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分子量変化

ドキュメント内 修士学位論文 (ページ 34-43)

第 3 章 実験結果と考察

3.3 分子量変化

Figure 3.3.1の(a)~(d)に重量平均分子量の経時変化について示す.(a)にIngeo4.5 mm の 結 果 に つ い て 示 す . 未 浸 漬 試 験 の 重 量 平 均 分 子 量 が ペ レ ッ ト の Mw=100,000に対してNon-Annealingと70ºC-24hの条件では,ほとんど変化はな かったが,130ºC-3h は約 10%程度減少していることが分かる.これはアニール した際に 130ºC での条件は設定温度が高いため試験片が熱分解したことによる 影響が顕著に出たと考えられる.また浸漬が進行するにつれ各条件で加水分解 によって重量平均分子量が減少していることが分かる.最終的に重量平均分子 量が未浸漬試験片に対して Non-annealing と 70ºC-24h は約 20%,130ºC-3h は約 30%減少した.

(b) にIngeo1.3 mmの結果について示す.未浸漬試験片の結果からアニールし

た際の熱分解は起こっていないと考えられる.これは(a)の条件は試験片が厚く,

熱が放出されにくいため熱分解が生じたが(b)の試験片は薄いため熱が放出され やすく,熱分解が生じなかったと考えられる.またこちらの条件でも加水分解 による重量平均分子量の低下が確認され,最終的に重量平均分子量が未浸漬試 験片に対してNon-annealingと70ºC-24hは約10%,130ºC-3hは約20%減少した.

(c) にEcodear1.3 mmの結果について示す.130ºC-3hの結果から,未浸漬試験片

の重量平均分子量がペレットのMw=110,000から約30%も減少していることから,

アニールした際に熱分解が起こっていると考えられる.またこちらの条件では

(a), (b)の条件と比較して大きく加水分解が進行しており,最終的に未浸漬試験片

に対してNon-annealingで45%, 70ºC-24hは約50%,130ºC-3hは約60%減少した.

(d) にREVODE1.3 mmの結果について示す.この試験片ではすべての条件で

ペレットと比較して未浸漬試験片の重量平均分子量がNon-Annealingと70ºC-24h はペレットのMw=130,000に対して約15%,130ºC-3hは約30%減少していること が分かる.しかし Non-Annealing と 70ºC-24h は重量平均分子量の低下量がほと んど変わらないため,アニールした際の熱分解の影響よりも試験片作製時にペ レットを融解させたことによる影響が大きいと考えられる.これは熱分解反応 の多くを分子鎖末端が末端付近の分子鎖を攻撃するエステル交換反応によって 占められるため[3-4],末端が多く存在するREVODEにおいては試験片作製時にも 熱分解が生じたのではないかと考えられる.しかし130ºC-3h の条件では低下量 がさらに大きいため,試験片作製時の影響に加えてアニールの影響も大きく関 係してきていると考えられる.(d)の条件でも加水分解の進行が速く最終的に未 浸漬試験片に対して重量平均分子量が Non-annealing と 70ºC-24h は約 40%,

130ºC-3hは約60%減少した.

Figure 3.3.2にIngeo4.5 mmの分子量分布の経時変化を示す.全ての条件で分

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布が形を大きく変化させず低分子量側にシフトしていることから,材料全体が 均一に加水分解を引き起こす塊状分解が支配的であると考えられる.

Figure 3.3.3にIngeo1.3 mmの分子量分布の経時変化を示す.こちらの条件も(a) と同様の傾向が確認された.

Figure 3.3.4にEcodear1.3 mm の分子量分布の経時変化を示す.こちらの条件

でも塊状分解が支配的であると考えられる.また Non-Annealing と 70ºC-24h の 条件において 20 週間浸漬で低分子量側に大きな分布が存在することが分かる.

これは加水分解された際に生成される分解生成物ではなく不純物などが要因で あると考えられる.

Figure 3.3.5にREVODE1.3 mmの分子量分布の経時変化を示す.こちらも同様

に塊状分解が支配的である.また(c)の条件と同様に Non-Annealing と 70ºC-24h の条件において24週間浸漬で低分子量側の大きな分布が確認された.これも分 解生成物ではなく不純物が要因であると考えられる.

試 験 片 の 厚 さ の 影 響 を 観 察 す る た め に Figure 3.3.6 に 32 週 間 浸 漬 の Non-Annealingの条件でのIngeo4.5 mmとIngeo1.3 mmの分子量分布の比較を示 す.図よりIngeo4.5 mmがIngeo1.3 mmより低分子量側にシフトしていることが 分かる.つまり,Ingeo4.5 mmの条件の方がより加水分解が進行していると言え る.これは試験片が4.5 mmと厚く,そのため塊状分解の中の特殊な内部加速型

塊状分解 [3-2, 3-3]の分解機構が支配的となり,Ingeo1.3 mm と比較した時に

Ingeo4.5 mmの加水分解が速くなったと考えられる.

またEcodear1.3 mmとREVODE1.3 mmがIngeo1.3 mm, 4.5 mmと比較して加水 分解の進行が速いため,分子量分布を比較したところFigure 3.3.7に示すように なった.図で示すようにEcodear1.3 mm, REVODE1.3 mmはIngeo1.3 mm, 4.5 mm と比較した時に低分子量成分を多く有していることが分かった.低分子量成分 が多いということは分子鎖末端が多く存在することになり,末端は親水基であ るエステル基を有しているためより加水分解を受けやすく,Ecodear1.3 mm,

REVODE1.3 mmは加水分解の進行が速くなったと考えられる.

また分解へ及ぼす初期分子量の影響は通常であれば,高い値であるほど分解 は遅れるが今回行った実験では,高い値を示したEcodearや REVODEの方が分 解は早かった.よって分解に及ぼす影響は初期分子量よりも,初期の分子量分 布においける低分子量分布の割合に大きく依存すると考えられる.

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(a) Ingeo4.5 mm

(b) Ingeo1.3 mm

Figure 3.3.1 Weight Averaged Molecular Weight of Immersed Poly(lactic acid).

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(c) Ecodear1.3 mm

(d) REVODE1.3 mm Figure 3.3.1 Continued.

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(a) Non-Annealing

(b) 70ºC-24h

(c) 130ºC-3h

Figure 3.3.2 Molecular Distribution of Ingeo4.5 mm.

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(a) Non-Annealing

(b) 70ºC-24h

(c) 130ºC-3h

Figure 3.3.3 Molecular Distribution of Ingeo1.3 mm.

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(a) Non-Annealing

(b) 70ºC-24h

(c) 130ºC-3h

Figure 3.3.4 Molecular Distribution of Ecodear1.3 mm.

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(a) Non-Annealing

(b) 70ºC-24h

(c) 130ºC-3h

Figure 3.3.5 Molecular Distribution of REVODE1.3 mm.

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Figure 3.3.6 Molecular Distribution of Ingeo4.5 mm and Ingeo1.3 mm (Non-Annealing-32 weeks).

Figure 3.3.7 Molecular Distribution of Ingeo4.5 mm and Ecodear1.3 mm (Non-Annealing).

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