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代女性が帰宅途中の路上で男に後方から襲われた。その際、女性は抵 抗して加害者の手に咬みついたため、加害者は逃走した。翌日、現場近くの病

第五部 Ai 画像の活用

D-3 石膏歯型模型の 3D-CT 画像を用い、咬創の検証を試みた一例

第五部 Ai 画像の活用

れが反映されるため、決め手となることも多い。

また、 3D-CT 画像を用いることで、歯牙の大きさと歯列の形状比較だけでな

く、損傷の状態に合わせて、歯牙埋没の深さが視覚的に再現できるため、損傷 時に加わった力の大きさや方向も確認しやすくなる。

今後この方法を迅速に行えるようになれば、多くの対照資料に対してもふるい 分けが可能になり、個人識別と損傷時の状況把握に役立つと考える。

-Memo-

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第五部 Ai 画像の活用

D-4 インカ帝国のミイラにおける死後画像診断を用いた画像解析について

田島信哉

1,2,3

、山本正二

1

、葛西孝美

1

、髙野英行

4

、下総良太

5

、海堂 尊

6

、坂上和弘

7

、岸本佳子

2

、高木正之

3

、中島康雄

2

1

Ai 情報センター、

2

聖マリアンナ医科大学放射線医学、

3

同診断病理学、

4

千葉県がん センター、

5

翠明会山王病院、

6

放射線医科学研究所、

7

国立科学博物館

インカのチャチャポヤ地方では, 200 体以上ものミイラが発見されている.ミイ ラというとエジプトのものが有名であるが,エジプトのミイラは,死後,体内 の臓器を摘出し,それを作成し,横たわっている姿のものが一般的であるが,

一方で,インカ帝国のミイラは,四肢が折りたたまれ,ファルドというミイラ 包みにつつまれ,内臓が保存されているのが,ひとつの特徴である.今回の症 例は,インカ帝国末期の 15 世紀頃 ( 今から約 500 年前 .) のミイラで,レイメバン バ博物館に展示されている 1 体で,許可を得て死後 CT 検索が許可されたもの である.今回,我々は,そのミイラに対し死後 CT および 3D 再構成画像を作成 し,画像解析を行った.

ミイラ包みを死後 CT および 3D 再構成画像にて検索した結果,ミイラは,何重 もの布で,覆われ,四肢が折りたたまれた状態であった. 3D 再構成画像からは,

ミイラの身長は, 150-160 ㎝程度であることが推測された.骨盤の形態および陰 茎の陰影がみられたことから,男性のものであることが判明した.腰椎には,

骨折はみられないものの,変形性腰椎症の変化がみられ,このことから,中年 のミイラであることが推測された.縦隔には,複数の石灰化病変がみられたこ とから,結核などの陳旧性感染症があったものと推察された.脳および肺,腸 管,肝臓などの臓器に遺残がみられたことから,インカ帝国に特徴的なミイラ であると推測された.

このように,死後画像診断はインカ帝国のミイラの特徴を解析するうえで有用 であったと考えられる.

-Memo-

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第五部 Ai 画像の活用

D-5 独立型第三者 Ai 読影センターの実績と有用症例

山本正二

1

、髙野英行

、塩谷清司

、小熊栄二

1

Ai 情報センター、

2

千葉県がんセンター、

3

筑波メディカルセンター病院、

4

埼玉小児医 療センター

Ai は、死因究明だけでなく、小児医療の向上、児童虐待の防止、在宅医療等 高齢者医療の向上、犯罪の見逃し防止、被災者の身元確認など様々な社会的課 題への対応にも有効な方策として今後さらに多くに施設で実施されることにな るだろう。

放射線学会が行った平成 22 年のアンケート調査でも大学病院ですら、既に半

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