-小学 6 年生以下の子どもをもつ既婚女性を対象として-
本章では、小学 6 年生以下の子どもをもつ、就業している既婚女性を対象に、支援制度 の利用や労働条件、職場環境と仕事満足度,生活満足度およびワーク・ライフ・バランス 満足度との関係を明らかにする。また、子ども年齢階層にわけた。
4-1 基本属性
本研究の分析対象者の基本属性を表 4-1 に示す。分析対象者の年齢をみると、20 歳代が 9.8%、30 歳代が 43.3%、40 歳代が 44.1%、50 歳代が 2.8%で、30~40 歳代の割合が高かった。
最終学歴については、高卒以下が 30.4%、大卒以上が 69.6%であった。子ども数は 1 名が 65.1%、
2 名が 31.8%、3 名が 3.1%であった。子どもの年齢については「0~3 歳」「4~6 歳」「小学 生」の 3 つにわけて子ども数別に子どもの年齢をみたところ、子ども数が1名の場合は、「0
~3 歳」が 23.9%、「4~6 歳」が 13.4%、「小学生」が 62.8%であった。子ども数が 2 名では、
「0~3 歳」が 19.2%、「4~6 歳」が 30.0%、「小学生」が 50.8%であった。子ども数が 3 名の 場合、「0~3 歳」が 23.9%、「4~6 歳」が 34.8%、「小学生」が 41.3%であった。雇用状況は、
正規雇用者が 35.1%、非正規雇用者が 64.9%であった。勤務先の従業員数は、「1 人~19 人」
が 30.9%、「20 人~199 人」が 29.3%、「200 人~999 人」が 16.8%、「1000 人以上」が 23.0%
であった。地域については、「北海道」が 4.8%、「東北」が 6.1%、「関東」が 35.7%、「中部」
が 16.1%、「近畿」が 16.5%、「中国」が 8.1%、「四国」が 3.7%、「九州」が 9.0%であった。
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表 4-1 基本属性
N(人) %
20歳~29歳 63 9.8
30歳~39歳 279 43.3
40歳~49歳 284 44.1
50歳~59歳 18 2.8
小 計 644 100
高卒以下 196
30.4
大卒以上 448
69.6
小 計 644 100
1人 419
65.1
2人 205
31.8
3人 20
3.1
小 計 644 100
0~3歳 100
23.9
4~6歳 56
13.4
小学生 263
62.8
小 計 419 100
0~3歳 64
19.2
4~6歳 100
30.0
小学生 169
50.8
小 計 333 100
0~3歳 11
23.9
4~6歳 16
34.8
小学生 19
41.3
小 計 46 100
正規雇用者 226
35.1
非正規雇用者 418
64.9
小 計 644 100
北海道 31
4.8
東北 39
6.1
関東 230 35.7
中部 104 16.1
近畿 106 16.5
中国 52 8.1
四国 24
3.7
九州 58
9.0
小 計 644 100.0
1人~19人 199 30.9
20人~199人 189 29.3
200人~999人 108 16.8
1000人以上 148 23.0
小 計 644 100 8地方区分
従業員数 雇用状況
変数 全体
年 齢
最終学歴
1名
2名
3名 子どもの数と年齢
子どもの数
選択肢
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4-2 労働条件および職場環境の状況
4-2-1 労働条件および職場環境の状況 -雇用状況別-
1 勤務条件 1) 支援制度
ここでは 5 つの支援制度の利用状況について確認する。
①「短時間労働制度」
「短時間労働制度」については、正規雇用者で、Dグループが 29.2%と割合が最も高く、
Cグループが 15.9%と割合が最も低かった。非正規雇用者では、Cグループの割合が 42.3%
と最も高く、Bグループが 10.3%と割合が最も低かった。制度があるかないかを基準にみる と、正規雇用者はAグループとBグループの制度がある者を合わせて、5割以上であるの に対し、非正規雇用者はその割合が約 3 割であった。
表 4-2-1 短時間労働制度の利用状況
変数 選択肢 全体 正規 非正規
N(人) % N(人) % N(人) %
短時間労働制度
A.制度があり、利用あり 136 21.1 60 26.5 76 18.2 B.制度があり、利用なし 107 16.6 64 28.3 43 10.3 C.制度がなく、対応あり 213 33.1 36 15.9 177 42.3 D.制度がなく、対応なし 188 29.2 66 29.2 122 29.2 小計 644 100 226 100 418 100
②「フレックスタイム制度」
「フレックスタイム制度」は、正規雇用者で、Dグループが 50.4%と割合が最も高く、B グループが 14.6%と割合が最も低かった。非正規雇用者では、Dグループが 49.3%と割合が 最も高く、Aグループが 8.6%と割合が最も低かった。雇用状況に関わらず、「制度がなく、
