧaː]【名】 (動)魚の名。和
名、イロブダイ(雄)。その雌魚は^ミーハガー[^ miːhagaː]という。ブダイ科の魚。体⻑60〜80セン チに成⻑するものがいる。普通は体⻑40〜50セン チのものが多く網にかかる。白身の魚肉は淡白な 味であるが、刺身にして、その肝を味噌和えにして
ミカン(九年⺟)の汁をかけて食すると美味である。
また、蒲鉾の素材としても重宝されている。_アー ガチャー^ヌ ピ_サー^ ウ_コー^シティ ナ_マ^シ ^キシバ[_ʔaːgaʧaː^nu pi̥_saː^ ʔu_koː^ʃi̥ti na_ma^ʃi^ ki̥ʃiba](イロブダイを三枚おろしにして<平を起こ して>刺身にしなさい)。
アーガ_ヤー
アーガ_ヤー[ʔaːga_jaː]【感】ああ。ああ残念。ああ 気の毒に。ああ、仕舞った。強調表現は、アーガ_
ヤー[ʔaːga_jaː](ああ残念)という。ア(ー)ガ_ヤー^
キ_ムイ^ツァー _ヌー^シター ^ウレー[ʔa(ː)ga_ jaː^ki_mui^ʦaː_nuːʃi̥^taː^ʔureː](ああ可哀相に、どう したのか、それは)。
_アー^グル[_ʔaː^guru]【名】1粟を脱穀した後の茎。_
アー^グル ア_ツァ^ミキー _モーシ^バ_ヨー[_ʔaː
^guru ʔa_ʦa^mikiː_moːʃi^ba_joː](粟殻を集めて燃や しなさいよ)。2粟を収穫した後の畑。_アー^グル
_カイ^シティ ^ウン イ_バ^ナー[_ʔaː^guru_kai^ʃi̥ti
^ʔuŋ ʔi_ba^naː](粟を収穫した後の畑を耕して芋を 植えようね)。
_アー^クン[_ʔaː^kuŋ](1)【自動】いる(居る)。_ブンと
も言う。あるく。ア_ラ^クン[ʔa_ra^kuŋ](歩く)の転 訛した形。^ミサレーティ _アー^クン[^misareːti_
ʔaː^kuŋ](元気でいる<暮らしている>)。_ワー^
マナー _アーク^ワ[_waː^manaː_ʔaːku^wa](君は何 処に居るのか)。^カナー _アー^クンケン _サン ガリ パッ^タヤー[^kanaː_ʔaː^kuŋken_saŋgari pat
^tajaː](あそこに居るところを引っ張られていった
よ)。^アイブ ^ントンナー _アー^キ ^ミサカー _アー^ク ^クトー ナ_ルン^ドゥ _アーカン^バ ル マ_シ⊦ナー[^ʔaibu^tonnaː_ʔaː^ki^misakaː_ʔaː
^kuku̥toː na_run^du_ʔaːkam^baru ma_ʃi⊦naː](あんな 所に居てよければ居ることは出来るが、居ないほう が良いよねえ)。^ウナー _アー^ケー ^ミサムヌ[
^ʔunaː_ʔaː^keː^misamunu](そこに居れば良いのに)。
_アー^キバ[_ʔaː^kiba](居れよ)。 (2)【助動】〜てい
る。ア_サビアー^クン[ʔa_sabiʔaː^kuŋ](遊んでいる。
遊びまわっている<遊びあるく>)。_ヨータビアー
^クン[_joːtabiʔaː^kuŋ](よたよたとふらついている
<あるく>。千鳥足で歩く)。
_アー^クン[_ʔaː^kuŋ](1)【自動】本動詞として用いら
れ、「ある状態で進行している」、「居る」、「存在す る」、「働いている」、等の意味を表す。「歩く」の転訛 したもの。^カナー _アー^ク プ_ソー ター^ヤ[^ kanaː_ʔaː^ku pu̥_soː taː^ja](あそこにいる人は誰か)。
