第 3 章 システム概要 13
3.5 本システムの持つ機能
3.5.10 入力フィールド付表組みの行追加リンク
概要
共有データベースのような用途で本Wikiを使用する場合は、構造編集にて入力フィールド付の 表組みを作成することが予想される。したがって、内容編集ページにて内容を追記する際には、入 力フィールドと共に表組みの行を追加する必要がある。そこで、内容編集ページにて行が追加され るインタフェースがあれば便利であるという本研究における独自のアイデアの元、実装を行った。
内容編集時、入力フィールドが存在する表組みには行追加リンクが表示される。そのリンクを クリックする度に、入力フィールドと共に表組みの行が追加されて表示される。(図3.19) 新しく 追加された入力フィールドに入力を行い、編集を行うことで、内容の追記が可能になっている。
実装
内容編集ページを表示する際にページ構造が格納されたランタノイド.txtを読み込むが、読み 込むと同時にセル内に入力フィールドがある表組みを検索する。そして、その表に独自のIDを自 動的に指定する。次に表の末尾に行追加リンクを追記し、webブラウザに表示する。
実際に行を追加するには、表組み自体を変更しなければならないので、内容編集ページのレイ アウトを格納するランタノイド.txtを編集する必要がある。行追加リンクをクリックした場合、ま ずはedit co.phpにその表のIDを送信する。そして、ランタノイド.txt内で、IDを用いて行を追 加する表組みを特定し、その表の末尾の行を複製する。その文書を再びランタノイド.txtに格納 する。その後にedit co.phpを開くことでランタノイド.txtが読み込まれ、行の追加が反映される という結果が得られる。
ファイル操作の流れは、図3.20である。
図3.19: 行追加リンクのクリック
図3.20: 行追加リンク
第 4 章 本研究の利用場面
現在、オーソドックスなWikiシステムに様々な機能を付加したWikiクローンが数多く開発、公 開されている。代表的なものに前章に出てきたYukiWiki、PukiWikiの他に、FreeStyleWiki[7]、 MediaWiki[8]などが挙げられる。FreeStyleWikiは個人サイトなどで使用されることが多く、 Me-diaWikiはWikipedia[4]において使用されているWikiである。このように、ユーザは非常に様々 な用途でWikiを活用しているのである。そして、新しくWikiクローンを開発するということは、
特定のユーザが希望する用途で使用するための機能を持ったものであることが重要である。もち ろん、機能に関しては、その特定のユーザが今まで使用していたWiki以上に高性能である必要が ある。その条件を満たして初めて、ユーザは新しいWikiクローンを使用する。
本研究においてもWikiクローンを作成するという目的上、そのWikiクローンが今までのWiki に替わるものでなければならない。このセクションでは、どのような用途で使用するために便利 なものであるかを説明する。
4.1 共有データベース
内容編集を行う際には、入力フィールド以外は閲覧時と同じように表示される。また、入力フィー ルドは全て同一ページに表示され、それぞれの大きさは自由に変更することができる。これによ り、多人数や不特定多数で情報を共有できるデータベースとして使用することが可能である。
Wikiを用いてデータベースを構築することを支援するシステムとして、PukiWikiのプラグイ ンでareaedit.inc.php[9]というものがある。これは、Wikiページを編集する際に指定した場所の 内容のみを編集することができる機能をPukiWiki上で実装するものである。内容の編集を行う場 合は、1つの内容につきページを切り替えて、1つずつ編集する。
一方、本研究では、内容編集モードでは入力フィールドが全て表示されているので、一度にた くさんの情報を修正、変更をすることができる。また、内容編集ページは、閲覧ページのページ 構造と同じなため、どの場所を編集しているかを瞬時に知ることができ、利便性が高い。
新しいページも構造編集ページから既存のWikiで編集を行うように非常に簡単に作成すること ができる。それに加え、Wikiの特徴である情報の共有も可能である。内容の編集は不特定多数の ユーザが行うことになるが、編集には自由度が制限されているので簡単、気軽に編集ができる。そ の結果、様々なユーザからの投稿により情報量の多いデータベースの構築が可能になるだろう。
4.2 情報整理サイト
内容編集時の入力フィールドは、構造を編集する際に指定して設置することができる。もちろ ん、内容編集をされたくないセクションに関しては、構造編集時に入力フィールドを設けず、直 接構造編集時に内容を記載すれば良い。
これにより、情報を一般ユーザから募集したり、その情報を整理したりするサイトを運営する ことができる。情報提供のみをWikiシステムで募る場合など、入力フィールドが制限されたペー ジを作成すれば、ページ構造が間違って変化してしまう心配もない。集まった情報を構造編集に て好きなようにまとめることも可能である。