対応なし」の割合が約 5 割であった。
表 4-2-2 フレックスタイム制度の利用状況
変数 選択肢 全体 正規 非正規
N(人) % N(人) % N(人) %
フレックスタイ ム制度
A.制度があり、利用あり 81 12.6 45 19.9 36 8.6 B.制度があり、利用なし 77 12.0 33 14.6 44 10.5 C.制度がなく、対応あり 166 25.8 34 15.0 132 31.6 D.制度がなく、対応なし 320 49.7 114 50.4 206 49.3 小計 644 100 226 100 418 100
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③「始業・終業時刻の繰り上げ繰り下げ制度」
「始業・終業時刻の繰り上げ繰り下げ制度」をみると、正規雇用者で、Dグループが 39.8%
と割合が最も高く、AグループとCグループ共に 19.5%と割合が最も低かった。非正規雇用 者では、Cグループが 37.8%と割合が最も高く、Bグループが 12.9%と最も割合が低かった。
利用や対応の有無を基準にしてみると、正規雇用者では、この制度の利用や対応がない、
BグループとDグループを合わせた割合が 6 割以上と高かった。
表 4-2-3 始業・終業時刻の繰り上げ繰り下げ制度の利用状況
変数 選択肢 全体 正規 非正規
N(人) % N(人) % N(人) %
始業・終業時刻 の 繰 り 上 げ 繰 り下げ制度
A.制度があり、利用あり 99 15.4 44 19.5 55 13.2 B.制度があり、利用なし 102 15.8 48 21.2 54 12.9 C.制度がなく、対応あり 202 31.4 44 19.5 158 37.8 D.制度がなく、対応なし 241 37.4 90 39.8 151 36.1 小計 644 100 226 100 418 100
④「所定外労働の免除制度」
「所定外労働の免除制度」は、正規雇用者では、Dグループが 35.0%と割合が最も高く、
Aグループが 19.9%と割合が最も低かった。制度の有無を基準にみると、非正規雇用者は、
Cグループが 39.2%と最も割合が高く、Bグループが 11.2%と最も割合が低かった。
非正規雇用者は、CグループとDグループを合わせて制度がない割合が 7 割以上である。
一方、利用や対応の有無別にみると、AグループとCグループを合わせて5割以上で、正 規雇用者のその割合 40.9%よりも高かった。
表 4-2-4 所定外労働の免除制度の利用状況
変数 選択肢 全体 正規 非正規
N(人) % N(人) % N(人) %
所定外労働(残 業)の免除制度
A.制度があり、利用あり 109 16.9 45 19.9 64 15.3 B.制度があり、利用なし 102 15.8 55 24.3 47 11.2 C.制度がなく、対応あり 211 32.8 47 20.8 164 39.2 D.制度がなく、対応なし 222 34.5 79 35.0 143 34.2 小計 644 100 226 100 418 100
⑤「子どもが病気の時の休暇制度」
「子どもが病気の時の休暇制度」については、正規雇用者で、AグループとCグループ 共に 33.6%と割合が最も高く、Dグループは 15.9%と最も割合が低かった。非正規雇用者で
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は、Cグループが 47.8%と割合が最も高く、Bグループは 6.0%と最も割合が低かった。利 用や対応の有無を基準にみると、雇用状況に関わらずAグループとCグループの割合が、7 割前後と高かった。
表 4-2-3 子どもが病気の時の休暇制度の利用状況
変数 選択肢 全体 正規 非正規
N(人) % N(人) % N(人) %
子どもが病気の 時の休暇制度
A.制度があり、利用あり 175 27.2 76 33.6 99 23.7 B.制度があり、利用なし 63 9.8 38 16.8 25 6.0 C.制度がなく、対応あり 276 42.9 76 33.6 200 47.8 D.制度がなく、対応なし 130 20.2 36 15.9 94 22.5 小計 644 100 226 100 418 100
2)労働条件
ここでは 3 つの労働条件について確認する。
①「勤務時間」
「勤務時間」をみると、全体で「週 20 時間以上 40 時間未満」グループが 50.2%で高かった。
労働基準法で定められている、週 40 時間以内の勤務時間での割合が高かった。
正規雇用者では、「週 20 時間以上 40 時間未満」グループが 64.6%で高く、非正規雇用者で は「週 20 時間未満」の割合が 54.5%と高かった。雇用形態による勤務時間の違いがみられた。
表 4-2-4 勤務時間の利用状況
変数 選択肢 全体 正規 非正規
N(人) % N(人) % N(人) %
勤務時間
20 時間未満 254 39.4 26 11.5 228 54.5 20 時間以上 40 時間未満 323 50.2 146 64.6 177 42.3 40 時間以上 67 10.4 54 23.9 13 3.1