マー_ズン アー^クンティ[maː_ʣuŋ ʔaː^kunti](一 緒にいるさ、ほら)。(2)【補動】動詞の連用形に付 いて、_〜ている(現在進行形)」の意味を表す。本 来は、ア_ラ^クン[ʔa_ra^kuŋ](歩く)であったのが、
補助動詞として用いられるなかでアスペクト的意 味表現を分担するようになって、r音が脱落したも のと考えられる。ヤ_ラ^ビンケーヤ ^マナール
ア_サビ アー^クカヤー[ja_ra^biŋkeːja^manaːru ʔa _sabi ʔaː^kukajaː](子供たちは何処に遊んで居る<
遊んで歩く>のだろうか)。2シ_グトー シー ア ー^クンカヤー[ʃi_gutoː ʃiː ʔaː^kuŋkajaː](仕事はして いる<してあるく>かねえ。<仕事をして生活し ていることが継続進行している意を表す>)。
_アー^サ[_ʔaː^sa]【名】(植)和名、あおさ(石蓴)。ヒト
エグサ。緑藻類の海草の一種。海岸の珊瑚礁の岩に 生える。干潮時に島の女性たちが採集し、天日乾燥 して貯蔵する。日常の食事には、魚肉や豆腐のお汁 に入れて食する。特に家造り共同作業の大量炊事 には欠かせない食品で、豆腐や魚肉のお汁に入れ て提供された。共同作業の際に提供される定番のス ープの食材である。美味で忘れられない故郷の「味 の素」である。^インアーサ[^ʔiŋʔaːsa]は形は似て いるが食用に適さない。_ヤースクリヤー^ヌ _アー サ^ヌ _スー^ヌ ン_マー^ワ_レー^ プ_ソー^ フ_
バリティル^ ッ_ふァーリ⊦ツォー[_jaːsukurijaː^nu _ʔaːsa^nu_suː^nu ʔm_maː^wa_reː^ pu̥_soː^ɸu_baritiru^ f_faːri⊦ʦoː](家造り普請の家のアーサ汁の美味しい ことよ。他人には食わせてやれない<独占したい
>ほど美味しい<他人は縛り付けておいてぞ食べ られる>んだよ)。^インアーサ[^ʔiŋʔaːsa]参照。
_アー^ザ[_ʔaː^ʣa]【名】兄。総称。親族名称、呼称。
「’u-ra sin-ca ’a-ri(汝兄あるか)」「語音翻訳」『海東 諸国紀』と関係があるとする説『図説琉球語辞 典』がある。_アー^ザー ^マナー _オール^ワ[_ʔaː
^ʣaː^manaː_ʔoːru^wa](兄さんは何処に居られます か)。この語彙には、ウ_ボー^ザ[ʔu_boː^ʣa](⻑<大
>兄)、^ナカザー[^nakaʣaː](中兄)、アー_ザ^マ[ʔaː _ʣa^ma](末<小>兄)の部分体系<序列>がある。
上に固有名詞を付ける際には、_イシ^トザー[_ʔiʃi^ toʣaː](石戸兄)_サン^ドーザー[_san^doːzaː](三郎兄)
^タローザー[^taroːʣaː](太郎兄)のように〜^ザ[〜^
ʣa]となる。_アー^ザー _マー オーッ^タカヤー[
_ʔaː^ʣaː_maː ʔoːt^takajaː](兄さんは何処へいらっし ゃったかねえ)。
_アーサ^ヌ ^スー[_ʔaːsa^nu^suː]【連】アオサのお
汁。アオサと豆腐のお汁は非常に美味で食も進む ことから、家屋建築等の大勢のマカナ賄 いには定番の 賄い料理として調理された。_ヤースクリヤー^ヌ _アーサ^ヌ ^スー ッ_ふァイン^ パラ_ディー [_jaːsu̥kurijaː^nu_ʔaːsa^nu^suː f_faim^para_diː](家屋 を建築する家のアーサのお汁を食しに行こうよ)。
