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先端環境エネルギー工学(ケーヒン)寄附研究部門

ドキュメント内 研究活動報告書 平成17年度 (ページ 49-52)

(研究目的)

先端環境エネルギー工学研究部門では、今後も当分自動車用原動機の主流であるガソリンエンジ ンの構成部品要素技術の深化・向上を図るため、多相流体のコンピュータによる数値解析、あるいは 磁性材料研究、車載用半導体の信頼性向上に関する研究等を行い、自動車のエネルギー効率向上、

環境負荷低減及び製品品質の向上に寄与することを目的としている。

(研究課題)

(1) ガソリンインジェクタの噴霧シミュレーションに関する研究 (2) 磁気異方性を有する電磁アクチュエータ用軟磁性材料棒の開発

(3) 軟磁性材料棒における加工残留応力と磁気特性の微視的検証手法の研究 (4) 車載用半導体の信頼性向上に関する研究

(構成員)

教授 1 名(土山 正)、助手 1 名(保科 栄宏)

(研究の概要と成果)

(1) ガソリンインジェクタの噴霧シミュレーションに関する研究

自動車をとりまく環境・エネルギー問題に対する要求は年々強くなってきており、大気汚染を防 ぐための有害排出ガスの低減や、地球温暖化を防ぐためのCO排出削減への対応が求められている。

そのためには、自動車エンジンの燃料供給系のより一層の改善が重要で、なかでもインジェクタ性 能に対する要求(液滴の微粒化、最適な噴霧フォーム形成等)も厳しくなってきている。本研究に おいては、インジェクタの噴霧挙動について数値シミュレーション手法を構築し、液滴の分裂や粒 径の変化などのメカニズムを解明することにより、自在なフォーム形成および微粒化手法の確立を 目指している。従来、困難であったインジェクタ内部の乱れを有する流れが噴孔から噴出される際 に、噴霧の形態にどの様な影響を及ぼすかを高気液密度比(500 以上)の条件でシミュレーションを 行っている。

(2) 磁気異方性を有する電磁アクチュエータ用軟磁性材料棒の開発

インジェクタをはじめとする各種電磁アクチュエータ(ソレノイド)では、磁気回路構成部位に軟 磁性材料が用いられている。ここで用いられる軟磁性材料棒の磁気特性は方向性を有しないため、

磁気回路を構成する上で漏洩磁束を生ずることが避けられず、方向性磁性材料棒の実現が望まれて いる。本研究においては、軟磁性材料棒の材料組成や製法、処理の適切な組み合わせにより、新機 能(磁気異方性)を有する材料の研究を行っており、現在、磁場中焼鈍による効果の検証を進めてい る。

(3) 軟磁性材料棒における加工残留応力と磁気特性の微視的検証手法の研究

電磁アクチュエータに使用されている軟磁性材料は、加工時に生ずる残留応力により磁気特性が 低下することが知られている。しかしながら現在の残留応力測定では、深さ方向の応力分布につい ての適切な測定手法が無く、また磁気特性についても微少領域での測定は困難な状況である。本研 究では材料~加工負荷~残留応力分布により磁気特性がどのように変化するかを微視的な測定手法 によって明らかにし、設計のデーターベース構築を目指している。現在、X線回折やインピーダン ス特性の変化に着目した測定手法の検証を進めている。

(4) 車載用半導体の信頼性向上に関する研究

自動車における ECU は適用部位の拡大とともに、より高密度・小型化が図られており、その信頼性 確保が大きな課題になっている。本研究ではその中でも半導体部品自体の信頼性に注目し、現在、

定説となっている半導体の主な破壊メカニズムをベースに、主要な製造工程でのダメージを定量評 価する手法を検討し、注目すべき工程の特定を図った上、半導体メーカの協力の下、ECU の絶対的な 信頼性の向上を目指している。

(主要論文リスト)

Ishimoto, J., Hoshina, H., Tsuchiyama, T. and Watanabe, H.

Integrated Simulation and Visualization on the Liquid Atomization Mechanism Mechanical Engineering Congress 2005 Japan (MECJ-05), Vol.7, pp.19 -20.

(共著論文)

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ドキュメント内 研究活動報告書 平成17年度 (ページ 49-52)