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二二
三︶
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る必要があるのである︒五一条について︑﹁免責されるのは法的責任﹂であって︑﹁所属政党・支持団体・選挙民等が︑
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·…••発言や表決について、その政治的・道義的責任を追及することは自由であ」るとされるが、国会議員といえども 憲法や法律を遵守する義務を負わないわけはないのである︒法的および政治的な応答責任レスポンシビリティーおよ び説明責任アカウンタビリティーは免除されておらず︑むしろ四三条一項を根拠として一五条や一六条さらには一七 条によって追及されるべきものであり︑単に議員個人の受裁責任ライアビリティーのみが免じられるにすぎないこと まず︑五一条による国会議員の免責特権の主体について︑六三条による国務大臣の衆参両議院における出席および
発言の権利および義務との関係が問題とされる点に触れる必要がある︒国会各議院において発言する機会を有する国 務大臣︑副大臣︑政務官︑あるいは参考人︑公述人︑証人に対する免責の可否については︑通説はほぼ否定的に解し
( 3 )
ているといってよい︒文字通りの特権である以上︑明文根拠がない限りは拡大されるべきではないとの理由によるが︑
議院内閣制によって立つ国会と内閣の関係においては︑国会議員資格を有する国務大臣︑副大臣︑政務官から免責特 権を奪う必要性ないし可能性は必ずしも高くないと筆者には思われる︒他方︑首長制の下にある地方議会にあっては︑
首長は別途の選挙に基づく住民代表であり︑議員との兼職を禁止されて議員資格を有するものではないが︑住民の直 接選挙による住民代表という点において免責特権を受けうると解する余地がないではない︒しかし︑やはり免責特権 は︑代表としての地位に基づくのみならず︑﹁議決機関﹂の構成員として審議議決する議員の地位に基づく特権とい うべきであり︑﹁執行機関﹂としての首長にこれを拡大することはできず︑また住民の選挙に基づかない﹁補助機関﹂
としての副知事・出納長あるいは助役・収入役にこれを認めることはできない︒ を前提として︑その異同を再確認する必要があるのである︒
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ついで︑五一条が設定する免責対象としての議院内の三行為について︑通説は地方公聴会や会期外会合等を含まし
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め︑空間的のみならず時間的限定をはずして﹁議員の職務行為﹂と広くとらえる立場を取っているといってよい︒こ のような対象行為のとらえ方自体は︑国民代表としての国会議員が︑国民意思すなわち民意を反映し︑これを基準と しこれに応答する責任としてのレスポンシビリティーを果たす上で︑ライアビリティーのみを免除することがそれに 資するという規定の趣旨に合致するといえよう︒したがってこれは︑地方議員の免責についても妥当するとらえ方と なる︒しかし︑国会議員の場合と同様に︑職務に付随する行為として私語や野次あるいは議事妨害︑あるいはタスキ やワッペンの着用等︑発言のあり方やそれに関連する有形力の行使等が︑どこまで﹁職務行為﹂ととらえうるのかが
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問題となり得るのである︒職務の外形すなわち形式を重視する上でも︑職務の外延が多様な拡がりを有することに鑑 みれば︑結局論点は︑対象行為の内外を判定する者は誰かという点に帰着する︒保障範囲の内外に関する判定権は︑
国会各議院ないし地方議会の自律権として︑第一次的には院内警察権を有し対外的に議会を代表する議長に︑ひいて は議員の多数決に委ねるべきなのか否か︑が問われることとなる︒しかし︑免責特権が︑
一人ひとりの議員個人の全
国民ないし全住民の代表という地位に基づく特権であることからすれば︑多数決によって処理されるぺきものではな いと解されるべきであろう︒したがって︑免責の内外の判定は︑議員の行為による具体的な法益侵害を主張する被害
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者の出訴あるいは検察の公訴提起を待って︑裁判所が判定すべきこととなろう︒
国会議員と地方議員は︑静態的主権者意思としての憲法および法律等の法を基準とする責任のみならず︑動態的主 権者意思としての民意を基準とする責任を︑すなわちそれらに応答する責任レスポンシビリティーを負い︑さらに応 答不十分な場合に説明ないし弁明する責任アカウンタビリティーを負うととらえるべきであるが︑いわば弁明不十分
地方議会議員の免責と非免責