アー_ザ^マ[ʔaː_ʣa^ma]【名】三兄。「小兄」の義。_ア
アー_ザ^マ
ー^ザ[_ʔaː^ʣa](兄)に、-マ[-ma](小さいもの。指小 辞)が付いて形成された語。親族名称、呼称。_バン
^テヌ アー_ザ^マー イッ_ケン ウイゾー^ジ_ダ ー[_ban^tenu ʔaː_ʣa^maː ʔik_keŋ ʔuiʣoː^ʤi_daː](私 の家の三兄は非常に泳ぎ上手だよ)。アー_ザ^マー
_ギューチ^ ナロー_ル^ワ[ʔaː_ʣa^maː_gjuːʧi^naroː
_ru^wa](三兄はいくつになられますか)。
_ア ー サ ラ カ ー^サ ラ[_ʔaːsarakaː^sara] 【副】 あ れ
こ れ と。 あ れ や こ れ や と。 ヌ ー_サ ラ ク イ サ ラ [nuː_sarakuisara](あれやこれやと)、_ヌー^ヤクイ ヤ [_nuː^jakuija](な ん や か ん や)も い う。_ア ー サ ラカー^サラ ム_ヌ^バウムイ ムシ_トゥ ニバ ラヌ[_ʔaːsarakaː^sara mu_nu^ba ʔumui muʃi̥_tu^ni_ baranu](あれやこれやと心配して<物思いして>
ちっとも眠れない)。
_アー^シ[_ʔaː^ʃi]【名】制裁。罰。厳格な躾。_アー^シ
シ_キ^ルン[_ʔaː^ʃi ʃi̥_ki^ruŋ](制裁する、罰を与え る)。ウ_ヤ^ヌ ^ムニ シゥ_カン ムノー アー^シ ^シキ トゥ_ラ^シ[ʔu_ja^nu^muni si̥_kam munoː ʔaː^ʃi^ʃi̥ki tu_ra^ʃi](親の言うことを聞かない子は厳 罰を与えてやれ)。
アー_シ[ʔaː_ʃi]【接尾】たびに。ごとに(毎)。名詞や 動詞の連体形、終止形に付いて、「そのたびに」の 意味を表す。「〜風に不令遇<アハセズ>つつみ無 く〜。万、1021」の、「合わす」の連用形「合わせ て」が接尾語化したもの。_ウン^ネー タ_ジ^ナイ パルアー_シ ヤー^ナ ブ_ラーヌ[_ʔun^neː ta_ʤi
^nai paruʔaː_ʃi jaː^na bu_raːnu](あの家に訪ねて行く たびに家にいない)。
_アーシ^キン[_ʔaːʃi^kiŋ]【名】袷(あわせ)。「袷衣」
の 転 訛 し た も の。_シ ン ダ イ ピ ー^ヤ ナ リ_キ ー^バ _アーシキン^ヌ ス_コールン サン^カー ナ_ラ^ヌ[_ʃindai piː^ja nari_kiː^ba _ʔaːʃikiŋ^nu su _koːrun_saŋ^kaː na_ra^nu](次第に寒くなってくる の で 袷 の 準 備 も し な い と い け な い)。_ア ー シ キ ン^マ ー _ギ ュ ッ ク ビ^ ア_ル^ワ [_ʔaːʃikim^maː _ gjukkubi^ʔa_ru^wa](袷は何着あるか)。_アーシキン
^バ カ_サビ^ キ_スタンティン ピー^ヤー ニ _ジララ^ヌ[_ʔaːʃikim^ba kḁ_sabi^ ki̥_sutantim piː^jaː ni_ʤirara^nu](袷を重ねて着ても寒さは堪えられな い)。裏地の付いた冬用の着物。平常は^バサキン[^ basakiŋ](芭蕉布の単衣)か、^ブーキン[^buːkiŋ](麻 布の単衣)を着て過ごした。ク_トゥシヌ^ フ_ヨー アーシ^キン プ_スッ^クビシ _コーシェー^チバ ン[ku̥_tuʃinu^ɸu_joː ʔaːʃi^kim pu̥_suk^kubiʃi_koːʃeː^
