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第 3 章  FSA による RTD デバイスブロック のアセンブル

3.6   信頼性評価

 Gaは低融点(29.8℃)であるため、熱的信頼性の問題が生じる可能性がある。特に 発熱が大きいデバイスでは、動作中にバンプが溶融する可能性がある。この問題を解 決するためにデバイスブロック側に十分な量のAuのパッドを用意し、FSA後に十分な 熱処理を行って合金化させ、融点を上昇させる。理論上では図3.10のAu-Ga合金状 態図[7]よりGa中へAuが35%程度溶け込めば融点が451℃以上へ上昇することがわ かる。この検証のためアセンブルされたデバイスブロックの断面を出し、そこに含まれる 元素の割合を分析した。アセンブルされたブロックを集束イオンビーム(FIB)により断 面加工後、波長分散型X線分析(WDS)により定量分析し、元素の割合から合金の融 点を推定した。分析の結果、Gaが64.9%、Auが32.6%、Cuが2.5%であることがわ かった。Cuが少量含まれているが、ここでは単純なAu-Ga合金であるとして融点を推

定した。Au-Ga合金状態図から融点が451℃以上であると推定される。この融点であ

ればAu-Snはんだの融点(282℃)と比較しても高いため、十分な熱的信頼性が得ら

れると考えられる。さらにWDSによるマッピングも行った。結果を図3.11に示す。主成 分であるGaとAuがバンプ内に均一に分布していることがわかる。このことから融点も 均一であると言える。

  最後に長期的な信頼性を評価するために、RTDブロックがアセンブルされたホスト 基板をベーク炉で長時間加熱し、特性の変化を調べた。このとき使用したブロックは絶 縁層をレジストハードベークからSiO2スパッタ膜に変更した。レジストハードベークは 簡易的な方法であり、特に半導体との密着性が悪かった。SiO2スパッタ膜であれば密 着性は高く、長期的に安定していると考え、加熱試験に使用した。サンプル数は 14個、

ベーク温度は200℃である。RTDのピーク電流の経時変化を図3.12に示す。長時間 ベークを行ってもピーク電流は安定しており、ばらつきも小さいことがわかる。この結果

より、Gaを用いたFSAがデバイスに与える影響はほとんど無く、長期的に安定してい ると言える。本来はピーク電圧の変化も見るべきであるが、上面配線に Cuを使用して いたため加熱での酸化が著しく、プローブとの接触抵抗が増大していた。そのためば らつきがひどく、比較対象から外した。加熱試験を行う場合はAuなど酸化しづらい金 属を使うべきである。

3.10 Au-Ga合金状態図

SEM

5μm

Ga

10μm

Au

10μm

3.11 WDSマッピング結果

3.12 ベークによるピーク電流の変化量

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