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第二節
地方議会は解散される として制裁を受ける責任ライアビリティーの免除を免責特権の趣旨として把握する場合︑地方自治法が当初より導入 している﹁直接請求﹂の制度︑とりわけ地方議会の解散および地方議員の解職の制度をどのように評価するかという 問題が残る︒地方自治法は︑地方議会の解散を請求する当該地方公共団体の有権者総数の三分の一以上の連署が︑当 該団体の選挙管理委員会に提出された場合︑委員会はこれを有権者の投票に付し︑過半数の同意があった場合には︑
︵七六︑七八条︶とする︒また︑個別の地方議員の解職を請求する当該選挙区の有権者総数の
やはり三分の一以上の連署が︑当該地方公共団体の選挙管理委員会に提出された場合︑委員会はこれを有権者の投票
に付し︑過半数の同意があった場合には︑地方議員は失職する︵八 0 ︑八二条︶と規定する︒これらの制度は︑民意
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すなわち住民意思と住民代表意思の不一致を︑任期の範囲内において是正する制度であり︑いわば動態的主権者意思
としての住民意思そのものによる代表議員に対する受裁責任ライアビリティーの追及手段であるが︑住民意思との緊
密な﹁責任﹂関係を︑その﹁代表﹂関係において発揮させ得る制度として︑﹁住民自治﹂の要請に合致するものとい
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わなければならない︒
議会内のおける責任追及
憲法五一条の﹁院外﹂における免責の反対解釈として︑﹁院内﹂における国会議員の受裁責任ライアビリティーの
追及は当然に可能ということになる︒国会議員という特別職国家公務員について︑その身分上の制裁としての﹁懲
戒﹂には︑伝統的に﹁懲罰﹂という概念が用いられているが︑この懲罰を受ける地位がこの受裁責任であることは確
認されるべきところである︒憲法五八条二項は︑いわゆる議院の自律権の一っとして﹁両議院は︑⁝⁝院内の秩序を
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公開の議場における陳謝︑ 乱した議員を懲罰することができる﹂と規定し︑これを受けて国会法は︑第一四章﹁規律及び警察﹂と第一五章﹁懲
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罰﹂の諸規定を置いている︒地方自治法もまた︑地方議会に関してほぼこれに重ねた諸規定を置いている︒すなわち︑
地方自治法第六章﹁議会﹂は︑その第九節﹁規律﹂において︑﹁議会の会議中⁝⁝議場の秩序をみだす議員があると
きは、議長は、これを制止し、又は発言を取り消させ、…•••発言を禁止し、又は議場の外に退去させることができる ﹂
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えて処分を求めることができる﹂(‑三三条︶
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とし︑﹁議会の会議⁝⁝においては︑議員は︑無礼の言葉を使用し︑又は他人の私生活にわたる言論 をしてはならない﹂(‑三二条︶とすると同時に︑﹁議会の会議⁝⁝において︑侮辱を受けた議員は︑これを議会に訴
とし︑さらに第一 0
節﹁懲罰﹂において︑公開の議場における戒告︑
一定期間の出席停止︑除名の四種の懲罰(‑三五条︶を規定している︒
とりわけ︑地方議員の地位の剥奪を帰結する除名という処分については︑﹁議会の議員の三分の二以上の者が出席 し︑その四分の三以上のものの同意がなければならない﹂(‑三五条三項︶とされ︑国会議員の除名の場合以上の少
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数派保護が図られており︑また﹁議会は︑除名された議員で再び当選した議員を拒むことができない﹂(‑三六条︶
として︑住民代表としての地方議員の地位に関して住民意思を最優先しており︑地方自治の本旨としての住民自治の 具体化制度として評価されるべきところである︒もっとも︑この除名を含む懲罰制度を︑名誉やプライバシー侵害を
﹁議院の自律解決に委ねる﹂ものであって︑﹁憲法五一条の趣旨にかなう賢明な立法措置﹂として評価する見解もあ
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るが︑筆者は必ずしもそうは思わない︒確かに本件は︑議員の議員に対する議場内での法益侵害問題であるから︑こ の懲罰手続に従って処理されるべき議会内紛争だとみることができる︒しかし︑憲法五一条それ自体は︑国会議員の 審議議決における意思表示に対する裁判的介入を排除することを眼目とするとはいえ︑なお一般人への法益侵害に対
地方議会議員の免責と非免責