ʧibaŋ](今年の冬は袷一着で越して<過ごして>し まったよ)。
_ア ー^シ ジ[_ʔaː^ʃidʒi]【名】 粟 粒。 粟。_ア ー^シ ジ
ェー _ピッ^チンッツァン _ナー^ヌ[_ʔaː^ʃidʒeː _ pitʧinʦan_naː^nu](粟粒はたった一つ<一粒>さ えもない)。_アーシジ^ヌ カタチニ ナ_チアシブ ヌ^ ンジ _アーリ^キー _ビーヨー^ヌ ナ_ラ^ヌ [_ʔaːʃidʒi^nu kḁtaʧini na_ʧiʔaʃibunu^ʔndʒi_ʔaːri^kiː _biːjoː^nu na_ra^nu](粟粒のような吹き出物<夏あ せも>が吹き出てきて痒くてならない)。
_アー^シ シ_キ^ルン[ʔaː^ʃi ʃi̥_ki^ruŋ]【連】指導や
教育のため、体罰を与える。懲らしめる。いじめ (苛)る。ク_ヌ ッふァー^ イッ_ケナ アー^シ シ_キラ^レーティル _マイフナー^ マ_レー^ダー [ku_nu ffaː^ʔik_kena ʔaː^ʃi ʃi̥_kira^reːtiru_maiɸunaː^
ma_reː^daː](この子はひどく懲らしめられて立派な
人に育ったのだよ)。ヤ_ナクトー シーティル ア ー^シ シ_キラ^リ_ベ^ー[ja_nakutoː ʃiːtiru ʔaː^ʃi ʃi̥_
kira^ri_be^ː](悪事を働いてひどく懲らしめられてい
る)。
_アーシッ^クナー[_ʔaːʃik^kunaː]【名】喧嘩をさせあ
うこと。「あわせくらべ」の義。トゥ_ル アーシッ
^クナー _スン[tu_ru ʔaːʃik^kunaː _suŋ](闘鶏をす
る)。シ_ダミ^ヌ _グル アーシッ^クナー _スン [ʃi_dami^nu gu_ru ʔaːʃik^kunaː _suŋ](蝸牛殻の尻の 潰し合いをする子供の遊び)。
_アーシパウ^ル[_ʔaːʃipau^ru]【名】袷羽織。_アーシ
ハウ^リ[_ʔaːʃihau^ri]ともいう。羽織は、ごく限ら れた家にあるだけで、一般の家庭にはなかった。_
タッ^テナール _アーシパウ^ロー ア_ロール^ワ[_ tat^tenaːru_ʔaːʃipau^roː ʔa_roːru^wa](誰の家に<ど この家に>袷羽織はございますか<あられるので
すか>)。ク_レー ター アーシパウ^ルヤ[ku_reː
taː ʔaːʃipau^ruja](これは誰の袷羽織か)。
_アーシ^フチ[_ʔaːʃi^ɸu̥ʧi]【名】合わせ目。二つ、ま
たはそれ以上のものを接着するところ。「合わせ 口」の義。_アーシ^ミー[_ʔaːʃi^miː](合わせ目)とも いう。_アーシフチ^ヌ ガッ_ツリ アー^ン_ベーテ ィ^ル ミ_ジェー^ ム_リ^ル[_ʔaːʃiɸu̥ʧi^nu gat_ʦuri ʔaː^m_beːti^ru mi_dʒeː^mu_ri^ru](合わせ目がぴった りと合っていないから<ぞ>水は漏れるのだ)。
_アーシ^ムヌ[_ʔaːʃi^munu]【名】酢の漬物、酢漬け。
野菜や魚などを塩や味噌で混ぜる。「調和、塩安
不<しほあふ>」『新撰字鏡』に「もの」がついて
形成されたものか。_ダイクニ^ヌ _アーシ^ムヌ[_