小計 644 100 226 100 418 100
②「年収」
「年収」をみると、全体では「100 万円未満」グループが 42.9%と最も高い割合だった。正 規雇用者は、「300 万円以上」グループが 50.9%で最も高く、「100 万円未満」グループが 5.3%
で、最も割合が低かった。非正規雇用者では、「100 万円未満」グループが 63.2%と高く、「300 万円以上」グループが 1.2%で最も割合が低く、「勤務時間」と同様に雇用状況での違いがみら れた。非正規雇用者が「100 万円未満」の割合が高かったのは、配偶者控除を受けるために調 整している可能性を示唆している。この結果は勤務時間にも関係していると考えられる。
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表 4-2-5 年収の利用状況
変数 選択肢 全体 正規 非正規
N(人) % N(人) % (人) %
年 収
100 万円未満 276 42.9 12 5.3 264 63.2 100 万円以上 300 万円未満 248 38.5 99 43.8 149 35.6 300 万円以上 120 18.6 115 50.9 5 1.2
小計 644 100 226 100 418 100
③「通勤時間」
「通勤時間」では、全体で 57.0%が「片道 15 分未満」グループで最も高かった。正規雇用 者では、わずかに「片道 30 分以上」のグループが 36.7%で高かった。非正規雇用者では、「片 道 15 分未満」グループの割合が 69.1%と最も高く、「片道 30 分以上」で 10.0%と最も低かっ た。正規雇用者では、通勤時間のグループ割合にばらつきがあるものの、非正規雇用者で は「片道 15 分未満」の割合が高い。
表 4-2-6 通勤時間の利用状況
変数 選択肢 全体 正規 非正規
N(人) % N(人) % N(人) %
通勤時間
15 分未満 367 57.0 78 34.5 289 69.1 15 分以上 30 分未満 152 23.6 65 28.8 87 20.8 30 分以上 125 19.4 83 36.7 42 10.0
小計 644 100 226 100 418 100
2 職場環境
ここでは、働き方に対する意識「能力の発揮」、「技能の習得」、「福利厚生」の 3 項目と 勤務先に対する意識「直属の上司と気軽に話ができる」、「仕事に対する要望に素早く対応 してくれる」、「妊娠・出産しても勤務を続けやすい職場」、「性別によって職種が決まって いる」、「管理職への登用が性別に関わりなく行われている」、「誰が休んでも仕事をカバー できる体制がある」の 6 項目についてみていく。
1)働き方に対する意識
まず、働き方に対する意識についてみていく。
①「能力の発揮」
「能力の発揮」をみると、正規・非正規雇用者ともに「満たしている」の割合が高く、正規雇 用者では 68.6%、非正規雇用者では 69.1%と雇用状況での差がみられなかった。能力の発揮 ができていると感じる人が多かった。
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表 4-2-7 能力の発揮の状況
変数 選択肢 全体 正規 非正規
N(人) % N(人) % N(人) %
能力の発揮
満たしている 444 68.9 155 68.6 289 69.1 満たしていない 200 31.1 71 31.4 129 30.9 小計 644 100 226 100 418 100
②「技能の習得」
「技能の習得」では、全体では「満たしていない」割合が 52.6%と高かった。雇用状況で比較 すると、正規雇用者では、「満たしていない」割合が 50.0%に対して、非正規雇用者では 54.1%
であった。非正規雇用者が正規雇用者に比べ、仕事を通して技能の習得をしていると感じ る割合がやや低かった。
表 4-2-8 技能の習得の状況
変数 選択肢 全体 正規 非正規
N(人) % N(人) % N(人) %
技能の習得
満たしている 305 47.4 113 50.0 192 45.9 満たしていない 339 52.6 113 50.0 226 54.1 小計 644 100 226 100 418 100
③「福利厚生」
「福利厚生」については、雇用状況で違いがみられた。正規雇用者では、「満たしている」
が 58.4%、非正規雇用者 30.6%と雇用状況別に、福利厚生の違いが結果に表れたと推察でき る。
表 4-2-9 福利厚生の状況
変数 選択肢 全体 正規 非正規
N(人) % N(人) % N(人) %
福利厚生
満たしている 260 40.4 132 58.4 128 30.6 満たしていない 384 59.6 94 41.6 290 69.4 小計 644 100 226 100 418 100
2)勤務先に対する意識
次に、勤務先に対する意識についてみていく。
①「直属の上司と気軽に話ができる」
「直属の上司と気軽に話ができる」では、全体的に「思う」の割合が高く、正規雇用者で